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憧れの「海暮らし、山暮らし」その道の先人を訪ねて【山編】

2018年02月07日

アチュー・ワークス

憧れの「海暮らし、山暮らし」その道の先人を訪ねて【山編】

移住者のリアルな暮らし(1)

憧れの「海暮らし、山暮らし」その道の先人を訪ねて【山編】

誰もが憧れる海と山での田舎暮らし。実際にその暮らしぶりを覗いて、その魅力を紐解いてみましょう。海編はこちら。

憧れの「海暮らし、山暮らし」その道の先人を訪ねて【海編】


「東京一極集中」がいつまで続くのか、正直うんざりしている、という人が少しずつ増えてきたように思います。自分の好きなフィールドで、理想のライフスタイルを実現したい。ただ一方で、その一歩が踏み出せずにいる人も多いはず。そんなときは、先人たちの暮らしぶりを見てみましょう。失敗しないための大きなヒントが隠されているはずです。

群馬県の限界集落にアパレルのアトリエ!?

「山暮らし」のお話を聞くため訪れたのは、群馬県・みなかみ町の藤原地区。390平方キロメートルに住民は500人たらずで、そのほとんどが深い自然に囲まれている、いわば、山への入り口みたいな場所。ここに、「MofM(man of moods)」というアパレルブランドのアトリエがあります。


出迎えてくれたのは、ディレクターの福山正和さん。着いて早々に案内してくれたのは、アトリエの中、ではなく山の中……。

ようこそ、と出迎えてくれた福山さんは、20代はプロスノーボーダーとして活躍し、世界中の雪山を訪れてきた山の人。みなかみには、2013年に移住。

バッグにつけた熊鈴をリーンリーンと響かせながら、軽やかに歩いていく福山さん。かなりのハイペース(福山さんとしては、ゆっくり歩いてくれているのであろうけど)で、取材陣は遅れまいと必死。

濡れる足場に滑りそうになりながら、目的地である「裏見の滝」に到着。落差50mにもなる大きな滝で、ゴオーっという水の音としぶきに圧倒される。冬はこのまま凍るらしい。想像以上にワイルド。※現在は安全上の理由から滝の裏側は通行できません


「東京からせっかく来てくれたので、まずこれを見てもらいたかったんです」と案内されたのは「裏見の滝」。「僕はこういう自然の中で全力で遊びながら、服作りをしているんです」と福山さん。


福山さんが手がけるMofMは、都会的なデザインの中に山遊びのためのスペックを備えた、アーバンアウトドアブランド。流行を追うのではなく、自然の中での実体験をデザインに落とし込んでいくことで服が作られます。バックボーンにあるのは、プロとしても活躍していたスノーボード。


みなかみに拠点を移してからは、ルアーやフライフィッシングの楽しさにも目覚め、今では渓流フィッシングのプロとしても活動しているそう。その活動が、ブランドの服作りにも生かされている=仕事にもなっている、といいます。

「今はどこでも仕事ができる時代」SNSの存在が移住を後押ししてくれた

以前は東京・代官山に拠点を構えていた福山さんですが、もっと山との関わりを増やしたい、と考えるようになり、移住を決めたのだそう。しかし、この地を選んだ最大の理由は何だったのか。それは、みなかみ町と新潟にまたがる谷川岳に惚れ込んだからだといいます。


谷川岳といえば、標高は2000m足らずながら、遭難死者が世界一多い山として知られる危険な場所。急峻な岸壁と複雑な地形だからこそ知られていない場所も多く、遊びのフィールドとして魅力的なのだといいます。

「裏見の滝」のさらに上流。渓流釣りではこうした渓流を上りながら、ポイントを探っていくのだそう。

取材日は天気がよく、めったに見られないという稜線もくっきり見えた。


「これからの40代の自分の人生を考えたときに、もっと“山をやりたい”と思ったんですよね。雪が降れば誰よりも一番にスノーボードで滑って、いい環境で渓流釣りをして。とにかくそういう遊びをしたい。もちろん、雪かきしなきゃいけないとか、いろいろ不便はあります。でも、自分にとってはメリットの方が大きいんです。家族との時間も作れるようになりましたしね」


とはいえ、東京との関わりが薄くなってしまうと、仕事としては不便な面も多そうにも思えます。今でも東京に行くことはもちろんあると言いますが……。


「僕の場合はSNSの存在が大きかったですね。みなかみでの生活とか作ったもの、強烈な美しい景色を発信していくことで、これまでに関わってきた人たちだけじゃなく、いろんな人に理解してもらえます。みなかみにいること自体が特別でオンリーワンなんです」

高台からの美しい景色。取材日の3日後には雪が積もったそうだ。

仕事場にしている屋根裏部屋は、元ペンションだったこの建物の中でも特等席。シュラフ(寝袋)で寝泊まりすることもある、秘密基地だ。

「ゆっくり自然の中で過ごしたい」だけじゃなく、プラスαの理由が必要

仕事と遊びに全力で打ち込めて、その上家族との時間もできたと聞くと、なんとも理想的な暮らしに思えます。しかし気になるのが、福山さんがたびたび口にしていた「移住を考えているなら、ゆっくり自然の中で過ごしたい+αの何かが必要」ということ。「田舎でのんびりして、気持ちいい。それは誰でもわかる。でも、何かほかに強い理由がないと、移住してもつまらないでしょうね」と。


「僕は好きな山があって、そこでの活動が服にフィードバックできるから、仕事も遊びも一緒です。自分で言うのも何ですが、僕の好きなジャンルに関して言えば、本当に最先端で面白いことをしてると思ってるんですよ。もちろん、もっと稼いでいる人はいっぱいいます。六本木で遊ぶとか、そういうことも色々経験してきました。その中で、どの形が一番面白いのかなって考えた結果が今の生活なんです。時間の無駄もないし、いいお金の使い方もできていると思います」

ショールーム兼アトリエ。ここでサンプルを作り、トライアンドエラーを経て製品化される。

スノーボードや釣り具などは、福山さんにとっての仕事道具。


遊びと仕事がシームレスにリンクしていて、お互いに支え合っている。だからこそ、説得力がある福山さんの山暮らし。移住先での仕事、そして暮らし方に悩む人にとって、大きなヒントとなりそうです。


(取材・文:石井良/Hi-bit、撮影:田川智彦)


取材協力

最終更新日:2018年02月07日

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