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写真:アフロ
SNSを見れば愛らしいネコの画像が目に飛び込み、道行く散歩中のイヌを見ては「かわいい~」と悶絶。そのもふもふとした触り心地を想像しては「あーペットと暮らしたい」と日々妄想にふけるひとり暮らしの方も多くいらっしゃるでしょう(ひとり暮らしでなくても)。私もそんなひとりです。
だけど、ペットは命ある動物。お迎えするには、命を預かる心構えが必要です。
今回は、ペットを家族として迎えたいと考えるとき、住まいという側面からの心構えや、必要なお金、住まいの条件などを考えていきます。
ペットと家族の幸せのためにも、ペット可物件が最低条件
当然ながら、ペットを迎える住まいは、ペット可であることが絶対条件となります。住まいの条件は実にさまざまで、「IHコンロよりガスコンロがいい」や「バス・トイレは別がいい」などの希望は、自分次第で我慢することも慣れることもできますが、ペット可に関しては自分次第で変更することはできません。
違反することは、モラルに反するだけでなく、罰金・罰則を設けている物件も多く、ペットがいるなら必ずペット可の住まいに住む必要があります。
そこで、まずはペット可物件を探すときの難易度を見ていきましょう。
以下、Yahoo!不動産の賃貸の条件検索ページから検索していきます。
●東京都の賃貸物件(マンション・アパート)
全336,322件
↓「ペット可」にチェックを入れる
全50,376件
※9月25日現在
なんと、約6分の1にまで、減少します。ペットとともに暮らしている人が増えている印象がありますが、賃貸の場合ペット可の物件は実質それほど増えておらず、しょっぱなからなかなか厳しい結果となりました。
次に、駅からの徒歩分数を人気の5分以内と設定してみましょう。
●東京都の東京都の賃貸物件(マンション・アパート)/条件指定なし
全336,322件
↓「ペット可」にチェックを入れると
全50,376件
↓「駅徒歩5分以内」にチェックを入れると
全18,041件
※9月25日現在
半分以下の物件数になりました。徒歩5分以内は、ペット可物件でなくても人気がある条件ですので、ある程度の予想はしていましたが、予想をはるかに超えていました。東京都の総賃貸物件数からすると、約18分の1。
しかも、これは「ペット可」と「徒歩5分以内」以外の条件に一切チェックを入れていませんから、「IHコンロよりガスコンロがいい」や「バス・トイレは別がいい」などの条件を加えると、さらに物件数は減っていきます。
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ペット可物件は、家賃相場もあがる
次に、ペット可物件の家賃状況を見ていきましょう。同じ面積、同じ条件なら、ペット可の方が割高になるイメージがありますが、どれほどの差があるのでしょうか。
同じく、Yahoo!不動産の賃貸の条件検索ページから検索していきます。
●東京都の平均家賃/条件指定なし
9.9万円
↓「ペット可」にチェックを入れると
13.4万円
※9月25日現在
なんと! まさかの3万5,000円もの差が! しかし、この検索方法では、間取りなど、条件の指定を一切していません。元々1Rや1K、専有面積が小さな住まいなど、家賃が安めのお部屋ではペット可の住まいは少ないので、一概に「こんなに差が!」と大げさに言うことはできませんが、同時に、現在1Rや1K、専有面積が小さな部屋にお住まいの方がペットを迎えようとすれば、必然的に大きな部屋に引っ越さねばならない可能性も示しています。
金銭的な側面でいうと、ペット可物件ではどんな条件が多くみられるでしょうか?
まず、最初に部屋探しをしていると「特記事項」の中にペット可やペット相談とある場合、敷金礼金の欄に「ペット飼育の場合は、敷金3カ月」などの記載があるのを見たことがありませんか? そうなんです。毎月の家賃だけでなく初期費用も膨れ上がる場合があります。中には「特約」として、「退去時のハウスクリーニングは敷金から補填」などということが記載されていることも。当然ながら、自分ひとりが暮らしているより、ペットと一緒に暮らしている方が汚れやキズがつきやすくなるのがほとんどなので、大きな額の敷金を払っても、全額が戻ってくることは、ほぼありません。
そして、「ペット可/ペット相談」などと書かれていても、「小型犬のみ」や「ネコ2匹まで」など、種類、頭数制限、大きさ制限などの条件がつくことがほとんどですので、細かな条件まで見逃さないようにしてください。
写真:アフロ
ペット禁止物件でペットを飼ってトラブルに発展したり、強制退去などといったことになれば、それこそ大問題。そして、ペットの存在を隠しながらの暮らしは、飼い主さんにとってもペットにとってもストレスを感じることになるでしょう。家族となるかわいいペットですから、隠すことなく堂々とお散歩に出かけたり、イチャイチャしたりしたいですよね? 多くの方が暮らす集合住宅ですから、きちんとマナーとモラルを守り、ペットと幸せな暮らしをして欲しいのです。そんな思いもあり、今回は少々厳しめの記事になりましたが、ペットという命ある動物と暮らすということは、それほどの覚悟が必要になるということを覚えておいてください。
また、物件数自体は少ないですが、ペットと暮らすことを前提にしたマンションも登場しています。こうしたマンションを選べば、お散歩後のイヌのために足洗い場があったり、室内の高い位置にキャットタワーのごとくネコ用のブリッジがあったり、その設備・仕様もさまざま。そして何より、ペットと暮らすことを前提に作られているので、ペットと飼い主が暮らしやすくなるように設計されています。ペットを迎えることを考えている方は、そんな物件も検索してみてください。
写真:アフロ
宮下菜歩(soretona)
最終更新日:2019年10月24日
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