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住宅ローン返済中に転勤! 貸し出す?売り出す?

2018年08月01日

クエストルーム

住宅ローン返済中に転勤! 貸し出す?売り出す?

はじめてのマンション購入ガイド8

住宅ローン返済中に転勤! 貸し出す?売り出す?

貸し出す場合は住宅ローンの残債に要注意!

はじめてのマンション購入には、いろいろと悩みや疑問がつきもの。そこで本連載では、マンションの購入にあたってよく悩みがちな疑問、押さえておきたい基礎知識をご紹介します。 

最終回の今回は、マンション購入後の転売や貸し出しについて。一筋縄ではいきませんが、いざという時のためにきちんと学んでおきましょう。



長い人生には、予定外の転勤などライフプランの見直しを迫られることもありえます。

そんな時に、マンションを購入しているとなかなか動きが取りづらくはなりますが……方法はあります。それが貸し出しと転売です。


まず貸し出し。

住宅ローンの残債があっても、フラット35なら遠方や海外への転勤など正当な理由があり、一時的なのであれば申告すれば可能です。一般の金融機関の住宅ローンでも、事情次第では認められます。

しかし、基本的には残債がある状況での貸し出しは契約違反です。申告せずに貸し出した場合、一括返済を迫られる可能性もありますので必ず金融機関に相談しましょう。


貸し出しが認められた場合でも、ほとんどのケースで新天地での住居のために新たに住宅ローンを受けることはできません。

フラット35は二重ローンにも対応していますが、年収によって借りられる限度額は決まっているので、よほど安価な物件でなければ、もう一軒購入できるほどのローンは不可能です。そうなると、現実的に新天地では賃貸物件に暮らすことになります。


写真:アフロ


さて、貸し出した元の物件は、自分で自主管理はなかなかできないので、管理会社への管理費などコストも発生します。管理費の相場は家賃の5%。入居者の募集、滞納時の催促、水道のトラブルといったような一般的な入居者とのやりとりは任せることができます。ただ、どうしても家賃を払ってくれない場合の裁判や、設備トラブルの費用は自己負担となります。

貸し出す前にはハウスクリーニングをする必要があり、数万円程度の初期費用もかかります。


また、借り手がつかないという空室リスクもあります。

新天地での生活は、貸し出す元の物件からの家賃収入を見込んで始めることになりますが、借り手がつかないとそのプランが破綻してしまいます。

設備のグレードが高い分譲マンションを賃貸できるという意味では、ほかの賃貸物件よりも有利とはいえますが、空室にならないよう、ライバルよりいかに優位な状況を作るか。経営的な関わりも必要となってきて、それに対応する時間的なコストもかかります。


ペイレスイメージズ/アフロ


税制的には、分譲を賃貸に出す場合、かかるコストを経費として申告できます。

一定額以上のリノベーション費用は減価償却になるので全額が即時経費にはなりませんが、修繕費や管理費は経費になります(修繕積立金は積立なので経費になりません)。


その他のリスクとして、一度貸し出すと、よほど家賃を滞納して裁判で判決でも勝ち取らない限り、こちらから出ていってもらうことはできません。建て替えたい、また自分が住みたいといった理由も認められません。

貸し出す期間を区切る「定期借家」にすることで回避はできますが、定期借家は空室になるリスクが高くなるため不動産会社から扱いを敬遠されたり、市場の家賃相場より安価に設定しなければならなくなったりする可能性もあります。


なお、最近は民泊として貸し出す方法もあります。

民泊ならいつでも営業を取りやめて自分が戻ることもできますが、マンションの規約でNGになっている場合があります。

仮に可能であったとしても、民泊新法という法律で営業日数は年間180日以内と定められているほか、自治体ごとにさらに厳しい規制があるケースもあり、民泊の利益だけで住宅ローン(または新天地の家賃)を相殺するほどの収入は難しいと考えられます。

転売する場合には住宅ローンの残債の有無は関係なし

賃し出すのは大変そう…、といっても住み慣れたマンションを手放すのも寂しいもの(写真:アフロ)


次に転売、つまり手放す場合。

一般的には仲介業者を通じて個人として売却することになりますが、もう一つの選択肢として、不動産会社に買い取ってもらうという方法もあります。

この場合、転売したことを知られずにすみ、買主が現れるのを待つ必要がないので現金化も早くなります。ただし、市場価格そのままでは買い取ってくれません。買い取りの経費、売る時の経費を差し引いて不動産会社は利益を得ないといけませんので、相場価格の70~80%での買い取りとなります。

転勤がかなり急に決まったというような、よほど急ぐ事情があるときは買い取りを選ぶ場合もありますが、通常は仲介業者を通じて個人で売却することを選択するケースが一般的です。


なお、なにかの事情によって住宅ローンが払えなくなった場合には、通常は金融機関によって競売にかけられてしまいますが、その前に仲介業者を通じて、不動産会社の買い取りという形で任意売却することをおすすめします。競売では、極端に売価が低くなってしまうので、それであれば現金化するほうが得策です。


転売の場合は、住宅ローンの残債があるかどうかは関係ありません。手放した段階で残債を精算することになります。

残債は一括精算することが原則ですが、残債より売却額が低い場合には、金利などの条件は不利になる可能性はあるものの、住宅ローンとはまた異なる融資契約をして残債を借り換えて返済していくことになります。


写真:アフロ


個人で売却する場合にかかるリスクとして、瑕疵(かし)担保責任があります。

瑕疵担保責任とは、雨漏り、シロアリ、給排水、木部の腐食、この4つについて引き渡しから2~3ヵ月間の責任を持つのが一般的です。築年数が20年以上など、極端に古い物件の場合には瑕疵担保を免責にすることがあります。

逆に、築10年未満の場合には、マンション自体の保証期間が引き継げる場合もあります。


瑕疵担保責任でトラブルになるケースはあまりないようですが、よほど心配なら費用はかかりますが、物件によっては「既存住宅売買瑕疵保険」を付けることもできます。

あるいはホームインスペクターのインスペクションを受けて、その情報を開示して売り出すというリスクヘッジの方法があります。マンションの場合は4.5万円~(さくら事務所の例)でインスペクションを受けられます。


いかがでしたか?

賃貸の柔軟さにはかなわないとはいえ、マンションを購入しても予想外のライフプランの変更に対応は可能です。逆に、想定外のことが起こらなければ、住居費がほぼ生涯にわたって明確になってライフプランが立てやすいというのは、賃貸に対する大きなアドバンテージです。

もう一度、第1回「賃貸と購入、どちらがおトクか。ついに結論!」に戻って、どちらのライフプランがさまざまな面で“おトク”なのか、ぜひ検討してみてください。


(文:クエストルーム/イラスト:アジサカコウジ)


【取材協力】

株式会社さくら事務所 創業者・不動産コンサルタント 長嶋修さん

最終更新日:2018年08月01日

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