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長野県善光寺の門前町で、あこがれの古民家暮らし

2017年10月19日

アチュー・ワークス

長野県善光寺の門前町で、あこがれの古民家暮らし

門前空き家見学会・相談会に潜入!

長野県善光寺の門前町で、あこがれの古民家暮らし

観光客でにぎわう善光寺の参道


今、長野県の名刹、善光寺の門前町はちょっとしたリノベーションブーム。参道から脇道に入ると、古民家をリノベーションした、雰囲気のあるカフェや雑貨屋が見つかります。


このブームの火付け役ともいえるのが、空き家仲介とリノベーションを行なう「MY ROOM」の倉石智典さんと、「長野・門前暮らしのすすめ」プロジェクトを展開する編集企画室「ナノグラフィカ」の増澤珠美さん。


門前町の古民家暮らしの魅力や、古民家暮らしを成功させるための極意を探るべく、彼らが毎月1回開催している「門前空き家見学会・相談会」に潜入してきました。

8月最後の火曜日に開催された「門前空き家見学会・相談会」は、平日にもかかわらず、20代から50代まで、約15人が集まり大盛況。ゲストハウスや飲食店をやってみたいという具体的な夢を持つ人から、善光寺観光の延長で参加した人、空き家問題を抱えた地方自治体からの見学者など、さまざまな目的を持った参加者が集まりました。

門前町の古民家暮らしの魅力

倉石さんが扱う古民家の中には、あるじが使っていた家財道具がそのままの形で残っている物件も少なくありません。これらの家財道具はそのまま使ってもいいし、処分してもよいのだとか。お茶とお花のお師匠さんが暮らしていたという家には、お茶道具や着物なども残っていて、和文化に興味のある人なら、リノベーションのアイデアも広がりそう。


「空き家の面白さは、一つひとつ個性があって、住む人によって変わっていくところ。貸す人と借りる人、そして仲介する人との相性が、非常に大事です。空き家見学会は、お互いの価値観を見せ合う、相性お見合いのようなものなんです」(倉石さん)


それまで住んでいた人の気配を消し去るのではなく、これから住む人の感性と融合させて、家に刻まれた記憶を引き継いでいくことが、古民家暮らしのロマンなのです。

華道と茶道のお師匠さんが暮らしていた家は生活感があり、お師匠さんの息づかいも聞こえてきそう。子どもの頃、友達の家に遊びに行ったときに嗅いだような、懐かしい匂いがします。

既にリノベーション済みの家もありました。恐らくこの家もリノベーション前は、生活感たっぷりだったはず。自分にフィットする古民家を見つけるには、リノベーション後をイメージする想像力も必要のようです。 

気になる古民家暮らしの家賃


リンゴ問屋を営んでいた家に訪れました。掘りごたつのある居間の奥には広い作業場があり、使い勝手がよさそう。早速、「ギャラリーにいいんじゃない?」、「ゲストハウスもいけるかも」……と、参加者のワクワクするような声が聞こえてきます。


そろそろ気になってくるのは家賃のこと。普通の賃貸物件と違い、倉石さんが扱う空き家の大家さんは、積極的に貸したいという意志がないため、家賃に相場はないそう。


町と家を知ろうと努め、そこで何をしたいのかという熱い思いが大家さんに伝われば、応援価格で貸してくれることもあるそうです。

古民家暮らしを成功させるための極意

門前町での古民家暮らしを成功させる極意、それは自分が選んだ町と家を愛するという、積極的な気持ちです。門前町の魅力を増澤さんに聞いてみると、「特にはない」と意外な答え。「魅力的な町はいくらでもあるけれど、自分の住む町だから、居心地良くなるように努力している」と言います。


「地域とどう馴染むか、仲間をどう作っていくかということを試行錯誤していると、花を育てるように、町にも愛着がわいてくるんですよ。これは家についても同じだと思います。古い家は愛を注がないと朽ちてしまいますから。家が自分と一緒に生きていると実感できますよ。面倒ですけどね」(増澤さん)


「地域に根差して人が暮らしていた空き家だからこそ、その空き家の歴史を通して、町と人との関わりをカタチにして見せることができるんです」(倉石さん)

住宅街の路地裏には、旅行ガイドには載っていない、こんな趣のある祠も。さすが善光寺の門前町。神仏をとても近くに感じられます。

玄関前に大きな柿の木のあるこちらの家は坂の途中にあり、2階から入るユニークな作り。坂が多いのもこの町の特徴。更地にしても流通性が低いため、住む人がいなくなった後も空き家のまま放置している家主さんが多いそう。この町に状態の良い空き家が残っているのは、こんな事情も幸いしているようです。 

古い家をメンテナンスしたり、人間関係を育んだりしながら、丁寧に毎日を生きる。そんなちょっと面倒だけど温かい、古き良き時代の生活スタイルが残る門前町の古民家暮らし。地域との結びつきが希薄な都会暮らしに物足りなさや寂しさを感じている人には最適な暮らしともいえそう。


善光寺の門前町暮らしに興味を持ったら、ぜひ「門前空き家見学会・相談会」に参加して、自分の目で町と家を愛せるか確かめに行ってみてはいかがでしょうか。


(取材・文/香取ゆき 撮影/片山よしお)


【取材協力】

倉石智典さん

空き家仲介とリノベーション事業を営む「MY ROOM」代表。長野市内の工務店に生まれ、家業を手伝うなかで、新築のニーズが減少し、空き家が増加する現状に直面して、空き家仲介に携わるようになる。見学会で紹介する家は、全て倉石さんが足で見つけ出したもの。時間があるときは、電線がつながっていない家を探して町を歩き回る。空き家への入居希望者には事業計画や資金計画のアドバイスもする。

増澤珠美さん

編集・出版、イベント企画、土間ギャラリーを営む「ナノグラフィカ」の代表。門前町での暮らしを楽しむためのプロジェクト「長野・門前暮らしのすすめ」のプロデューサーとして、門前町に暮らす人々や門前町を訪れる人々への情報発信、イベントの企画立案などを行っている。また、大学時代に立ち上げたライブ・アートスペース「ネオンホール」の運営にも携わっている。

ナノグラフィカ

善光寺の仁王門から歩いて1分のところにある築100年の町家をリノベーションした編集企画室。喫茶室であり、土間ギャラリーであり、増澤さんの住まいでもある。「門前空き家見学会・相談会」はここを拠点に実施されている。

最終更新日:2017年10月19日


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