ページトップへ

Yahoo!不動産おうちマガジン は家探しのヒントが満載の情報サイトです!

>
>
床暖房入れるより断然「断熱」 今すぐできる断熱DIY

2016年12月26日

lefthands

床暖房入れるより断然「断熱」 今すぐできる断熱DIY

断熱すれば木造住宅でも寒くない

床暖房入れるより断然「断熱」 今すぐできる断熱DIY

床暖房入れるより断然「断熱」したほうがいい

「日本の家は寒すぎる。なぜ寒いかというと、断熱が出来ていないんですね。これは健康問題にも大きく関わってきます。というのも、日本では年間1万7000人もの人が入浴事故で亡くなっているんです。寒い脱衣所から温かいお風呂に入った時の心臓発作、いわゆる『ヒートショック』と言われるものです」と衝撃的な数字から断熱の大事さについて語り始めたのは、株式会社みかんぐみ共同代表の建築家・竹内昌義さん。冬寒いから起こると思いがちな健康問題、根本的な原因は断熱、と竹内さんは言い切ります。
「ぜんそくなど、暖かい家に住むと改善する病気は他にもあります。断熱はそれほど大事なんです」(竹内さん)

日本のトップランナーが講義を行う「暮らしの教室」@大磯で話す、みかんぐみ共同代表竹内昌義氏


「ドイツは寒い国ですが、家の中は冬の間も暖かく快適に過ごせます。それはセントラルヒーティングのおかげ、と皆さん思っているかもしれませんが、そもそも暖房なしでも室温が18度以下に下がりません。断熱性能が高いからなんです」(竹内さん)
ヨーロッパは厚い石造りの家だから断熱性能が高いのでは、と考えてしまいますが、「いえいえ、ドイツも最先端の家は木造ですよ。木というのは本来建築素材として優れているんです。断熱をしっかりやれば、木造の家でも寒くないのです」(竹内さん)
熱が逃げるポイントをしっかり押さえておけばいい、とのこと。
それは
【熱が逃げる箇所】
  1. ドアと窓
  2. 屋根

「ドイツはCO2削減のための国家プロジェクトとして家の断熱改装に補助金を出しています。窓はトリプルガラスだし、屋根や床下には日本の3倍くらいの厚さの断熱材が使われているのが標準となっています」(竹内さん)
なるほど、確かに家が寒い→暖房つけなきゃ、となるところが、しっかり断熱されていると料費もかからない。したがってCO2排出量も減る、ということにつながります。
「日本のCO2排出量の3分の1は建物によって使われているものなんですよね。そういう意味で、現在の日本の現在の排出量は18年前のドイツと同じ。ドイツに18年遅れている、ということになります。家の断熱性能が高くなると、家の中で『二階が暖かい』とか『窓際が寒い』とか、温度差がなくなる。したがって暖房効率、冷房効率ともに高くなります。だから、床暖房入れるよりは、同じ予算で断熱したほうがいいのではないでしょうか。」

竹内さんが視察したドイツ山間部の町では、その地にある木材を使った木造の家に徹底的な断熱が行われ、家の中は木材チップの暖炉で全体が温かく、また、燃料としてその地にある木材チップ工場のチップを使用しているので、本来地域の外に流出してしまう燃料費が地元の中で循環しているという。

地域熱供給のボイラの格納庫。バイオガスで発電もしている。地域暖房は効率のいい暖房。



ドイツ山間部の木造の住宅群。

世界でのさまざまな事例に学びながら、日本国内で風土にあった断熱に取り組む竹内さんに断熱のポイントをうかがってみた。
「冬寒くて夏の気温が高い日本の風土に合わない、ということを言う人もいますが、そんなことはない。通風=窓と断熱をどう両立するか、ということですね。これから家を建てるなら、答えはトリプルガラスです。南に開口部がある断熱の家を山形県で作りましたが、ここは東日本大震災の時に2日間停電したのですが、3月で外気は氷点下近くても中の気温は下がりませんでした。断熱性能が優れた家は災害にも強いんです」(竹内さん)

断熱性能を最高に高めた、東北芸術工科大学竹内チームの設計の家。ある年の年間のエネルギーコストが2700円/年というほぼゼロエネルギーハウス (ZEH)

今すぐできる! 断熱DIY、ここがポイント

でも、今すでに住んでいる家が寒い、という場合にはどうしたらいいんでしょうか。DIYでなんとかなりますか?
「断熱の基本、屋根・窓・床。この3箇所からから暖かい空気を逃がさないことです。日本の家では屋根に暖かい空気が逃げ、床は基本的に通気性がよくなっているので、ここから床下の冷気が上がってきます。自分たちでやる場合、そんなに改装費はかかりません」(竹内さん)
実際、房総半島で竹内さんが開催しているワークショップで、古い昭和の日本家屋の断熱改装をした際に行ったDIYは3部屋やって材料費12万円だったとか。

●予算12万円で3部屋のエコリノベDIY
  1. 屋根裏に10cmの厚さのグラスウールを敷き詰める
  2. 床下にビニールを貼り、7mmのスタイロフォームを敷き詰める
  3. 障子にポリカーボネートを貼り付け、断熱障子を作成

房総でのワークショップ。床改装中。


スタイロルフォームを敷き終わったら、あまりの暖かさに参加者は皆頬ずりしたそうです。


とはいえ、いますぐDIYが出来ない、予算がそんなにない、という場合は?

「まずは窓の断熱をやるだけで全然違います。ハニカム構造のブラインドで窓に空気層を作ってあげる。これなら一部屋10万円内の予算で済みます。実は僕は昭和の断熱材があまり入っていない家に住んでいるので寒い。でも、自分の持ち家じゃないのでなかなかエコリノベできないんです。予算をあまり使うのもはばかられる。で、それまであったカーテンをダブルハニカム構造のブラインドに変える、という初歩の初歩である断熱だけやったところ、『なんで早くこれにしなかったの?』と妻にいわれました。断熱がされていない家であれば、まずは簡単なものをやって試してみるのは十分に意味があります。コスパも高いですしね」(竹内さん)

●予算10万円以下で1部屋の断熱改装DIY
  1. カーテンからハニカム構造・断熱ブラインドに変える
    (できればダブルハニカム)
※その他、隙間風の入るところに建材のモヘアを貼る、扉が鉄なら内側にツインポリカーボネートを貼るなどのちょっとした工夫で、体感温度が全然変わるとか。

いかがでしたでしょうか。家でまず考えるべきことは、どうやって部屋を暖めるかではなく「まず断熱」という話は時節柄とても説得力がありました。

(構成・文 山祥ショウコ/レフトハンズ)


最終更新日:2018年08月30日

キーワードを入力してください

キーワードから探す


本文はここまでです このページの先頭へ

Yahoo!不動産 おうちマガジンとは?

不動産にまつわるマジメな記事からおもしろ記事まで、家さがしが楽しくなる情報をお届け!新しい暮らしのヒントが満載のマガジンです。