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【実録vol.02】本当にこんなマンションでも売れるの?

2016年01月19日

CCDN

【実録vol.02】本当にこんなマンションでも売れるの?

-女一人マンション売買奮闘記-

【実録vol.02】本当にこんなマンションでも売れるの?

いよいよ売却の決心を固めたわたしだったが。

今から15年前。

37歳、独身、フリーランスライター(低収入)そして女という不利な条件だらけにもかかわらず、わたしは自分のマンションを売って、新築マンションを買った。いささか古い話ではあるが、マンション売買を考えている「女一人」に参考になればと、昔の記憶をたどってみた。




不動産屋は恐くはなかったが優しくもなかった

印象は3者3様だった3人の不動産屋さん。 [写真:アフロ]

「マンションを売る!」と決心したわたし。そうと決めたら次の行動までは早かった。早速1週間の内に3人の中古不動産仲介の営業さんと面会をした。


1人目

中堅マンションデベロッパーの中古仲介部門。男性。多分20代?

淡々としていて、真面目そうだけど何となく親身になってくれている感がない。

「正式な見積もりではないですが、1800万円ぐらいじゃないですかねー」。

2人目
中堅マンションデベロッパーの中古仲介部門。男性。30代頭ぐらい? 話し方が丁寧だし、誠実な印象。話し方のせいか、言っていることに説得力がある。
「2000万行くか行かないかぐらいで(売り出し広告を)出すのがいいかもしれないですね」。

3人目
中古仲介専門会社。女性。30代後半から40に差し掛かるぐらい。部下っぽい男性も同行していた。部下っぽいとは言えこの男性は40代か50代ぐらいだったような。二人ともこちらの話をよく聞いてくれた印象。先に、不利と思っている部分を全部開示したら、逆にいいところを見つけてくれた。この会社でもこれくらいの値段でと話が出たが、残念ながら記憶に無い。


結果から言えば、案ずるより産むが易し。どの不動産屋さんも、恐くはなかった。強引な提案もなかった。全ての部屋をくまなく見たり、専有部を細かくチェックしたかどうか……サッと見た程度だったような。まずはお互いの顔合わせをして、契約を結ぶかどうか考えてくれということだったかもしれない。


いずれにしても、口頭ですら数百万の差が出ると、もうどの数字が正しいのか分からない。高く言ってくれた方に「乗った!」としても、その値段で売れるとも限らないのだ。


そうなのだ。別に3000万で売りたいと意地を張って、売り出しのチラシをばらまいたってそれは売り主である私の勝手。でもそれで売れなくて、いつまでも広告に載り続けるのもみっともないし、値下がりをしていったらさらに「売れない物件」感が世間様に定着してしまう。乾いたまま永遠に回る回転寿司を思い出す。

いろいろ考えていると面倒くさくなる。理想は、相場の少し上ぐらいで、1回の内覧でスパッと決まること。はい、まず無理ですね。そもそも、うちっていくらぐらいが適切なのかが分からないし、知る術もこの時のわたしにはない。わたしがわたしのマンションに一体いくらと値付けすればよいのかをあらかじめ分かっておかないと、どの不動産屋さんと契約すればよいのかすらも決められないことに思い至り、あらためて愕然としたのであった……。


ほんとにここ、売れんの?

どこの不動産会社と契約するにしても、相手の言い値で契約するのはうまくない。可能であれば出来るだけ慎重な姿勢でのぞみたいところだ。自分がマンションを売却後どんな住まいに移り、どんな暮らしを送るのかをある程度イメージできていないことにはローンも組みようがないし、売却にあたっての価格を決める判断のよりどころもない。しかし、わたしはこの手順を踏まなかった。いや、正確に言えば、踏めなかったのだ。なぜならあの時のマンション売却をするわたしの最大のモチベーションは、とにかくここを離れたい!というものだったからだ。

ここから先の話は、当時のわたしが置かれていた非常に特殊な状況あってこその話になるので、あまり万人の参考にはならないかもしれない。しかし、ここまで不利な条件が重なっていても売れるときは売れるというわたしの経験は人を励ますかもしれないのでこのまま書き進めたいと思う。


わたしが心配していた圧倒的マイナス要素

売却にあたっての不利な条件はいくつもあった。1つは、建物の老朽化だ。昭和40年代に建てられた古い物件。最近ではこういう物件を「ヴィンテージマンション」というらしいが、言い換えたところで施設や設備の古さは隠しようがない。たとえば、洗濯機置き場が室内になく、ベランダにあること。給湯器が室内にあること。壁や床が薄く、上下左右の家の音がとてもうるさいこと。さらに、耐震基準などとうていクリアしていないであろうこと。

だが、それよりも大きな心配事は2つあった。その1つは、前年に1階下で1室全焼となった火事があったこと。幸いうちの真下ではなかったので我が家には直接の影響はなかったが、新聞に載るほどの火災だった。そしてもう1つ、最大の懸案はうちの隣の部屋で起きた殺人事件。ワイドショーも取材に押し寄せたほどの大きな事件だった。


さすがに殺人事件はパンチがありすぎ! [写真:アフロ]

正直言って、この事件があってから本気で引っ越しを考えることになった。こういうときに女の一人暮らしはやっぱりきつい。夜、しーんとしていると(都心だけど周囲がお寺や大使館だったので、夜は全く音がしないぐらい静かな環境だった)、誰もいないはずの隣の家からなにか物音がする気がしてしまうのだ。怖い。

警察や弁護士から聞き取りをされたり、事件の「生音」を聞いてしまったせいで、夜になるのが恐ろしく、このままいたらメンタルがヤバいと思うまでに追い込まれていた。


不動産業者の反応は……。

もちろん、こちらから言わなくても不動産業者は物件を調査するであろうから、隠すより正直に話した方が印象も良くなるだろうと判断し、家に来てもらった3社には最初から我が家の特殊な事情をお伝えした。すると、驚くことに3社ともがわたしの告白をフツーに聞き流したうえでこう言った。

「殺人事件はお隣ですよね?この部屋じゃないんならあんまり関係ないです」


え!?!?
マジで……。


そういうものなんだ、世の中は……。
まあいちおうマンション自治会でも宮司を呼んでお祓いもしたしね……(本当です)。


火事の方もすでに1年経過して補修も補償も終わっているということで、査定に差し障りはないとのこと。ふーん。あまりのあっけなさに拍子抜けしたが、わたしにとっては良いニュースであることは間違いない。少々不利な条件を抱えていて、または不利な条件だと勝手に思い込んでいて売却をためらっているすべての方に伝えたい。

それはあなたが思っているほどの問題ではないかもしれない。まずは知識や経験のある他者の意見を聞いてみてはいかがだろう。


<続>

最終更新日:2018年08月30日

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