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マンションの管理組合って、どんなことをしているの?

2017年12月06日

クエストルーム

マンションの管理組合って、どんなことをしているの?

マンション購入ホントのところ4

マンションの管理組合って、どんなことをしているの?

意外に大変? 管理組合の業務内容

マンションには管理組合というのがありますが、いったいどんな業務を行っているのでしょう? 実は管理組合が正しく運営されているかどうかを確認しておくことは、マンション購入に失敗しないためのコツのひとつです。マンションはたくさんの方が住む共同住宅。だからこそ、管理組合という組織の業務を知っておくことも重要なのです。

毎回、不動産の達人に“マンション購入のホントのところ”を聞いてくるこの連載。前回(「マンションの良い管理と悪い管理、どうやって見分ける?」)に引き続き、さくら事務所のマンション管理コンサルタント・川島崇浩さんにマンション管理組合について伺いました。


さくら事務所に所属するマンション管理コンサルタント 川島崇浩さん。マンション管理士、マンション維持修繕技術者、管理業務主任者ほか資格も多数保有。


――まず、管理組合はどんなことをしているのでしょうか?


川島 管理組合の業務内容は、国土交通省から発行されている「マンション標準管理規約」という規約のひな形に基本的には則しています。そのうち、普段行う業務は第6章の第2節に「管理組合の業務」として15項目が書かれています。敷地や共有部分の保全・保守清掃、長期修繕計画の作成や変更、図面の保管、修繕の履歴の管理、火災保険・地震保険などに関する業務、防火や防災に関わることが主なものですね。


――なんだかとてもヘビーな業務のようですが……。


川島 安心してください(笑)。これらは管理組合の業務ではありますが、大半は管理会社に委託します。ただ、委託して安心ではなく、あくまで自分たちが本来やる業務だという意識で、きちんとできているかを管理組合がチェックすることが大切です。


――そもそも管理組合には、加入しないといけないのですか?


川島 はい、マンションを購入すると必ず加入することになります。住民のみなさんが組合員ということになりますが、管理会社の業務をチェックするのは組合員の中から選ばれた理事の仕事になります。理事の人数についても、国土交通省のマンション標準管理規約に指標が示されています。概ね10~15戸につき1名選出し、その範囲は最低3名から、大規模マンションでも最高20名程度とする、と。ただ、これはあくまでひな形なので、それぞれのマンションの管理規約によって変わってきます。


――理事の在任期間も定められているのですか?


川島 それもまちまちです。ひな形の管理規約を管理会社がアレンジして作るので、管理会社がやりやすいように作られていることも多いですね。管理会社としては、任期1年が一番やりやすいんですね。もし、理事会で管理の状況が良くないという議題が出て、管理会社に不都合な状況になったとしても、翌年に理事が交代しますから、だいたいはうやむやになってしまう。ですので、私の顧問先の管理組合では2年任期の半数改選を推奨しています。


実際の管理業務は管理会社がするにしても、管理組合の理事が厳しくチェックすることが大切なようです。

管理組合の理事を上手にこなす方法

(ペイレスイメージズ/アフロ)


――それでは、もし理事になったら何をすればいいのでしょうか?


川島 まず理事になったら、マンションの共有部分は隅々まで、屋上から設備関係の部屋までひと通りチェックしつつ、点検報告書を見て自分のマンションの健康状態を知ることです。例えば、点検報告書に指摘事項があったら、その修繕の進捗状況を管理会社にしっかり回答してもらう必要があります。理事が交代する際の引継書を管理会社に作ってもらうといいですね。引継書がなければ、前年度の理事が何をやっていたのかわからないので、またイチからスタートしなければいけなくなります。引き継ぎができなければ、悪く言えば管理会社の言いなりになってしまいます。


――まずは、自分のマンションをよく知ることが理事の第一歩ということですね。管理会社とうまく付き合うコツなどありますか?


川島 管理の良し悪しは、管理会社から派遣されている担当者の良し悪しに左右されがちです。担当者レベルでは知識や対応力も限界がありますので、理事となったら担当者ひとりとだけ付き合っていてはダメです。必ず、その管理会社の上席の方とも面識を持ってください。そうすることで、管理会社の持つ機能をしっかり活用できるようになります。


――理事になると、管理会社との付き合いだけではなく、管理組合の運営も業務になってきますよね? マンションの住人の方に向けて、うまく運営していくためのコツはありますか?


川島 まず最低限すべきこととして、理事会の議事録を全戸に配布し、外部の所有者にも郵送することです。何が起きているかほかの住民の方がわかっていないようでは、いざ緊急で総会を開いたとしてもすぐに判断できない状況になってしまいます。もし、余裕があれば、議事録のほかに「○○便り」といったような定期的なお知らせを配布するといいですね。


――ほかに何か、直接コミュニケーションをとれるアイデアはありますか?


川島 管理組合としてやらなければいけない業務のひとつに防火管理がありますが、消防訓練は年に1回必ず実施することをおすすめします。それから、理事になったらマンションを隅々までチェックしましょうと言いましたが、これを住民に呼びかけて「マンションツアー」として実施している管理組合もあります。

議事録では顔が見えませんし、年に1回の通常総会となると堅苦しくて出席者も少なく、発言も活発ではありません。その点、消防訓練やイベントなどは参加しやすく、何より住民の方が自分たちのマンションに関心を持つキッカケにもなります。それまで会話のなかった人とも、マンションのことでお話しできたりします。そうすると、例えば総会で植栽に関する費用やメンテナンス費用を新たに計上しようというようなときも、話がスムーズになります。マンションの住民を集めるイベントを行うのは大変ですが、やってみると住民同士の交流が深まりますよ。


――理事のアイデアひとつで、住民の意識も変わってくるのですね!


川島 住民の方を正しい方法で、管理組合の業務に巻き込んでいくと、自分のマンションに対するリテラシーが高まってきます。そうすると、理事が変わっても組合の業務はスムーズに引き継ぐことができますし、そのことが自分たちのマンションをより良いものにして、資産価値を高めることにも繋がります。よく「マンションは管理を買え」と言いますが、私は、「マンション管理を作れ」と言ったほうがいいと思っています。


管理組合の業務は、自分たちの資産価値を高めるもの。マンション管理は、自分たちで作る。なるほど!

知っておくべき管理費の正しい使われ方

――ところで、管理費は何に使われているのでしょうか。


川島 多くは点検や清掃に使われます。大半は管理会社への管理委託費に含まれます。この費用のなかにはほかにも、出納会計業務費、理事会の開催や掲示物を貼るといった業務に対する事務管理業務費、警備員やコンシェルジュがいる場合はその人件費なども含まれます。そのほか、共用部分の水道光熱費、保険関係の費用もあります。それから、突発的に不具合が出た場合の修繕費も管理費から出されます。

(ペイレスイメージズ/アフロ)


――管理費が正しく使われているかどうかを知ることはできますか?


川島 管理組合の理事会には、会計の監査をする監事という役職があります。ただ、監査をしっかりやっていないマンションが多いのが実情です。総会の直前になって管理会社が決算報告書を持ってきて、短期間で十分にチェックできずに承認というケースが少なくありません。規模の小さなマンションでも、きちんと監査をしたら最低でも1~2時間はかかりますが、それでも、ここはきちんと管理会社に詳しい報告をさせて、わからないことがあればしっかり確認したほうがいいですね。


――監査をしっかりしないとどういう不都合がありますか?


川島 管理費の横領という事件が、毎年のようにニュースになっています。横領は管理会社に限らず、管理会社から派遣されてくる管理員や住人代表である理事が手を染めてしまうこともあります。そうしたことを防ぐためにも、監査をしっかりしなければいけません。


ここをチェック!「管理組合の業務」

  • 管理会社の上役と理事の面識があるか?
  • 理事の任期は複数年か?
  • 消防訓練が定期的に開かれているか?
  • 会計の監査はきちんと行われているか?


マンション管理組合の業務は、長く快適に住むためにも重要で、何より自分が住むマンションを守ることに繋がるんですね。マンションを購入するなら、管理組合についてもきちんと向き合って積極的に参加する心づもりで!


(文:頓所直人/イラスト:ナカオテッペイ/構成・撮影:クエストルーム)


取材協力:株式会社さくら事務所

業界初の個人向け不動産コンサルティングを手掛ける一級建築士事務所。ホームインスペクション(住宅診断)の利用者39,000組以上という実績を誇る。知識と経験豊富な専門家により、住まいに関するあらゆる分野の強い味方として、悩める人をサポートする不動産の達人。

【参考サイト】

最終更新日:2018年08月30日

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