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「不安」から考える住まいの選択肢~買うか借りるか、あなたはど...

2018年05月24日

田中 和彦

「不安」から考える住まいの選択肢~買うか借りるか、あなたはどちら向き?

違いは「支払総額」だけではない!

「不安」から考える住まいの選択肢~買うか借りるか、あなたはどちら向き?

写真:アフロ

細かい事務が不安な人は「買う」のには向かない

不動産を購入する時、また、した後にはかなりの分量の事務作業が必要だ。


大抵の人は住宅ローンを利用して資金の手当てをするが、これが大層面倒な作業だ。まず物件の購入を決めたら住宅ローンの事前審査。申込書の記載が必要なのはもちろん、本人確認書類、源泉徴収票などを手配する必要がある。事前審査が通れば本審査。ここでもまた複数の書類への記載が必要。住民票や印鑑証明書、収入証明、本人確認書類等々、様々な書類を揃える必要がある。


さてそれが終わり審査に通れば、いよいよ住宅ローンの契約が可能。

だがその前に「重要事項説明書」の説明をうけ署名捺印をし、(当然だが)物件の契約、「不動産売買契約」をしなければならない。それらが終わってようやく住宅ローンの契約、正しくは「金銭消費貸借契約」「抵当権設定契約」を結ぶ運びとなる。


ローンの手続きが滞りなく進み資金の段取りがつけばようやく物件の決済・引渡し。ここでは所有権移転登記と抵当権設定登記の登記申請に関する書類へ記載する。引渡しを受けた後は分譲マンションであれば管理組合に提出する書類が必要となり、税金関連、年末調整、なども整えねばならない。


不動産を購入するとこのような事務手続きを数ヶ月間にわたり断続的に行う必要がある。上記は主だった書類を列記しただけなので他にも揃えなければいけない書類はたくさんある。賃貸で必要な書類の比ではない。細かい事務が不安な人は、不動産を購入する際に覚悟が必要だ。「借りる」をオススメする。


写真:アフロ

急な出費が不安な人は「買う」のには向かない

一般的なファミリー向け物件の場合、「借りる」時に賃料以外に数十万円、「買う」時には購入代金以外に数百万円の資金がいる。「買う」方が資金的な余裕が必要だ。


この「資金的な余裕」は契約の時だけではなく、住み始めてからも同じだ。物件を「買う」と設備機器等の故障があった場合に、急な出費を強いられる。雨漏り、配管の詰まり、給湯器の故障等々、全て買主(所有者)が出費を負担する必要がある。


これが「借りる」ではどうなるか。配管、給湯器などが壊れた場合、修理は原則として貸主の義務となる。借主は費用負担がない。民法第606条には「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う」と記載がある。


ただ、一切の負担がないわけではない。貸主の「必要な修繕の義務」の範囲は明解ではなく、例えば、襖の張替え、蛇口のパッキンや電球の取替えなどの軽微な修繕は、契約書の特約で借主の負担となる場合が多い。とはいえ、雨漏り等はもちろん、上記にあげた配管のつまりや給湯器の故障など、生活していく上での基本的な機能が提供できなくなるような事は貸主が修繕義務を負うため、「買う」と比べて「借りる」の費用負担は断然少ない。


急な出費が不安だと思う人は「借りる」事をオススメする。

「好みの部屋にできるのか?」が不安な人は「借りる」のには向かない

住宅系の雑誌やウェブサイトでDIY賃貸などの内装を変更できる物件が取り上げられていることがある。それは、賃貸で内装を自由にできることがまだまだ珍しくニュースとしての価値があるということであり、市場にそのような物件はほとんど存在していないと言ってもいい。


仮に、運よく場所や予算等の条件にかなったDIY可能な賃貸物件に巡り合えたとしても、原状回復義務の取り決めがあり借主の負担で賃貸契約締結時の状態に戻さなければいけなかったり、変更できる箇所が一部に限られていたりする場合が多い。また「間仕切りを取っ払う」「キッチンの場所を変更する」といったことにまで対応できる物件は皆無と言ってもいいであろう。


「自由にしたいと言っても内装を変えたいほどではない」という人もいるであろうが、「借りる」と「自由にできない」どころか「不自由を感じる」ことの方が多い。


例えば、壁に何かを取り付けたいといった場合。「借りる」と、壁の下地となる石膏ボードにネジなどを取り付けることはできない。穴を開けてしまうと退去時に高額な修復費用を請求される恐れがある。


平成10年に「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を国土交通省が発表し平成16年に東京都が賃貸住宅紛争防止条例を施行して以降、経年劣化による内装等の摩耗・損傷を請求する貸主は減り、それ以前のような「ピンの穴一つで3千円(の補修費請求)」といった事例は少なくなった。だが、現実にはまだそのような要求をする貸主がいるのも事実。「借りる」物件は、なかなか部屋内に手を加えにくい。


自分好みの部屋にできるかどうか不安な人は「買う」事をオススメする。


写真:アフロ

将来が不安な人は「借りる」のには向かない。

「え?逆じゃないの??」と思った人もいるだろう。現金購入の場合はさておき、一般的には「買う」には住宅ローンを支払う必要がある。将来収入が減って支払えなくなったら、物件が競売にかけられ、家を追い出され、たちまち露頭に迷うのではと思う人も多いであろう。


実は「借りる」場合の方がこの危険性が高い。


収入減等で月々の支払いが厳しくなったとしよう。「買う」の場合は、支払いが滞るのは住宅ローン。まずはリスケジュール等の相談をすることができる。状況にもよるが、一定期間支払い金額の減額が認められる場合もある。もし借りている住宅ローンが疾病保障付やがん保険付のものであれば、保険金でローンが完済され支払う必要がなくなるかもしれない(保証内容による)。最悪のケースでも、支払いの遅れから競売手続き、明け渡し(退去)まで半年から1年以上の時間がある。


「借りる」の場合はどうか? 貸主が支払いを猶予してくれる可能性もないわけではないが、多くの場合は3ヶ月の滞納で貸主は契約解除に明け渡し要求、粛々と法的に手続きをすすめていく。特に最近では賃料保証会社を利用しているケースが多く、その場合はほぼ退去を迫ってくる。


同じ支払いが滞った場合でも「買う」はローン返済の契約違反なのですぐさま「退去」とならないが、「借りる」は賃貸借契約違反であり数ヶ月続くと「退去」を迫られる。


将来が不安な人は「買う」事をオススメする。


【まとめ】

こういう人は「借りる」のがオススメ

  • 細かい事務が不安
  • 急な出費が不安

こういう人は「買う」のがオススメ

  • 自分好みの部屋にできるかどうか不安
  • 将来が不安


「買う」と「借りる」の選択は、住宅探しでまずぶち当たる壁。どちらに決めるにも不安がつきまとう。本記事で、あなたの不安が少しでも解消されれば幸いだ。

最終更新日:2018年08月30日

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