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平屋住人のリユース術(3)解体木造家屋の柱を磨き直して再利用

2018年09月12日

アチュー・ワークス

平屋住人のリユース術(3)解体木造家屋の柱を磨き直して再利用

FLAT HOUSEに住む#13

平屋住人のリユース術(3)解体木造家屋の柱を磨き直して再利用

古い平屋に暮らす平屋愛好家/FLAT HOUSER たちは極力金銭を使わない。無料で入手できる廃棄物のリユースを第一に、その次は中古品の購入。リサイクルショップは元より、ネットオークションやリサイクルのサイトをフル活用。シリーズ3回目は、木造家屋の解体現場から柱を救出し、リファインして再利用するまでの流れを見ていこう。


ある朝、我が家裏から重機を動かす音が振動と共に響いてきた。飛び起きて行ってみると二階建ての木造住宅を解体中。これは相当な廃棄材が出るに違いない。ちょうど到着したトラックからイカつい職人さんが1名降りてきた。「スミマセン、リフォーム用に使いたいので柱を何本かいただけませんか?」と声をかけてみると、コワモテが笑顔に変わって快諾。「じゃあ用意できたら電話します」と番号を交換、昼過ぎに連絡が来た。


昨今住宅街の中でよく見かける光景だ。FLAT HOUSERはこの前を素通りはできない。

整理をきっちりとしながら解体作業を進めている。この仕事終わりの様子で業者の良し悪しは判る。

むき出しになった壁内部を見るとキレイな材が覗く。これをすべて燃やしてしまうんだからもったいない。


準備万端で出向いてみると運びやすいようキレイに柱が並べられていた。その数ざっと20本。「こんな感じのしかないんですが、いいですかね」とルックスに似合わない(失礼)なんとも紳士的なコメント。しかし驚くなかれ、一見イカつくても職人たちにはジェントルマンが多いのである。いわゆるこういったガテン系タイプが好みという女性が少なからずいるのも頷ける。


彼らも処分費が減るので悪い話ではないのだが、こんなに丁寧にしてくれるケースもちょっと珍しいかもしれない。

とんでもないことです、ここまでしていただいてありがとうございます、とお礼を述べて一本ずつ我が家の庭に搬入。かくして焼却炉に行くはずだった木材数本の救出劇は成功した。


大半は庭に小屋を作る際に使う予定だったが、今回はこの中から5本を使い、屋内のパーティションを製作することに。当然このままでは使用できないので加工前に磨き上げてリファインする。

まずは古釘の仕舞いから。抜きにくいものはバラシバールと呼ばれる長尺のバールなどを使って一本一本丁寧に抜いてゆく。これをきちんとしておかないと、後で切断する際、のこぎりの歯を傷めることにもなるのでしっかりと。 ちょうど遊びに来てくれた有機食材の販売をしているNくんにヘルプを。

永年の使用で汚れた表面をディスクグラインダーで研磨。木屑が粉末状になって飛散するのでマスクとゴーグルは必須。

古い木材の表面が…。

この通り。

ささくれた部分は木工用接着剤で補修。材によってコンディションは違うが、適材適所で使用すれば良い。

一本ずつ塗装をかけ…

使うサイズにカット。

室内に運び入れて組み立てる。 

やはり解体する米軍ハウスから救出しストックしておいた木枠窓を横向きにしてはめ込む。まだ完成ではないが、柱の再利用部分は完了。 


廃棄物を救った上にCO2排出削減にもコミットし、材料費2万円以上の節約ともなった。

正確に言えば木材を購入しに行く手間や時間も省けたことになる。廃材利用はあらゆる面でプラス作用しかなく、理に適っているのだ。こうして見るとさほど面倒ではないこともお分かりいただけたと思う。平屋住人に限らず、ぜひ読者の方々にも真似をしてほしい。


翌日解体現場の方々には、在京時にはいつも利用している食材店の手作り弁当とお茶の差し入れをした。

「逆に高くついちゃったんじゃないですか?」と件のコワモテ職人さんがいたずらっぽく笑った。

いえいえとんでもない、節約になっていいことしかありませんよと返すとさらに笑顔。また今回のようなことがあったら連絡してくださいと押してその場を離れた。


平屋住人の節約術は100均ショップや激安店で何かを買うことではなく、捨てられるはずだったものを無料で手に入れながら再利用し、その上互いの笑顔までも得られるというジツにハッピーな方法なのである。


アラタ・クールハンド arata coolhand

(イラストレーター/文筆家 東京出身)ロゴタイプの制作からパッケージデザイン、広告、CDアートワーク、洋服の企画などを仕事とする。2009年と2012年に東京都下周辺の古い平屋ばかりを網羅した『FLAT HOUSE LIFE』を発刊し(2017年に『FLAT HOUSE LIFE1+2』として復刊)その後一冊一軒の平屋にフォーカスしたよりマニアックな『FLAT HOUSE style』をシリーズ化して自費出版。17年には九州の平屋だけを集めた『FLAT HOUSE LIFE in Kyushu』をリリース。幼少期に山口県の外国人向け平屋住宅での生活を体験、その後東京都下の文化住宅や米軍ハウスでの暮らしを経て、現在は都下の文化住宅と九州の米軍ハウス2拠点を軸に活動する平屋フリーク。 

最終更新日:2018年09月13日

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