ページトップへ

Yahoo!不動産おうちマガジン は家探しのヒントが満載の情報サイトです!

>
>
おおさか東線、新大阪~久宝寺間開通で沿線の不動産市場はどう変...

2019年06月10日

田中 和彦

おおさか東線、新大阪~久宝寺間開通で沿線の不動産市場はどう変わる?

おおさか東線新駅4駅開業!

おおさか東線、新大阪~久宝寺間開通で沿線の不動産市場はどう変わる?

JR「新大阪」駅、おおさか東線ホーム

通勤や出張などでJR「新大阪」駅を利用・通過した方は車内アナウンスでお気付きかもしれないが、おおさか東線が今年の3月に全線開通、「新大阪」駅と「奈良」駅が直通で移動可能となった。またそれに伴い、大阪市近郊に4つの駅が同時開業した。


「新駅開業」や「新線開通」は不動産関連の話題としてはいちばん「湧く」話題のはずなのに、正直なところあまり盛り上がっていない。さて新線開業・新駅開業は大阪にとってどのような影響があるのだろうか?


はじめに開通した路線と新駅を説明する。

大阪市内3駅、吹田市に1駅のJR新駅開業

JR「新大阪」駅の開業バナー


まずは「おおさか東線(ひがしせん)」。これは「新大阪」駅(大阪府大阪市淀川区)と「久宝寺(きゅうほうじ)」駅(大阪府八尾市)を結ぶ路線で、「久宝寺」駅から片町線「放出(はなてん)」駅(大阪市鶴見区)間が2008年から供用開始されており、この2019年3月、「鴫野(しぎの)」駅(大阪市城東区)から「新大阪」駅がつながったことで全線開通となった。「全線開通」とあるが、最終的には「新大阪」駅から「北梅田(仮称)」駅まで延伸する計画もある。


この春開業した新駅は「JR野江(のえ)」駅(大阪市城東区)・「城北公園通(しろきたこうえんどおり)」駅(大阪市旭区)・「JR淡路」駅(大阪市東淀川区)・「南吹田」駅(大阪府吹田市)の4駅。「JR野江」駅と「JR淡路」駅の2駅は、駅名に「JR」が入ることからもわかるように、周辺に既存駅があるが、「城北公園通」駅と「南吹田」駅は周囲に鉄道の駅がない場所にできた新駅だ。


駅や路線ができると、交通利便性が増す。新駅界隈でどのように利便性が上がるのか、一駅ずつ見てみよう。

伸び代のある駅は「南吹田」駅

新線開業で利便性が増すエリアは、ズバリ「南吹田」駅界隈。大阪市東淀川区から神崎川を渡ってすぐ、吹田市の南端となるこの場所は「陸の孤島」的エリアで交通利便性に乏しい。近くの既存鉄道駅は阪急千里線「吹田」駅と「下新庄」駅となるのだが、どちらも徒歩約20分。吹田市内なので、当然大阪シティバス(旧 大阪市営バス)は走っておらず、吹田市市バスも空白。阪急バスも平成31年4月に路線開通するまでは通っていなかった。そこにJR線の駅ができ、「新大阪まで一駅」になったのだからインパクトがある。


新駅のなかで唯一「顔」となる駅前がある「南吹田」駅。


新駅のなかで唯一「顔」となる駅前がある「南吹田」駅。 


駅直近の風景。未利用地・低利用地が多く残る。


鉄道駅がなかった場所に新駅ができるという点では「城北公園通」駅も同じだが、こちらは「南吹田」駅ほどインパクトがない。「南吹田」駅界隈がバス便も不便であるのに対し、こちらは大阪シティバスを利用すれば大阪(梅田)まで一本でいける。「城北公園通」駅を利用して「新大阪」駅で乗り換えるよりも、むしろバスの方が便利と言える。


城北公園通駅の駅前。市街地の高架を走る貨物線に新設された駅なので「駅前感」はない。


近くに「与謝蕪村生誕の地」があることから、「城北公園通」駅の西口は「蕪村口」と名付けられている。


新駅開業に沸く地元商店街


「JR野江」駅と「JR淡路」駅はどうか? この両駅周辺はネットワークのハブとなる可能性がある。「JR野江」駅は京阪本線「野江」駅と大阪メトロ谷町線「野江内代」駅が近接しており周辺は3線利用可能。「JR淡路」駅は阪急京都本線・千里線「淡路」駅があり、やはり3線3駅利用可能。阪急千里線は大阪メトロ堺筋線へと乗り入れているので両駅とも私鉄・大阪メトロ・JRと「バランスの良い3線3駅」利用可能エリアとなる。


「JR野江」駅周辺は交通利便性が高いため分譲マンションや賃貸アパートが多いが、古い木造住宅も多く残る下町エリア。


特に「JR淡路」駅はこの先の発展が見込まれる。現地に足を運べばわかるが、新駅周辺は「淡路駅周辺地区土地区画整理事業」のエリア。2024年度には阪急京都本線の高架化が実現、2027年度には区画整理事業の完了が見込まれる。もともと商店街があり生活利便性の高さから賃貸を中心に住宅人気の高いエリア。数年かけてJR新駅効果が現れるであろう。


区画整理や道路整備の工事が進む「JR淡路」駅前


阪急京都本線の高架橋工事が進む「JR淡路」駅前

「おおさか東線」開通の効果が現れるのは時間を要する

この3月全線開通となった「おおさか東線」。不動産市場におけるインパクトは限定的と考えるのが無難だ。新駅周辺は土地価格や賃貸相場の上昇が起きるであろうが、それ以外のエリアでは当面のところ大きな動きはないであろう。


新大阪と奈良が一本で結ばれるといっても、「新大阪」駅の隣駅である「大阪」駅から「奈良」駅へは「大和路快速」という快速列車がすでに運行しているため通勤利便性が向上するわけではない。「京橋」駅界隈に住む人も「環状線を使ったほうが早い」と思っているだろう。


では新線は意味がないのか? 決してそんなことはない。広く大阪の価値向上に貢献する路線だ。上記のように即効性はないと思われるが、この一本が通ることで大阪のJR鉄道網の利便性が格段にあがる。

大阪モノレール同様の「環状移動」手段としての利用者増に期待

大阪の鉄道網は、北は梅田(大阪)、南は天王寺を中心に放射状に広がっているため、どこに移動するにも一度中心部のターミナル駅に移動する必要がある。それがおおさか東線の開通によって都心に出ずに「横移動」できるようになる。



おおさか東線の駅から利用できる鉄道路線

久宝寺駅・新加美駅 ⇒ JR大和路線

JR俊徳道駅     ⇒ 近鉄大阪線

JR河内永和駅    ⇒ 近鉄奈良線

高井田中央駅    ⇒ 地下鉄中央線、近鉄けいはんな線

放出駅・鴫野駅   ⇒ JR学研都市線・東西線

JR野江駅          ⇒ 京阪本線

JR淡路駅          ⇒ 阪急京都線・千里線

新大阪駅        ⇒ JR京都線

(以上、「大阪外環状鉄道株式会社」サイトより抜粋)


JR線だけでなく、近鉄、京阪、阪急の私鉄間の乗り継ぎが便利になっているのがわかる。


京都、空港、そして奈良まで一直線でつながる「新大阪」駅。


日頃通勤に使っている経路が新線や新駅開業でショートカットされるような場合はその効果がわかりやすいが、今回のような「ネットワークの充実」はすぐには効果が体感しにくい。しかし、その効果は長い時間をかけて徐々に現れ、沿線全体の価値が向上していくことになる。


大阪モノレールが開通したときがちょうど同じような状況であった。当初開通した時は全くガラガラ(年間利用者数469万人)であったのが、延伸とともに利用者が増加。現在の路線が開通した平成20年度には年間利用者数は3672万人、7年後の平成27年度には4455万人と年を追うごとに利用者が増えた。


空港・新幹線等の広域移動のインフラが起点、都心周辺を環状に走る、という2点において大阪モノレールと似ているおおさか東線。大阪発展に寄与する路線になることは間違いない。



参考サイト

最終更新日:2019年06月10日

キーワードを入力してください

キーワードから探す


本文はここまでです このページの先頭へ

Yahoo!不動産 おうちマガジンとは?

不動産にまつわるマジメな記事からおもしろ記事まで、家さがしが楽しくなる情報をお届け!新しい暮らしのヒントが満載のマガジンです。