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空き家投資の甘い罠 一戸建ての大家はラクではない

2018年10月29日

田中 和彦

空き家投資の甘い罠 一戸建ての大家はラクではない

住まない人は売却が正解⁉

空き家投資の甘い罠 一戸建ての大家はラクではない

ペイレスイメージズ/アフロ

空き家投資とは?

空き家となっている一戸建て。中でも築年数の古いものや土地面積の狭いもの、あるいは再建築不可といったものは、同じエリアの似たような面積のマンションと比べ、価格の安い物件が多い。そのような空き家は投資金額が少なく済む上に、利回り(=年間賃料÷不動産価格)が良いケースが多い。マンションではなく、あえてそのような空き家の一戸建てを狙って投資するスタイル、それが「空き家投資」だ。

投資金額が少ないことにひかれて、または相続で思いもかけずに一戸建てを手に入れ、これを機に「空き家投資」を始めよう! なんて人は多いのではないか?書店にいけば「空き家投資」をすすめる書籍も見かける。確かに空き家の一戸建てに特化して儲けている人はいる。しかし、一戸建てを狙った空き家投資はそれほど甘くない。特に、これから始めようとする人にはオススメしない。それはなぜか?

一戸建てとマンションは大きく違う!

ペイレスイメージズ/アフロ


理由は、一戸建てはマンションと違い、所有者にかかる手間が大きいから。手間がかかる理由は大きく分けて3つある。


1.管理会社がない

分譲マンションは、ほとんどの物件で管理会社が存在する。賃借人が何かわからないことや不都合があった場合、管理人に直接聞いて済む場合も多い。もし所有者に質問が来ても、所有者が管理会社に聞いて解決することもある。中古マンションは、管理会社・管理人にそれなりに不都合時のノウハウが蓄積している。たとえ所有者が動かなければいけない事態が起きても「配管なら◯◯社」「電気系統なら××社」などと、対処がスムーズにできる。


一戸建ての場合は管理会社がない。どのような不具合が起きても必ず所有者に連絡が入る。建物のことがある程度わかる人ならいざ知らず、普通の人には賃借人の訴える不具合の原因を電話やメール等のやりとりで特定するのは困難だろう。どんな業者を手配するかすらわからないことだってある。


賃貸管理で不動産業社等を入れることは可能だが、それにはコストが必要だ。都心部で賃料が高い物件ならば賃料の一部を支払い、管理してもらうことも可能。しかし、賃料5万円の物件で賃貸管理に5,000円や1万円も支払うことは、投資効率を考えるとできない。また、一戸建ての管理はマンションよりも手間がかかるため、地方の場合は管理してくれる業者がいない場合もあり得る。


2.補修修繕はすべて所有者が実施せねばならない

写真:アフロ


マンションは共用部と専有部に分かれ、共用部は管理組合と管理会社が協力して補修修繕や不具合への対処をする。

一方、一戸建ては部屋内の不具合のみならず、外壁、屋根、庭、駐車場、門扉等々、すべての不具合を所有者がコストを負担する必要がある。

もちろんマンションの場合も、間接的には所有者が負担しているのだが、管理費や修繕積立金を定期的に支払っているため、急な出費が必要なことは少ない。大規模修繕や建て替えのタイミングだけ考慮しておけば、出費は平準化している。

一戸建てであっても一定金額を毎月積み立てればいいようにも思えるが、分譲マンションのように10年、20年先のことまで考えて修繕計画を立てるのは現実的ではないだろう。

3.補修修繕個所がよめない
分譲マンションの場合、共用部の不具合は修繕積立金や管理費の範疇で管理会社が実施する。所有者が直接対処しなければいけないのは、給湯器の故障、トイレのつまりといった専有部内の不具合だけだ。

このマンション専有部内の不具合、「一戸建て投資」の対象となるような木造一戸建てで起きる不具合に比べると、それほどバリエーションがない。一方、一戸建ては、バルコニー、外壁、屋根、柱等の腐食など、マンションならば「範疇外」である部分にも目を配らなければいけない。

それなのに、図面類はマンションの方が充実していることが多い。分譲マンションはほとんどの物件で、竣工時の設計図面等が保管されているが、一戸建てはハウスメーカーが建てたものでなければ「間取り図面」程度しかない場合がザラだ。何か起きた時に床や壁を外して中を見ないとわからないなんてことが往々にしてある。

空き家は売却するのが無難

写真:アフロ

一戸建ては、マンションと比べて維持管理に大変手間がかかる。リフォーム等のコストが想定より高くなる可能性も高い。だからこそ安い価格がついている。安いからこそチャンスがあるのも事実だが、そこには建物についての目利きが必要で、トラブルが発生した場合は所有者自らが前に出て解決を図る必要がある。それができない時は、どこかに委託して「お金で解決」となる。

そのあたりのそろばん勘定ができない人は、仮に空き家が手に入っても空き家投資はするべきではない。売却するのが無難。

それでも空き家投資をしたい、という人は信頼の置けるパートナー、例えば不動産業者や建築会社をもち、そして自らも勉強する必要がある。簡単に儲かる投資などは存在しない。

最終更新日:2018年10月29日

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