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賃貸と購入、どちらがおトクか。ついに結論!

2018年06月13日

クエストルーム

賃貸と購入、どちらがおトクか。ついに結論!

はじめてのマンション購入ガイド1

賃貸と購入、どちらがおトクか。ついに結論!

あの定説「賃貸暮らしはお金を捨てているようなもの」は覆された……が!?

はじめてのマンション購入には、いろいろと悩みや疑問がつきもの。そこで本連載では、マンションの購入にあたってよく悩みがちな疑問、押さえておきたい基礎知識をご紹介します。 

まず第1回は、「賃貸と購入はどちらがおトクなの?」という、“永遠のテーマ”ともいえそうなこの疑問。なかなか決着をつけるのが難しい悩みどころがあったのですが、近年、この疑問に結論が出そうなのです!



ここ数年、住宅の“買い得感”を後押ししていた住宅ローン金利の低下。

住宅金融支援機構「平成29年度における住宅市場動向について」によると、住宅ローン金利については「金利先高観」といって、今後この金利が上昇していくという予測が強まってきています。

それでも、専門家であるファイナンシャルプランナーの7割近くが「前年同期と比べて買い時」とも回答。つまり、住宅ローンの金利は下がるところまで下がっているので、この先、上がってしまう前に購入すべしということのようです。


一方で、同じ調査で今は買い時ではないとしたファイナンシャルプランナーが、その大きな要因として回答しているのが「住宅価額等が高騰しているから」。

この住宅価額の高騰、実は新築マンションで非常に顕著なのです。不動産経済研究所「首都圏マンション市場動向2017年(年間のまとめ)」によると、首都圏で2017年に販売されたマンションの平均価格は5,908万円。1990年以来の高値となりました。この傾向は中古マンションでも同様で、東京五輪が開催される2020年ごろまで高値安定は続くという予測もあります。


そんな状況なので、2つの“永遠のテーマ”がさらに悩ましさを増します。


住宅ローンの金利が底を打っていると思われる今、マンションを購入すべきなのか? それとも、マンション価格が高騰している今は、賃貸暮らしを続けるべきなのか?


そこで、35年ローンでマンションを購入した場合と、同じ期間だけ賃貸に住み続けた場合の支払総額の比較を行ってみました。

マンション住まいの利点である生活の利便性を得られる都心近郊、駅近物件での比較をすべく、都心から30分程度でアクセスできる駅から徒歩10分以内の物件をリサーチ。結果、南浦和駅に3LDK(70平米)で約4,000万円の新築マンションが見つかりました。対する賃貸物件は、同等の条件で月々の家賃は12万円でした。


35年間の支払総額の比較

物件:南浦和駅徒歩10分/70平米・3LDK


【新築マンション】

総額:物件価格4,000万円+諸費用150万円=合計4,150万円

頭金:550万円(物件価格の10%+諸費用)

住宅ローン:3,600万円

※住宅ローン…フラット35S・金利1.34%・期間35年

 ↓

●35年間の支払総額

住宅ローン:4,512万円

管理費・修繕積立金:1,050万円

固定資産税:515万円

リフォーム代:250万円

=合計 6,327万円

※固定資産税は概算


【賃貸】

家賃:12万円/月

敷金・仲介料:24万円

更新料:12万円(2年ごと)

 ↓

●35年間の支払総額

家賃:4,560万円

敷金・仲介料:24万円

更新料:204万円

=合計 4,788万円

※家賃は長く住み続けることで下がっていく前提で概算


住宅ローンの現実的な借入額は年収の6~7倍が目安なので(住宅ローンの現実的な借入額は「年収の何倍」?)、頭金を550万円(物件価格の10%+諸費用)とすると住宅ローン3,600万円は現実的な線と言えるでしょう。月々の返済額は、管理費・積立金を含めて13.25万円となります。ほかに、毎年の固定資産税、そして25年目をめどにリフォーム費用も必要となり35年での総額は6,327万円。

一方、賃貸は家賃月額12万円のほかに契約時に敷金・礼金と2年ごとに更新料1ヵ月分が必要となり、35年での総額は4,788万円となりました。


同等条件の分譲マンションと賃貸マンションを比べると、金銭面だけでいえば35年で1,539万円も分譲マンションの方が多くかかることになります。


なお、中古マンションを購入する場合、例えば首都圏でも築30年くらいの物件なら70平米3,000万円台で見つかります。ただし、やはりリフォームが必要で、その金額の目安はだいたい平米当たり10~18万円なので800~1,000万円ほど(中古マンションはリフォームでどこまで間取りを変えられる?)。結果、“中古マンション+リフォーム”で新築マンションの例と同様にトータル4,000万円ほどとなります。住宅ローンはいろいろと注意点はありますが、リフォーム一体型など新築マンションと同等の条件で組むことが可能です(中古住宅の購入とリフォーム ローンのコツは「タイミング」)。新築マンションを購入した場合と比較してみると、35年間トータルで固定資産税は数百万円抑えられますが、それでも賃貸より35年間トータルでは1千万円以上多くかかります。


ちなみに、住宅ローンの支払が終わる35年から先、例えば50年で見れば当然、賃貸の方は生涯家賃が必要なのに対し、分譲では住宅ローンの返済は不要になります。となれば、分譲の方が巻き返してずっと得なのではないか──というと、実はそれでもまだ修繕積立金や管理費、固定資産税は残るので若干、分譲の方が費用がかかる計算でした。しかも、50年という長期になると、分譲の場合は最悪のケースで建て替え費用も念頭におかねばならなくなり、そうなると数千万円が必要になりますので、やっぱり分譲マンションの方が費用面では不利です。


「賃貸暮らしは家賃としてお金を捨てているようなもの」という意見は昔からありますが、この結果だけ見れば、一概にそうとも言い切れないかもしれない。


となると、今回の結論とは賃貸の勝利……ではないのです! ここで、近年新たに考慮すべきポイントとなってくるのが“手元に残る資産”。実はいま、不動産価値の評価が大きなターニングポイントを迎えようとしているのです。

資産価値評価の方法が変わろうとしている!

マンション暮らしでは、やはり都心に近いなど立地の利便性を前提に賃貸か分譲かの比較をしたい(ペイレスイメージズ/アフロ)


これまで、マンションの建物の資産価値評価は、新築時に最も高く、経年とともに減少するという計算が採用されてきました。つまり、20年以上経つと建物としての資産価値はほぼゼロとなり、資産として評価されるのは土地のみだったのですが、この評価方法が変わろうとしています。


それが、2017年4月1日に施行された「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」。


まだ国土政策技術総合研究所によって評価方法の実証実験を行っている段階ではありますが、2020年には住宅の省エネルギー性能に対して満たすべき最低限の基準を義務化しようというもの。日本ではこれまで耐震性では義務化が行われてきましたが、現在、住宅に対しこの省エネルギー性能の最低基準はなく世界に大きく遅れをとっている状況。その推進のためにも、省エネ性の高い建物には中長期で資産価値評価をするという方向になる可能性が高いのです。また耐震性でも、骨組みや構造についてはコンディションが変わらなければ、20年を越えた物件でも資産価値を評価するという方向性に移行していくと見られています。


土地部分の資産価値評価についても、中長期評価では注意が必要です。

国交省ではこのほかにも、福祉や交通などを含めた都市構造を見直す「立地適正化計画」が検討されています。


この計画では、公共交通と連携したコンパクトな街づくりが提唱されており、ここで計画されている主要な駅の周辺に立地する物件であることも重要なポイントとなってきそう。上述の法改正によって建物の資産価値評価が下がらなくなっても、この「立地適正化計画」の範囲から外れる、駅から離れたような物件では、土地の資産価値評価が日本全国で平均的に半減してしまうのではと想定されています。


(ペイレスイメージズ/アフロ)


これらを踏まえると、現在の住宅性能表示制度で耐震等級や断熱等性能等級、一次エネルギー消費量等級評価などができるだけ高く、かつ駅近の物件を選べれば、中長期でも建物・土地とも資産価値評価がつくので、賃貸マンションと同じように月々の支払いをしていても分譲マンションの場合は将来への蓄えをしていると考えることができ、「賃貸暮らしは家賃としてお金を捨てているようなもの」という考え方が成り立ってきます。


逆に考えると、駅から遠かったり省エネ性や耐震性が低かったりする物件であれば、中長期では資産価値評価が大きく下がってしまい購入しても蓄えにならないことに。それならば、将来的にライフステージ次第で動きやすい賃貸マンションに住み続けるという選択肢もありといえるでしょう。


分譲マンションを購入した場合でもいざとなれば貸し出しや転売は可能ですが、やはり簡単ではないので気軽にとはいきません(いざという時の貸し出し、転売については本連載にて解説予定)。それでも、分譲マンションを購入すると住居費が将来にわたって確定するので、将来を見据えたライフプランが立てやすいという考え方もあります。


最後に、金銭的な損得以外に考慮しておきたいポイントも2つほど挙げてみます。賃貸マンションと分譲マンションの比較には、こういったことも踏まえておきましょう。


◎初期費用

賃貸マンションなら住み替えの初期費用は数十万円程度ですが、分譲マンションを購入する場合、一般的に初期費用として物件価格の10~20%の頭金(ローンの頭金っていくら用意すべき? ゼロでも借りられる?)と、物件価格の5~10%の諸費用(住宅ローン 返済以外にかかる「諸費用」って何があるの?)が必要となり、数百万円の自己資金を用意する必要あり。ただし、住宅ローン減税など税の優遇制度もある(マンションを買うときに知っておくべき税制は?)。


◎住居設備と住民意識

キッチンやユニットバスなどの設備は、賃貸住宅用と分譲住宅用では別に製品化されていてグレードが異なり、月々の支払額が同等な物件でも分譲マンションの方が満足感は高い。また、住民の意識も、分譲では管理組合に所属してその運営に一定割合関わっていかなければならない分だけ、ゴミ出し一つとっても意識が高い。


ということで、中長期的に建物・土地とも資産価値評価が下がらない物件を選べば、(初期費用の手軽さを除けば)金銭的にも生活の充実度という面でも分譲マンションがおトクです。

永遠のテーマの軍配は分譲マンションに!


(文:クエストルーム/イラスト:アジサカコウジ)


【取材協力】 

株式会社さくら事務所 創業者・不動産コンサルタント 長嶋修さん

業界初の個人向け不動産コンサルティングを手掛ける一級建築士事務所。ホームインスペクション(住宅診断)の利用実績40,000組以上、マンション管理組合向けコンサルティング多数という実績を誇る。知識と経験豊富な専門家により、住まいに関するあらゆる分野の強い味方として、悩める人をサポートする不動産の達人。

最終更新日:2018年06月13日

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