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アラフォー女子、セルフビルドでカフェ開店

2016年06月30日

lefthands

アラフォー女子、セルフビルドでカフェ開店

作りながら考えるリノベーション

アラフォー女子、セルフビルドでカフェ開店

築40年の民家をリノベした「湘南雑貨Sara」テラスに座るオーナーの藤田雪さんと看板犬ルッコラ。

大工仕事の経験ほぼゼロ、一目惚れから始まった 

まずは大きなフランス窓が魅力的な上のテラス写真と、この下の写真を見比べて欲しい。これ、実はまったく同じ家なのです。

湘南エリアでは「レトロでいい」「地面に近い感じがいい」と人気の昭和な平屋。

リノベーション後と、リノベーション前の印象がここまで違うのだから、プロの建築家が手がけた物件かと思いきや、素人の、それも女性が仲間の力を借りてセルフビルドで改装したのです。さぞや日曜大工やDIYにハマっている方かと思いきや、オーナーの藤田雪さんは言います。「DIYなんて全然やったことなかったです。元々雑貨屋なので、店のメンテナンスとしてペンキくらいは塗ったことはあったんですが、ホント、それだけ」(藤田さん) それが、この家を見た瞬間、一目惚れ。「あ、この家だったらカフェができるな」と完成図が頭にひらめいたとか。では、まずは改装後の写真をご覧ください。 

エントランスから雑貨展示コーナーへ。床もすべて自分たちで貼った。

テラスと庭に面したカフェ部分。高さを出すため天井を抜いてある。


エントランスまわりと裏庭のテラスも、友人たちの協力を得てセルフガーデニング。


しかも驚くことにこの物件、賃貸で、かつ元々住居として貸家だったとか。
それではどういう経緯でここまで大胆かつ素敵な改装をセルフビルドで実現できたのか、詳しい話を聞いてみましょう。

プロに頼むと100万単位で増える予算 

もともと藤沢市で雑貨店のオーナーをしていた藤田さん。インターネットでの家具販売が増えてきたこともあり、移転先の事務所を探していました。 
「だから、最初はまったくカフェをやるとか、頭になかったんです。普通に事務所として貸し出しているビルの一室や、倉庫的な場所をネットで探していたんですよ」
それがたまたま深夜まで仕事が重なった徹夜明け。早朝一番、寝る前に習慣で大手不動産サイトをチェックしたところ、「大磯・平屋」という文字が飛び込んできた。あ、平屋なら事務所転用もしやすいかも、と思いついた藤田さん、帰宅がてらその物件を見にいくことにした。
「もちろん、鍵を持ってる不動産屋さんも開いてない時間なので外からちらっとだけのつもりだったんです。でも偶然ってすごいですね。私がこの家を覗いているのを、たまたま大家さんの奥様が通りかかって『あら、あなたこの家見たいの?』って声をかけてくださって」
あれよあれよという間に内見までできてしまった。

改装前:これを見て「カフェができる」とピンと来たそう。すごい想像力。


改装前:エントランスの4畳半。オーナー夫妻が改装したばかりで室内はキレイだった。


改装前:昭和レトロな風呂と、リフォームしたてのトイレ。


「家を見たとたん、中庭に面した2部屋はつなげてカフェにできるな、と。庭ではお客様がお連れになったワンちゃんたちものびのびできるだろうし……そもそも事務所の移転場所を探していただけで飲食店をやるつもりもそれまでまったくなかったのに、アイディアがどんどん浮かんできて『ここしかない!』と思ったんです」(藤田さん)
ここで藤田さんは持ち前のバイタリティを発揮。役所で住専区域かどうか確認、建築家の友人に改装できそうかどうか躯体を見てもらう。と同時にとまどうオーナーに「ここでカフェをやりたい」と熱い思いを何度も足を運んで伝え、物件のご近所へもネゴシエーション・挨拶。これを全部日常業務をこなしながらやり遂げ、無事物件契約までこぎつけた。ここまで2ヶ月ほど。契約出来た時にはもう2015年の暮れを迎えていたとか。

SNSに写真をアップ、あっという間に仲間が集まった 

「そんな経緯もあり、ここのリノベーションは『自分でやる!』と決めてたんです。だって、頭の中にすでにこうしたい、というイメージがあったから、だったら自分でやったほうが速いでしょう。」と藤田さん。どうしてもプロの手が必要な電気関係と天井抜きなど躯体に関わる部分以外はできるだけひとりでやろう、とすら考えていた。
「その決意を自分でも忘れないために、元旦2日から壁のペンキ塗りを始めて、それをSNSにアップしたんですよ。そうしたら『こんな正月早々何やってんの!?』『手伝おうか?』という友達のコメントが続々と入ってきて。普段の友達付き合いの中では知らなかったのですが、DIY好きのカップルとか、道具もプロ並みに揃っているほど本格的だったり。私は悲壮な覚悟でセルフビルドを始めたところもありますが、DIYをやりたいと思っている人にはこれってまたとないわくわくする体験になるんだな、と気づきました(笑)」

元々大磯で酒造りを行うNPOプロジェクト「大磯農園」の初期からのメンバーである藤田さんの周りには「手作り」が好きな人脈があった。

最初は工務店にお願いするしかないと思っていた床貼りもDIYで。


藤田さんのお礼は手作りごはん。晴れていたら庭で、みんなでランチ。

これだけの工事に手弁当で人が集まるのは、にこにこと笑顔が絶えないほんわか系の藤田さんの人徳もあるだろう。「セルフビルドを考えている人はSNSで宣言すると思いもよらぬところからヘルプがあったりしますよ。すごいなぁって思っています」(藤田さん) 

セルフビルドの良い点は「思い通り」と「決めないでやれる」 

ウィークデイはネット販売やウェブサイトの更新を続けながら、せっせと一人でペンキ塗りや改装。週末は集まれる人が集まって人出がいる箇所を。1月に始めたこの改装、出来上がったのは4月半ば。4ヶ月間も工事に費やしたことになるが、収支的にも出来上がり的にも「セルフビルドでよかったです」と藤田さん。 

抜けがよく、心地よい空間。


「もちろん工事期間が長い分、家賃はかかってしまいますが、プロに全部お願いすると、家賃を経費として考えても、トータルで5倍の工賃がかかったんじゃないかな。あと、工事をやりながらディテールのイメージが固まってくるのを待てるし、変更もできる。私が扱う雑貨はアイアンでも白だったり、明るいナチュラルなものが多いのですが、『古民家リノベ』っていうのの一般的なイメージだと室内も床もダークカラーにしがち。最初のイメージも実はダーク系だったんです。でも工事をしながら『違うな』ということでディテールを修正しながら、どこにもないインテリアが完成したのは、とてもうれしいですね」(構成・文 山祥ショウコ/レフトハンズ)

湘南雑貨Saraは大磯駅最寄り。

取材協力:湘南雑貨Sara

最終更新日:2018年08月30日

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