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空き家になった実家の片付け、甘く見てませんか?

2019年05月15日

田中 和彦

空き家になった実家の片付け、甘く見てませんか?

片付けるにはコストがかかる!

空き家になった実家の片付け、甘く見てませんか?

GYRO PHOTOGRAPHY/アフロ

両親が亡くなった、施設に入所した等の理由で実家が空き家となった。売るにしても貸すにしても中にある荷物は片付ける必要がある。溢れる荷物の山をまえに「どこから手をつけてよいのやら……」と途方にくれる人も多い。今回はNetflix(ネットフリックス)でも話題の「人生がときめく片づけ」ではなく、シンプルに「実家の荷物の処分」について考えたい。

想像以上に多い「実家の荷物」

「空き家となった実家」は総じて荷物が多い。個人差はあるが、空き家となる実家に住んでいた70歳以上の世代は、物を大切にとっている傾向が大きい。


着ることはできても着ることのない衣服、使えるがあまり使っていない食器、新しい物を購入してお役御免となった家電と購入時に入っていた箱。このような物が押入れいっぱい、部屋いっぱいに詰まっている。醤油やサラダ油、アルミホイルからシャンプー、歯磨きチューブ等のストック類がたくさん残されていることも多い。


筆者は、このように荷物の詰まった「空き家となった実家」を幾度も内見しているが、多くの場合は「業者に頼まなければ無理」というレベルだ。小さなマンションの一室ならともかく、郊外やニュータウンの一戸建てとなると中に入っている荷物はトラック数台分。貴重品や、仏壇・アルバム等の品、そして息子さん娘さんが使うものなど必要なものを持ち出しても、「ほとんど見た目は変わらない」という場合が多い。むしろ、きっちり詰め込まれていたものを引っ張りだすことによって、荷物が増えたように見えることすら多い。


貴重品等を除いた残りのほとんどの荷物は処分される運命となる。さて、その処分。これが大変厄介なのだ。

荷物を片付けないと解体はできない

写真:アフロ


「うちは、空き家を中の荷物も一緒に解体して更地にするから関係無い」。時折このようなことを聞くが、これはNG。


たしかに、昔は中の荷物もろとも建物を解体していた。重機をつかって中身もろともガガガッと潰す。ミンチ解体とよばれる手法だ。この手法は平成14年に施行された「建設リサイクル法」によって今は禁止されている。現在は、解体時にでてくる建設資材廃棄物を木材・金属・ガラス等種類別にわける「分別解体」と呼ばれる手法で行われており、建物内にある荷物は解体前に撤去する必要がある。


仮に業者に解体を依頼しても、解体前に中の荷物は搬出するので「荷物の処分」に別途費用がかかる。

「自分で捨てる」は覚悟が必要

ペイレスイメージズ/アフロ


「それはもったいない。少しずつ自分で捨てる」。こう言う人も多い。先ほどトラック数台分と書いたが、荷物の多い家では4トン車2~3台の廃棄物が出ることも多い。仮に4トン車2.5台とすれば単純計算で10トン。京都や神戸など関西の多くの都市では指定ごみ袋の大きさは45リットル。ざっくり計算すると10トン÷45リットル=222(「質量を体積で割るな!」というツッコミはご勘弁を!)となり、ちょっと乱暴な計算だが…、それでも200袋以上をゴミ回収の日に合わせて出す必要があるということになる。


しかし、200袋以上の袋を一度に出すことは現実的に無理。一度に大量に出すと普通ごみであっても有料収集となる。また、ここでも当たり前だが分別が必要だ。


例えば、先に例示した衣服、食器、家電等々。詳しくは各行政に確認する必要があるが、これらは一般的に普通ごみだけではなく、資源ごみ、粗大ごみ等に分類される。家電などは有料回収だったり家電リサイクル法の対象品目であれば回収すらしてくれない。


10トンもの「ゴミ」を普通/古紙/衣類/プラスチック/資源/粗大などと分類し、それぞれ指定された日に出し、回収されないものはどこで引き取ってもらえるかを調べた上で自ら持ち込んだり有料で引き取ってもらったりする必要がある。休みごとに作業をしても指定日に出すのは平日作業となる。処分するためには、少なく見積もっても数カ月、長ければ数年かかる。


少しずつ平日に、なんて無理な場合は、行政が運営するゴミ処理センター等に直接持ち込むという手もある。しかしこの場合も処分するものを積み込むためのトラック等を借りて、積み込んで、往復して、という手間がかかり、家電リサイクル法の対象品目は引き取ってもらえずに別処分が必要となる。手間も時間もかかる。


といったわけでいずれにしても最終的には業者に依頼することが多くなるというわけだ。「メルカリで売れば儲かる!」なんて思うのは初めだけ。もちろん、オークションやフリーマーケット、買取業者等を駆使して換金するのは理想的だが、最終的には全ての物を処分する必要がある。「空き家になった実家」を片付けるのは一苦労なのだ。

最終更新日:2019年05月16日

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