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スポーツジムをリノベーション!進化できる隙のある設計デザイン...

2018年05月16日

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スポーツジムをリノベーション!進化できる隙のある設計デザイン「AIEN COFFEE & HOSTEL」

スポーツジムをリノベーション!進化できる隙のある設計デザイン「AIEN COFFEE & HOSTEL」


沖縄県北谷町の東シナ海沿いからほど近く、住宅街に囲まれた一角で沖縄出身の若者たちが運営するカフェ&ホステルがあります。カフェを運営する店長のケイトさん、ホステルを運営するアサキさんの二人三脚から始まった「AIEN COFFEE & HOSTEL」のリノベーションについて、設計・施工を手掛けたファニークデザインの中矢さんにお話を伺ってきました。


若者らしさとDIYを楽しめる、隙のある空間づくり


――浦添市で建築設計事務所「ファニークデザイン」を経営する中矢さんが、全面的に「AIEN COFFEE & HOSTEL」の設計を手掛けたと伺いました。


中矢さん:
稲嶺くんが大学生の頃から知り合いで、彼が空き店舗の物件を見つけたタイミングで「独立してカフェを運営したい」という話を聞いて手伝うことになりました。この建物は、もともとボディービルダー専用のスポーツジムでシンプルな造り。大胆にリノベーションしやすかったですね。


――中矢さんのアイデアが全体的に活かされているそうですね。


中矢さん:
一般的には展開図などを製作します。しかし、図面という図面は特に引かずに、稲嶺くんらのアイデアを紙1枚のレイアウトに起こし、「カウンター越しにお客さんと話ができるようにしてほしい」と稲嶺くんからアイデアが出れば、専門的なことを僕からアドバイス。天井や床を一旦全て剥がして、壁もだいぶ壊しましたね。奥のホステルは全面的にリノベーションしています。


――すべてのイメージが中矢さんの頭の中にあったと?


中矢さん:
このカフェは、人に会いに来る場所。そんな構想があって、お客様同士の会話が生まれるとか、スタッフのおしゃべりを聞きに行くとか、人に訪れてもらえるカフェとゲストハウス。あまり派手さを出すよりも、スタッフの思いや人柄の良さが表現できるカフェを目指していたので、ガチガチにおしゃれな空間にしなくてもいいんじゃないか思って。自然体というか、ナチュラルな人の温かみを表現したという感じです。


人に会いに来るカフェだから、人の温かみを表現した



――若者が運営するのに相応しい開放感と空間づくり、居心地の良さが抜群にいいですね。


中矢さん:
全体的に明るい色合いにしたかったので、淡い色の木材を使用。テーブルも本棚も僕の手作りで、既製品の椅子は、少し高さをつけてDIYしています。リノベーションって、ひとつの物を塗り直して修理して大事に使うイメージがあるけれど、 DIY精神が建築業に大きく膨らんでいるだけで、基本的にはDIYなのかなと。


――店内を見回して気づいたのですが、木の照明ランプも手作りですか。


中矢さん:
電球とソケットを購入して、あとは自分で木材を加工して手作りしました。ひとりでもゆっくりできるガラス越しのカウンター席。奥の段差がある席も台座を作って少し高めの位置に設計して、多人数での打合せや子供連れでも利用しやすい席。外にテラス席を設けた開放感など、機能性と多様性を兼ね備えていますね。



――ここ最近、沖縄にも格安のオシャレなゲストハウスが増えてきています。ホステルの設計デザインには、どんな特徴や工夫を取り入れていますか?


中矢さん:
ホステル担当のアサキくんがひとりでも対応できる施策として、ベッドメイキングのやりやすさを考慮しました。日本人よりも外国人観光客の宿泊が多いのではないかと想定して、和式にしたんです。ドミトリーのベッドは畳敷きで、各自で布団を敷いてもらうスタイル。宿泊客は日本式の寝具を楽しめるし、スタッフはベッドメイキングする必要がなく人件費と労力の削減ができる。お互いにウィンウィンな仕組みですよね。




――そこまで考えて設計しているとは、神対応ですね。ホステルのフロントに設置された和風フォントの「受付」ランプが昭和的でいい雰囲気出てますね。


中矢さん:
これは、アパートの廊下や階段などで利用されている照明ランプ。フェルトペンで「受付」と書いた紙をガラスの内側から貼ったんです。昭和というか日本風、和風の文字にてみようかと。海外の観光客が宿泊することを見越して、他のホステルと差別化した良さを出しています。




――運営者の思いや利用客の楽しみ方まで見通したデザイン設計。多様性のある楽しさを詰め込んでいる感じがしますね。


中矢さん:
全面的に全ての設計・施工を僕に任せてもらっていたら、もっと男子臭いデザインになっていたけれど、20代の若者が運営するなら、最初は未完成のままで隙のある設計デザインが良さそうだなと。内装のデザインや表向きの見てくれよりは、彼らのバージョンアップに伴って自分たちで自由にDIYできる基盤となる土台を考えて設計したんです。


――バージョンアップできるカフェ&ホステル。だいぶ先まで見通して設計されているのですね。


中矢さん:
実はあともうひとつ。ホステルだと外国人観光客が訪れるだろうから、各国の宿泊客からのさまざまなアイデアや要望を少しずつ取り入れてバージョンアップできるようにとも考えて。だから、未完成のままがいいと思ったんですよね。


――外装や内装、土台となる骨格やデザインだけでなく、店の未来までをも想定した設計。どのように進化していくのか楽しみでもありますね。


中矢さん:
自分がリノベーションした建物が進化していく姿を見るのは、やはり嬉しいことですね。もともと建物を長持ちさせる建築概念のひとつにリノベーションがあって、1度ゼロにリセットしてからのリノベーションもあれば、おもちゃを作り直してDIYするのも僕の中では同じ感覚で。


その建物を使う人たちの好みであとは自由に好きにしてねと、そんな隙のあるリノベーションも個人的には好きですね。僕のデザインや設計が既製品化されていくよりは、使い手たちのアイデアや思いを取り入れた自由な発想をもとに自分ならではのDIYとリノベーションに取り組んでいきたいです。



「AIEN COFFEE & HOSTEL」の設計・施工を手掛けたファニークデザインの中矢さん。リノベーションは完成しても、このカフェ&ホステルのDIYには、まだまだ終わりはありません。店やスタッフが利用客とともに成長し、今後どのように進化し続けていくのか。未完成のまま、隙のあるデザインだからこそ挑戦できる余白を残し、多くの人たちの手によって作り上げられていくカフェ&ホステルの10年後を想像すると、期待とともに微笑ましくも感じます。


AIEN COFFEE & HOSTEL
https://aien.okinawa/


ファニークデザイン
http://funnyqdesign.com/


(取材・文:miya-nee/みやねえ)


最終更新日:2018年05月16日

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