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沿線の資産価値は「空家対策」でわかる!?(関西編)

2017年09月07日

田中 和彦

沿線の資産価値は「空家対策」でわかる!?(関西編)

空家ビジネスの対象エリアに注目!

沿線の資産価値は「空家対策」でわかる!?(関西編)

(ペイレスイメージズ/アフロ)


空き家問題が顕在化して久しい。空き家が増えることで、いろいろと不都合が起きると言われる。鉄道会社にとっては、空家発生=沿線における人口減少が大きな問題だ。そんなわけでなのか、はたまたビジネスチャンスと見込んでなのか、関西の鉄道各社は、それぞれに「空家対策」を行っている。

阪急~「阪急の空家サポート」

阪急沿線では、阪急電鉄の子会社である阪急不動産が「阪急の空家サポート」を展開している。サービス内容は


  • 空家管理サービス(見回りによる現地確認等)
  • 売買仲介(空家の売却)
  • 賃貸管理(空家の入居者募集、管理等)
  • 民泊による利活用(空家を民泊として活用)
  • その他(植木の剪定、駐車場への転用)


の5つに加えて、この8月の投資家向け広報によれば、


  • 駐車場のシェアリングサービス(空家の駐車場を活用)
  • 賃貸リノベーション(空家を改修して賃貸に)


の2つのサービスを拡充する。

売買仲介や賃貸管理は「空家サポート」といわずとも不動産会社ならどこでも行えるサービスだが、民泊や駐車場シェアリングは面白いサービスだ。

「空家管理サービス」は月額4,000円(税抜)からで、サービスの展開エリアは、主に阪急沿線。他社沿線エリアは(千里中央界隈を除く)サービスエリアに入っておらず、阪急沿線であっても河原町や三宮あたりは地図上では範囲外となっている。

近鉄~「近鉄の空家・空地サポートサービス」

空地(ペイレスイメージズ/アフロ)


近鉄は、近鉄不動産が「近鉄の空家・空地サポートサービス」を展開している。サービス内容は、空家については「月一回の巡回管理&報告書作成」、空地については「定期的な見回りと草刈り」。

費用は空家が月額3000円・5000円(各税抜)の定額。空地は最低金額が月額2000円(税抜)で、対象土地の面積や形状により増額する。対象エリアは奈良県奈良市学園北・百楽園・西登美ヶ丘とかなり限定されている(2017年6月現在)。同エリアは近鉄が分譲した高級住宅街であり、管理されていない空家・空地が派生することでブランドイメージが落ちることを防ぐためのサービスであると言える。阪急のサービスが「不動産に関わることなら幅広く全てやりますよ!」といった感じであるのに対して対象的だ。

京阪~「京阪 マイホーム活用応援隊」

京阪電鉄のグループ会社である京阪電鉄不動産の提供するサービスは「空家管理」ではなく「空家活用」だ。

京阪電鉄不動産の提供するサービスは簡潔に言えば「空家の賃貸斡旋」だ。「移住・住みかえ支援機構(JTI)」が実施する「マイホーム借上げ制度」を利用をし、借主をJTI、居住希望者を転借人(借主から又貸しで借りる人)とした契約の仲介を行う。

募集賃料は周辺相場の80%~90%で、貸主が受け取る賃料はその85%。単純に計算すると周辺相場の68%~77%と手取り金額は安めとなるが、そのかわり空室時の賃料が保証される。

この制度を利用するには、「50歳以上」「JTIが指定する審査機関の建物診断を利用者の負担で受診」といった条件があるが、エリアについては「利用者または第三者と共同所有する日本国内にある住宅」とエリア制限なし。京阪電鉄不動産の営業所が京阪沿線にしかないため、沿線での利用者が多いとは思うが、特に「沿線に向けたサービス」というわけではない。

空家(ペイレスイメージ/アフロ)

空家ビジネスが成り立つエリアは資産価値が落ちない!?

以上のように、同じ私鉄各社のサービスでも内容は三者三様だ。この違いは不動産会社各社の社風等による部分もあるが、その沿線の「空家・空地がビジネスになるか?」という問いに対する各社の「答え」の違いと捉えることもできる。


例えば空家管理。空家の鍵を預かって、現地に出向き窓開けや郵便物の確認をして月数千円と言う業務は、主婦の副業であればいいお小遣い稼ぎになるかもしれないが、法人が受ける業務としては儲かる仕事ではない。人件費を考えればマイナスであろう。

阪急の場合は、自社の沿線であれば空家・空地の管理をきっかけとして売買、賃貸その他のサービスの提供につなぐことができれば収益を見込めるとの判断であろう。近鉄の場合は阪急にくらべ沿線範囲が広い。また阪急沿線が京都から神戸にかけての住宅地であるのにくらべ、近鉄沿線は都市部だけではなく郊外部も多い。まずは自社ブランドが通用しやすいエリアで、ブランド価値の維持と収益性の検証(空家・空地の管理から売買等のビジネスにつながるかどうか?)をしているのであろう。


【3社のサービス傾向まとめ】

阪急…エリアは沿線限定だがサービスのラインナップは豊富

近鉄…エリアはピンポイント。対象も空家・空地限定

京阪…エリアは問わず、借上げ制度を斡旋。


今回は(関西)私鉄各社の「空家対策」をみた。空家や空地となっている理由が需給のミスマッチであり、かつ売買や賃貸の対象となる(と不動産会社が考えている)エリアでは「空家ビジネス」がでてくる。民間事業者による「空き家対策」が活発なエリアは、「不動産市場として魅力的な場所」と言えるかもしれない。

参考サイト

最終更新日:2017年09月07日


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