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重要事項説明には書かれていない「本当に重要なこと」とは?

2018年04月05日

田中 和彦

重要事項説明には書かれていない「本当に重要なこと」とは?

暮らしに影響する「住環境」に着目

重要事項説明には書かれていない「本当に重要なこと」とは?

(写真:アフロ)

重説ではわからない大切なこと

春は入社入学の季節。今の住まいを離れ、新しい部屋探しで不動産賃貸借契約を交わす人が多い季節でもある。知り合いから直接借りたり買ったりする人もいるかもしれないが多くの人は、不動産会社の仲介で賃貸借契約や売買契約を結び新居を確保する。その契約の前に必ず行われるのが重要事項説明だ。重要事項説明とは、文字通り「宅地建物の取引において、宅地建物取引業者が取引当事者に対して契約上重要な事項を説明すること」であり「大きく分けて、 1.取引対象不動産の権利関係、2.取引対象不動産に係る法令上の制限、3.取引対象不動産の状態やその見込み、4.契約の条件 に関する事項」が記載されている(株式会社不動産流通研究所「不動産用語集」より抜粋)


確かに権利関係や法令上の制限は大切だ。しかし、それは不動産として大切な土地と建物の内容であり、日々の生活で重要な環境の事は網羅されていない。さて重要事項として説明されない「重要なこと」にはどのような事があるか?

周辺の環境

周辺にどのような施設を建築できるか(できないか)については用途地域を見ればわかる。また高層建築物が建つか建たないかは容積率をみれば大体わかる。例えば商業地域、準工業地域等の用途制限の比較的緩やかな地域の場合、住居系の用途地域と比べて騒音を伴ったり人の出入りが激しいような施設の建築がしやすい。現状は閑静な地域であっても用途地域によっては、近い将来に環境が一変する可能性もある。

家の周辺の環境が変わる可能性も!?(ペイレスイメージズ/アフロ)


この用途地域については売買契約であれば重要事項説明書(以下「重説」)に記載されているが、賃貸契約の重説には記載がない。賃貸契約時の重説で「法令上の制限」として掲載されているのは「造成宅地防災区域内か否か」「土砂災害警戒域内か否か」といった内容。これも大事なのだが、用途地域くらいは確認しておきたいところ。ちなみに用途地域や容積率は当該行政のウェブサイト等に公開されている事が多いので少し調査すればわかる。

暴力団事務所

周辺環境としては、暴力団事務所の有無なども気になる点としてあげられる。暴力団事務所が周辺にあることを売主(貸主)や仲介業者が知っている場合は重説に記載する必要がある。また、仲介会社においては、近隣住民が当然に知っているような内容であれば説明義務があるため、周辺へのヒアリング等はしておく義務がある。


しかし実際には、売主(貸主)も知らず仲介会社も調査しない場合も多い。指定暴力団の事務所であれば警察が情報を公開してくれる(文末の参考サイト参照)場合もあるので自分で調べることもできるが暴力団の構成員が住んでいるかどうか、などとなると個人情報となるため警察も公開しない。よって仲介会社も調べようがない。このあたりは近所の住民や店主等に自分でヒアリングをするしかない。暴力団以外に危険人物/要注意人物等についても同様だ。

嫌悪施設  

わかりやすい例として「暴力団事務所」をあげたが、このような施設は「嫌悪施設」と言われる。この嫌悪施設については重説での説明事項とはされていないが、実務上は「買主(借主)が契約するか否かの判断に影響を及ぼす事項」として「その他事項」などとして記載されることが多い。


嫌悪施設には、騒音や振動、煙や臭いが発生するような場所(工場等)、心理的に忌避されるもの(葬儀場、高圧変電所)などがある。暴力団事務所なども「身体の危険を感じさせる」嫌悪施設だ。


嫌悪施設が厄介なのは「嫌悪するかどうか」が大変主観的である事。同じ施設でも人によって評価が異なる。一般的に風俗店やラブホテルは嫌悪施設と考えても差し支えないであろうから、重説に記載されるであろうが、スナックやビジネスホテルは嫌悪施設とは言われないので重説に記載されることは稀であろう。しかし自宅のすぐそばにあれば嫌がる人もいる。このような「自分にとっての嫌悪施設」は実際に見て回るなどして自ら調べるのが一番だ。

どんな施設があるか自宅の周りを自分で歩いて確認してみよう(写真:アフロ) 

災害の危険  

阪神大震災以降、その存在が一般に知られるようになった活断層。近辺や直上に建つ建物には住みたくない、と考える人が多いであろうが、重説には活断層に関して記載する義務はない。


同じような内容として「造成宅地防災区域」「土砂災害警戒区域」「津波災害警戒区域」に含まれるかどうかについては売買・賃貸ともに、「急傾斜地法」「地すべり等防止法」「特定都市河川浸水被害対策法」の危険区域内である場合は売買のみ重説に記載される。


しかし記載されてはいても、しっかりとした説明がなされるとは限らない。またそのような地域に指定されていることと実際に被害があったかどうかは別物だ。


これらについてはハザードマップを確認したり、役所に備え付けられた書類等を確認することでわかる場合が多い。ウェブ等では公開されておらず、または書面等でもらえなくても実際に住もうとする人が質問に行けば答えてもらえる場合もある。


以上のように、不動産には重説でわからないことがたくさんある。特に周辺環境については大変重要であるにもかかわらず、記載されない事項が多い。物件選びの際は、時間や曜日を変えて周辺を確認するなどすることが大切だ。


そのような時間を取れない人には周辺調査を代行するようなサービス(例:東京360°)もあるので検討してみてはいかがだろうか。


参考サイト

最終更新日:2018年08月30日

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