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賃貸マンションと賃貸戸建ては、契約交渉の仕方が違う 交渉時の...

2019年10月10日

田中 和彦

賃貸マンションと賃貸戸建ては、契約交渉の仕方が違う 交渉時のポイントとは?

プロとアマチュアのスタンスの違い

賃貸マンションと賃貸戸建ては、契約交渉の仕方が違う 交渉時のポイントとは?

写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート

賃貸マンションと賃貸一戸建て、大きな違いはオーナーの属性

賃貸アパート・賃貸マンション(以下「賃貸マンション」)と賃貸一戸建て。どちらも同じ賃貸であり建物が違うだけなので契約等の流れは同じ。


賃貸マンションと賃貸一戸建てで、契約書面が大きく変わるわけではない。また、敷金/礼金/保証金等の契約時費用も、建物所在地の慣習で変わることはあるが、マンションだから一戸建てだからと内容が変わるわけではない。


では、賃貸マンションと賃貸一戸建てで変わるものは何か? 答えは「契約交渉の仕方」だ。それぞれの交渉でどのような点に注意すれば良いか? その説明の前に、なぜその両者では交渉の仕方が変わるのかを説明したい。


賃貸契約を結ぶ際に踏まえておきたいことがある。それは賃貸マンションと賃貸一戸建てでは、オーナーの属性が大きく違うことだ。


写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート

マンションはプロ、一戸建てはアマチュア?

分譲マンション内での募集中物件、いわゆる「分譲貸し」を除けば、賃貸マンションのオーナーは、法人個人の差はあっても一棟全体を所有することがほとんどだ。「プロオーナー」といってもよいであろう。


それに対して賃貸一戸建ては、木造の連棟長屋等を除けば多くが「個人のマイホーム」。「サラリーマン大家の一戸建て投資」なども存在するが、割合としては微々たるものであり「例外扱い」できる。「アマチュアオーナー」といえる。


貸主が、複数物件を所有する「プロオーナー」か、賃貸用としては一戸しか所有していない「アマチュアオーナー」か、ここが交渉する際に押さえておきたいポイントだ。

賃貸マンションはフリーレントを狙え

写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート


賃貸マンションの貸主であるプロオーナーは、賃貸目的で複数住戸を所有しているため、交渉慣れしている場合がほとんど。周辺相場も物件のポテンシャルも正確に把握しているので、相場とかけ離れた賃料を設定することは少ない。


しかし、同時期にたくさんの退去があったり、年度末等の契約が取りやすい時期を外してしまったりといった理由で、一時的に賃料を下げたい場合がある。


そのような際、貸主の立場としては迂闊に賃料を下げることはできない。他の入居者の手前もあり、賃料は下げにくい。同条件の住戸が安い賃料で募集されているのを知って、いい気分のする人はいない。気分だけで済めばいいが、更新時に「あの部屋程度に下げて欲しい」などと言われて余分な交渉を受けて立つ必要がある。


なので複数の住戸を所有するプロオーナーは家賃を下げずに、他の条件で柔軟に対応することを好む。


敷金/保証金/礼金等を下げる場合もあるが、好まれるのはフリーレント。一定期間家賃を無料とする契約だ。このフリーレントのオーナーにとってのメリットは、賃料も契約の初期条件も変更せずに済むため、既に入居している他の居住者との表面上の差が生じないということ。また売却する際、賃料を保つことによって物件の価値があがる。

賃貸一戸建ては原状回復の取り決めに注意

写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート


賃貸マンションがプロオーナーが多いのに対して、一戸建てはアマチュアオーナーが多い。アマチュアオーナーはプロオーナーと比べて、周辺相場や一般的な契約条件にとらわれないことが多く、物件個別のバラつきが大きい。ごく稀ではあるが「この部屋は使ってはいけない」「この荷物を保管しておいて欲しい」といった「制限」がかけられる場合もある。


とりわけ契約時に注意しておきたいのは、原状回復の取り決め。賃貸で人に貸すのが初めてで、退去の経験がないオーナーも多い。そのようなオーナーは退去時のイメージを持っていないため、契約書に記載されている経年劣化の範囲内と判断できるような状態であっても「思ったより汚れているからクロスを交換して欲しい」等と主張する場合もある。反対に、とてもおおらかで本来は修繕が必要な傷・汚れがあっても「どうせリフォームしますから」等と不問にしてもらえることがあるのもアマチュアオーナー。契約書に反映しにくい内容ではあるが、仲介業者を通すなどして、契約前にしっかりと確認しておいたほうがよい。


そんなアマチュアオーナーとの交渉でポイントとなるのは「良い居住者」と思ってもらえること。地域が好き、学校区が好き、周辺の街並みが好き、建物が好き。とことん建物とその周辺が気にいっていることを押し出すことがプラスになる。不動産を資産として捉え、収益にシビアなプロオーナーに対し、アマチュアオーナーは「物件を大切に使う」「ご近所に迷惑をかけない」といった「優等生である住民」を好む。


プロオーナーであれアマチュアオーナーであれ、多くの賃貸物件では保証会社による家賃保証をつけるので、家賃を取りっぱぐれるリスクは少ない。なので、入居者の属性はそれほど気にしなくても収益の上では問題はない。もちろん優等生(=属性の良い入居者)であることに越したことはないが、それを望む傾向はアマチュアオーナーの方が強い。それはなぜか?


それは地域や建物に対する思い入れが強いから。アマチュアオーナーは「転勤が終わったら帰りたい」「子供が学校を卒業したら戻りたい」等、当該不動産にもう一度住みたいと考えている人が多い。絶対に戻らないなら、賃貸にするよりも売却する方が面倒がなくていい。そのようなアマチュアオーナーは、プロオーナーと比べ建物や近隣関係を大切にして欲しいという思いが強い。建物も「退去すればリフォーム」ではなく丁寧に使って欲しい、近隣に対しても「うまく付き合って欲しい」と考える。また、マンションよりも一戸建ての方が近所付き合いが濃い、ということもある。


賃貸マンションのプロオーナー、賃貸一戸建てのアマチュアオーナー、かなり粗っぽいまとめ方で恐縮だ。しかし、例外も多数あることは承知の上で、やはりこの類型、実務上結構当たっていることが多い。血液型占いを読むくらいの気軽さで「あるある!」と読んでいただくともに、どの物件であれオーナーの属性を考えて交渉に臨むことがプラスとなることがわかってもらえれば幸いだ。 

最終更新日:2019年10月10日

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