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ついに市場もオープンし、活況を呈する豊洲の不動産市況の現状と...

2019年01月02日

クエストルーム

ついに市場もオープンし、活況を呈する豊洲の不動産市況の現状と展望!

晴海・豊洲・有明、東京湾岸展望1

ついに市場もオープンし、活況を呈する豊洲の不動産市況の現状と展望!

ららぽーと豊洲 GYRO PHOTOGRAPHY/アフロ

再開発に抑制がかかった中央区に隣接する豊洲は今まさに開発ラッシュ!

再開発ラッシュに湧き、東京都心の不動産市況を牽引する存在とも言える晴海・豊洲・有明の東京湾岸エリア。市場の移転、そして2020年に東京五輪を迎えるこのエリアの現状と展望を、“不動産の達人”さくら事務所創業者にして会長の長嶋修さんに緊急取材し、全3回にわたってお届け!


第1回は、いまもっともホットな豊洲エリア。豊洲の再開発と言えば、2006年に2・3丁目地区のまちびらきが行われ、ゆりかもめ豊洲駅の開業と三井不動産のショッピングセンター「アーバンドック ららぽーと豊洲」がオープンしたあたりから活況を呈していく。相次ぐタワーマンションの建設のほか、IHIや日本ユニシスなど多数の企業と、芝浦工業大学、昭和大学病院などが進出。そして、2018年10月にはついに豊洲市場が移転オープンしたが、果たしてこの勢いはこれからも継続するのか!?


※本記事の内容は2018年12月11日時点の取材内容に基づいています。


長嶋修さん。不動産デベロッパーで不動産売買・開発業務全般を経験後、1999年に業界で初めてとなる個人向け不動産コンサルティング会社であるさくら事務所を創業、現会長。NPO法人 日本ホームインスペクターズ協会初代理事長。


――豊洲市場がいよいよ移転しましたが、豊洲の不動産市況が現状、どのような状況か伺えますか?


長嶋 2012年に自民党へ政権交代してからの不動産市況は、2013年以降ずっと都心マンションを中心に価格を上げ続けてきたんですね。なかでも豊洲を含む東京湾岸エリアは、それを牽引する存在の一つでもありました。去年の中盤ぐらいからは都心マンション市場も頭打ちになりましたが、それでも湾岸マンションも大きく崩れるということはなかったですね。今年は、「2018年問題」ともささやかれていました。


――2018年問題というのは?


長嶋 中国人が都心のタワーマンションを買い始めたのが2013年ごろからなんですが、マンションを取得して5年経つと、売却する際の課税率が長期譲渡所得になるので約半分、20%くらいになるんです。それで、2018年に一斉に売りに出されて、東京湾岸エリアのマンションが暴落するのではないかというようなことが言われていました。


写真:アフロ


――投機目的で買っていたと考えると、そうなりますね。確かに。


長嶋 ですが、それは二重の意味で間違っていて。一つは、長期譲渡所得は引き渡しから5年以上なんです。2013年から5年じゃない。引き渡しは2015年とか2016年のはずなので、まだもう少し先ですね。もう一つは、そもそもマンションも中国人が爆買いというように言っていましたけれども、実際にはそんなに買われていないんです。もちろん、中国人あるいはアジア系の人たちが東京都心のマンションを中心に物色したという流れは一部ありましたけれど、そんなに爆買い・爆売りするほどの状況にはそもそもない。ちょっと過剰に騒ぎすぎたのじゃないかなと、実際に現場を見ていても爆買いの状況はまったく確認できていないですからね。ちなみに、UBSが「不動産バブル指数」(The Cities Most At Risk of Property Bubbles)というものを定期的に出しているのですが、2018年の指数では、世界の主要20都市の中で東京なんて14番手ですから。カナダやオーストラリア、香港など、中国人が移民として受け入れやすいところが指数が高くなっています。


―― 一部、東京にも中国人の資本は来ましたが、そもそも世界的に見て爆買いというレベルではなかった。なので、爆売りも起きないという話ですね。


長嶋 そうです。結局、都心マンション市場というのは、簡単に言うと株価と連動しています。結局、これからどうなるかというのは株価次第ですね。そういう不動産市況下で東京湾岸エリアをあらためて見てみると、中央区は今後、新規のタワーマンションは抑制する方針に転換をしていますので、今までのような勢いで建設されることはないと思います。そういう意味で、江東区である豊洲エリアに注目が集まっているという状況はあります。


――しかし、東京五輪の選手村は2020年夏の大会が終了すれば、分譲・賃貸マンションとして売り出されますよね? 豊洲エリアもそんなに不動産価値が荒れるということはないにしても、競合して豊洲の不動産市況にも影響は出ますか?


長嶋 どのくらいの価格水準で売り出すかにもよりますが、今のところ坪単価270~280万ぐらいなんじゃないのかと一部報道で言われていて、その水準だったら本来は出せばすぐに売れるでしょう。それも500戸、1000戸のレベルじゃなく、約6000戸というレベルです。ところが、売り始めから引き渡しまではだいたい4年間くらいかかりますから、そうすると4年後の住宅ローン金利がどうなっているのかということを考えないといけないんですよ。一般的な住宅ローンは、今の金利ではなく引き渡し時の金利で決まります。売り出されるのは来年からなので2022~2023年。4年後の金利を予想したときに、売れ行きがどうなるかは…私も分からないですね。


豊洲に隣接する晴海地区の東京五輪選手村跡地も注目が集まっているが、いまの低金利で住宅ローンが組めるので、豊洲エリアの方が魅力という考え方もあるということのようだ。

弱点だった交通の利便性にも解決策が登場! 

写真:アフロ


――豊洲エリアも少し物件の飽和状態になってきていますが、それでもこれから値崩れすることもないだろうという感じですか?


長嶋 私はないと思いますね。豊洲や有明エリアは、いつも交通の利便性が課題だったんですけれども、市場が移転したことで環状2号線(※1)を活用した「BRT(※2)」の整備も決まりましたし。このままいけば豊洲エリアが地域特有の事情で何か大きく価値を下げるということはなさそうです。


※1 環状2号線

江東区有明2丁目から港区新橋・新宿区四谷を経由して千代田区神田佐久間町1丁目を結ぶ東京都市計画道路。一部区間が築地市場跡地を通る計画で、豊洲への移転が決定したことで全線開通のめどが立った。


※2 BRT(Bus Rapid Transit)

鉄道並の輸送力を持つバス高速輸送システムのこと。環状2号線にバス路線を整備する計画で、2022年度以降、虎ノ門から湾岸エリアを運行予定。


――ちなみに、豊洲へ市場が移転したことと、このエリアの不動産市況が活性化していることが、なぜリンクしているのかが分かりづらいのですが…。


長嶋 それは、たまたまですね。市場が豊洲に決まったということはまた別の話で、そもそも豊洲は東京都心部の最後のフロンティアだったのです。もう東京都心部には、そんなに大規模開発できるエリアが残っていないので、高層タワーマンションということになると、やっぱり湾岸エリアだよねということなんですよね。そこに市場もやってきたということです。市場がやってきたことで、後付けではあるものの鉄道も通ったり、いろいろ利便性が向上して生活ができる環境が整ってきたということですね。江東区は豊洲に隣接する有明も、「国家戦略特区(※3)」に指定されたことでどんどん開発を積極的にやろうという機運が高まっています。豊洲や有明は「アジアヘッドクォーター特区(※4)」にも入っていますね。


※3 国家戦略特区

臨海副都心有明地区は東京ビッグサイトやがん研有明病院、豊洲市場に併設予定の賑わい施設といった地域資源を活用し、MICE・国際観光拠点として国際競争力を高める都市機能の整備が進められている。


※4 アジアヘッドクォーター特区

アジア地域の業務統括・研究開発拠点、その他の外国企業を誘致するため、環境整備ならびに支援策や規制緩和が実施されるエリア。


――なるほど。マンションを購入する人からすれば、投機目的じゃないにしても、湾岸エリアはまだまだ開発の余地があり、不動産の値崩れのようなことは心配しなくていいということですね。


長嶋 国や都が力を入れて開発して、人と企業を集めようと意思表示をしているエリアなので、それだけで強いと思いますね。いわゆる「コンパクトシティ(※5)」でもありますので、理にかなっています。デメリットがあるとすれば、人が集積しすぎてしまって今の武蔵小杉みたいに、通勤ラッシュ時にものすごく混んでしまうとか、あるいは小中学校や幼稚園、保育園の数が圧倒的に足りなくなっちゃうみたいなことが、恒常化してしまうという可能性はありますけどね。


※5 コンパクトシティ

人口減少、少子高齢化に伴い、行政サービスやインフラを低コストで維持するために都市機能を集約しようという考え方。国交省で検討されている「立地適正化計画」でも提唱されており、資産価値評価という観点からも近年注目が高まっている。


――やっぱり湾岸エリアは交通アクセスが若干気になるところではあります。先ほど出てきたBRTで解消できそうですか?


長嶋 一応、形式としてはバスということになり一般公道を走りますが、鉄道並の輸送力があります。ただ、デザインも大事だと思ういますね。カッコいい、近未来的な感じだったりすると、いいんですけどね。


――湾岸エリアでは、すでに水素を燃料とするフューエルセルバス(量産型燃料電池バス)が走っていますが、かなり近未来的でカッコいいんですよね。


長嶋 晴海には、水素ステーションも整備されますが、やはり環境先進地区にもなってくると思います。そこに、近未来的なバスが走っていると、地域のイメージも良くなるじゃないですか。新しく開発されるエリアなので、区画もわかりやすく自動運転などの実証実験もやりやすいでしょうね。


未来都市に先駆けて住めるということも、魅力のひとつになるのかもしれない。

続々と発表される開発計画。商業施設もどんどん整備されていく。 

GYRO PHOTOGRAPHY/アフロ


――現状、分譲マンションとしては完成している物件もありますが、豊洲のマンション相場は今現在、どんな価格帯になっていますか?


長嶋 中古マンションだと、坪当たり200万後半から300万前半くらい。新築マンションだと、仮に坪300万だとしたら7000万、8000万超みたいな話もありますが、上は青天井ですね。大手デベロッパーはひととおり入ってきていますが、言い換えると大手しか入っていかないというか、入っていけないんですよ。事業規模が大きすぎるので。今後、どのくらい物件が出てきそうかざっくりとした予想は、不動産経済研究所のホームページに出ていますが、豊洲や有明エリアには、まだ結構建つはずですよ。


――豊洲は住むのに安心で便利な商業施設も開発が進んでいて、どんどん新しい計画が発表されています。三井不動産や東急不動産から、ホテルやオフィス、商業施設が一緒になった街区の開発計画が続々発表されています。


長嶋 今後もそんな開発の余地はいくらでもあるので、5年、10年でどんどん変わっていくんじゃないですかね。隣接する有明テニスの森公園辺りや国際展示場の周辺ぐらいまで、今、開発が進んでいっているというような状況です。エリアをもう少し広く見てみるのもいいかもしれないですね。


――少し前だったら、有明はさすがにちょっと不便だなと感じましたが、それが変わってきつつありますね。


長嶋 ええ、大きく変わるのかもしれないですよ。結局、武蔵小杉も、都心湾岸も、昔を知っている人からすると、「なんで、そこに住むの?」という感覚が抜けないんですが、でも、開発ってそういうことなんです。



豊洲の主な開発計画

豊洲6丁目4-1B街区に2019年7月末竣工予定の「(仮称)Dタワー豊洲」(大和ハウス工業)。地上17階建ての複合施設で、6~16階には「ホテルJALシティ東京 豊洲」(330室)が、2・3階には低酸素トレーニングができる「(仮称)アシックス スポーツコンプレックス 東京ベイ」が入居。 画像:大和ハウス工業 


2020年度中には、豊洲駅前の「(仮称)豊洲二丁目駅前地区第一種市街地再開発事業2‐1街区 AC棟」も完成予定(三井不動産)。オフィス、商業施設、ホテルが入居するミクストユースの大規模複合ビルで、ららぽーと豊洲や豊洲シビックセンターとも接続される。 画像:三井不動産


2021年度には、豊洲駅から徒歩4分の位置に「豊洲地区1-1街区開発計画」が完成予定(東急不動産 他)。約2万4000㎡の敷地に地上48階、総戸数1152戸のタワーマンションを建設。スーパーマーケットと保育所を併設し、大規模な緑化空間も計画。 画像:東急不動産


2022年度には豊洲市場内に「千客万来施設」が完成(万葉倶楽部)。温泉・ホテルゾーンと商業ゾーンからなり、商業ゾーンでは江戸の町並みを再現したオープンモールを展開予定。 画像:万葉倶楽部


有明の主な開発計画

2020年3月竣工予定の「シティタワーズ東京ベイ」(住友不動産)では、3棟からなる計1539戸のタワーマンションと商業施設、ホテル、イベントホール、保育施設などを一体開発。敷地面積約10万㎡超の大規模プロジェクト。 画像:住友不動産


2020年春にはもう1つ、「プレミスト有明ガーデンズ」(大和ハウス工業)も入居開始予定。世界で活躍する著名なクリエーターを起用し、 デンマークのライフスタイル「Hygge(ヒュッゲ)」の考え方を取り入れた 空間やインテリアを提案。 画像:大和ハウス工業


「有明北地区3-1街区」(住友不動産)では、MICE(国際的な会議・展示会など)や国際観光拠点の形成が進められており、国土交通省が都市再生特別措置法に基づく民間都市再生事業計画に認定したプロジェクトとして延べ約 46万㎡の大規模開発が進行中。敷地をA・B・Cの3街区に分けて開発を進めており、第1期竣工(A・B街区)は2019年秋から2020年3月、第1.5期竣工(C-2・C-3街区)は2020年7月から2021年4月、そして全体完成となる第2期竣工(C街区)は2035年3月を予定している。このうちB-1棟にはホテル(約800室)、地上33階建てのマンションが3棟とシティタワーズ東京ベイ併設の大規模商業施設がオープン予定。 画像:住友不動産


(文・撮影:クエストルーム)

【取材協力】

業界初の個人向け不動産コンサルティングを手掛ける一級建築士事務所。ホームインスペクション(住宅診断)の利用実績43,000組以上、マンション管理組合向けコンサルティング多数という実績を誇る。知識と経験豊富な専門家により、住まいに関するあらゆる分野の強い味方として、悩める人をサポートする不動産の達人。

【参考サイト】

最終更新日:2019年01月07日

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