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イ草の一輪挿しやパーツを自分で組み立てるライトなど 世界の最...

2019年07月18日

クエストルーム

イ草の一輪挿しやパーツを自分で組み立てるライトなど 世界の最新インテリア

プロ注目のインテリア・デザイン展

イ草の一輪挿しやパーツを自分で組み立てるライトなど 世界の最新インテリア

今年のアトリウムテーマは「The Corner Shop –How to make a market-」

初日は初夏らしい晴天のなか幕を開けました


初夏の開催となった今年のインテリア・デザインの国際見本市「インテリア ライフスタイル/Interior Lifestyle Tokyo 2019(以下、ILT)」。東京ビッグサイトを舞台に、長引く梅雨が嘘のような晴天のなか初日の幕が上がりました。世界26ヵ国・地域、700社を超える出展があり、プロのバイヤーからの注目の高さもうなずける規模感でハイエンドな家具からテーブルウエア、デザイン性の高いアイテム、環境や社会を考慮したエシカルなプロダクトまで、ひとつひとつストーリーのあるモノが一同に介していました。 


今回参加した2日間のプレスツアーの初日は、まずILTの見どころのひとつである入場してすぐのアトリウムでの特別企画からスタート。このアトリウムのディレクターを務めるのは、昨年に引き続き経験豊富なバイヤーの山田遊さん(株式会社 method)。2年連続での特別企画の担当はILT史上初めてのことだそうで、昨年の企画をブラッシュアップした展示が実現されていました。  


アトリウムのディレクターは、IDEE SHOPのバイヤーを経て2007年にmethodを立ち上げた山田遊さん


「アトリウムの今年のテーマは、イギリスの街角にある“よろず屋”的な存在の『コーナーショップ』からインスピレーションを得ています。ブースの大きさを、昨年の3m×3mから間口4.2m×奥行2.1mに変更して間口を広く、奥行きを浅くしました。これにより、ふらっと入りやすく、また、通路から見ても何を扱っているかが一目でわかりやすいブースになりました」と山田さん。さらに、文字通りコーナー=角も活かして四方すべてをブースとすることができるように。どこからでも楽しめるうえ、ホール側からも展示が見え、つながりが感じられるようになっていました。


山田さんが店主を務めるポップアップストアがコーナーに。ここでは、今回のILT全体の出展内容をインデックス的につかむことができる 


また、アトリウムの中心部には、設計事務所imaによるリサイクル可能な強化段ボール製のテーブル・イスを設置。 

「打ち合わせや商談ができるようなスペースとして設けています。展示会の一番中心に、人がゆっくり居ついてほしいという思いを込めました」


設計事務所imaによるダンボール製のテーブル。カフェも併設されていて、「サードプレイス的な場所にしたかった」と山田さん 

海外の最新ブランド・商材が集まるグローバルゾーン 

プレスツアーはいよいよホールの中へ。ILTではさまざまな分野のアイテムやつくり手を、12のゾーニングで展示されていました。初日のプレスツアーでは、そのなかから8つのゾーン&ブースをめぐりました。 


今年のILTにも世界中から162社もの出展が集まっており、やはりグローバルゾーンは要チェック。プレスツアーで訪れたのは、2016年にUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)によって設立され、「難民に持続可能なビジネスチャンスと生活を提供すること」を目指したプロジェクト「MADE51」。


グローバルゾーンの難民支援プロジェクト「MADE51」のブース。プロジェクト名は1951年に採択された難民条約に由来


「タンザニア北部の女性たちによるリサイクルマテリアルを使用したバスケットや、ブルキナファソに避難しているマリのトゥアレグ族による金属と皮を用いたハンドメイドの器など、アフリカ、中東、アジア15ヵ国の難民による26のプロダクトラインを各ローカルの企業と連携して展開しています」とハイディ・クリストさん。また、デザインディレクションを担当するマーク・クワミさんは、「MADE51では“難民の自立”を重視しており、難民がつくった商品がそれぞれの伝統を生かしながらも、新たな要素を取り入れて市場にのるようなモダンな商品に」とのこと。 

 

ハイディさんの後ろに展示されているのが、食料配給用の袋をリサイクルして編まれた、タンザニア北部の女性たちによるプロダクト

マークさんが手にしているのがマリのトゥアレグ族によるハンドメイドの器。こちらはアルミ製で驚くほど軽量

ほかに、インドに避難するアフガニスタンの難民による人形なども。こちらも工場廃棄のリサイクルマテリアルを活用

ホームゾーンからは老舗布団店による新スタイルの座布団を

続いては、京都で1919年から続く布団店、株式会社高岡による新しい座布団の提案「おじゃみ」シリーズへ。代々受け継いできた布団づくりの技を活用して、立体縫製に綿を入れる研究を重ねてつくり上げたと高岡幸一郎代表。 


100年以上の歴史を誇る老舗、高岡屋の当代・高岡幸一郎代表


「座布団を“座るもの”から1人がけのソファのような感覚で“寛ぐもの”として、職人のアイデアでおじゃみ(お手玉)をベースとした形状に仕立てました。立体縫製の布に綿を入れるのは、布団業界では初めての試みでした」


お手玉をモチーフとした立体縫製の座布団「おじゃみ」シリーズ。座っても形が崩れずしっかりしている


今回はホテルなどの業務用として考案。素材だけでなく、日本の“手仕事”が空間に与える上質さがテーマとのこと。また、近年は外国人から敷布団が注目されているそうで、ベッドのマットレスの上に日本独特の敷布団を敷く提案も。

生活用品がそろうエブリデイゾーンにはイースト東京代表のあのお店が

1945年創業の自然素材を中心とした生活道具を扱う松野屋は、本来は“荒物問屋”だが谷中のお店は知る人ぞ知る有名店。自ら国内やアジア各地の町工場など生産者を直接訪ねて商品を仕入れている代表の松野弘さんは、日用の生活雑貨も生産者の顔が見えるオーガニック食品と同じだと言います。


代表の松野弘さんは、2014年には新潮社から「あらもの図鑑」も上梓


「美術工芸でも民芸的手工芸品でもなく、民衆的な家内制手工業から生み出される荒物雑貨を取り扱っています。日用品だけど石油製品ではない、ヘビーデューティーなものを探し出して流通させるという問屋の役割を果たしていきたい。プラスチック削減が叫ばれる今、オーガニックな自然食品のように、自然な道具を暮らしに取り入れることを提案しています」


製作者の顔が見える自然な暮らしの道具たち

ドイツ・フランクフルトの世界最大級の見本市につながるJAPAN STYLEゾーン

ここでILTの母体とも言える、ドイツ・フランクフルトで開催される世界最大級の見本市「アンビエンテ」とILTのつながりのひとつについて伺うべく、日本企業のプラットフォームをつくるためのプロデュースの役割を担っているJAPAN STYLEゾーンへ。

こちらのゾーンを手がけるのは、目黒や南青山ほかに展開するインテリアショップ「TIME&STYLE」を運営する株式会社プレステージジャパン代表の吉田龍太郎さん。


TIME&STYLEの吉田龍太郎さん。JAPAN STYLEは「アンビエンテ」でも展開されている


「このゾーンへの出展は、毎年100~120社の応募から厳正な審査を通った60社にその機会が与えられています。伝統だけでなく、日本のモノづくりにさらに、現代の生活に融合できるモダンさを加味したプロダクトであることが審査基準になっています。こちらの出展を通じて、20~30社を『アンビエンテ』へと送り出し、世界のマーケットへ進出していただいています。そうやって、国内だけでなく世界のマーケットへ出ていきたいという覚悟をもったブランドを紹介して広めていきたいと考えています」


JAPAN STYLEゾーン内には実演プログラムのためのステージも用意されていて、日本のモノづくりの丁寧さや奥行きなどを発信(写真は漆硝子の絵付けの様子)

キッチンスタイルゾーンでは伊賀焼土鍋の万能ぶりが

1832年創業の伊賀焼の窯元・長谷園。その8代目となる長谷康弘代表によると太古の昔、三重県・伊賀の地は、琵琶湖の湖底だったのだとか。


看板商品「かまどさん」を手にする長谷康弘代表


「ですので、伊賀の地で採れる陶土は炭化した微生物や植物を多く含んでいます。その土を高温で焼くことでできる気孔が、高い遠赤外線効果と蓄熱力を生み出すという特徴があります。伊賀焼の土鍋はその特徴によって、じっくりと熱を伝えることができ食材の旨みを逃さず引き出します」

長谷園の大ヒット商品「かまどさん」は、火加減なしで誰でも簡単に卓上でおいしいお米が炊けることで評判に。その土鍋の可能性を広めるため異業種とのコラボを積極的に行っており、2017年にはシロカとのコラボで家電化した「かまどさん電気」も大きな話題を呼んだ。そのほか、今回は静岡県のコーヒー焙煎所・イフニとコラボしたコーヒー焙煎機を新たに提案。1人前から焙煎可能。豆に均一に熱が入るのでおいしく仕上がる。


静岡のイフニ ロースティングとコラボした「土鍋焙煎ポット」。金属部分は新潟・燕市で制作。1~2人前の土鍋としても使える

厳選3組のみの新進デザイナーを紹介するタレンツゾーン

ビジネスに結びつける場として、新進デザイナーの商品化前のプロトタイプを紹介するタレンツゾーンは、わずか3ブースのみの狭き門。ちなみに、このタレンツゾーン3社とネクストゾーン78社から選出される「ヤングデザインアワード」に輝いたブランドはドイツのアンビエンテ展にブースが持てるというアワードも行われていました。

プレスツアーで取材させていただいたのは、仲野耕介さん、河上真理さんによるデザイン事務所tunnel designのプロジェクト「KANAME」。新しいコミュニケーション手法を設計することを目指しており、今回のプロトタイプについても「ジョイント金具によりDIYでき、3Dデータを配布するような新しい流通方法を模索しました」と仲野さん。

ステンレスや真鍮製の要のパーツだけ発注し、ほかはユーザー自ら組み立てたり、配布されたデータから3Dプリンタで制作するような流通を想定。加工が容易な設計でありながら、「要」となるパーツが入念にデザインされていて機能性にも優れます。


要の金属パーツで自在にライトの位置を変えられる機能的なデスクライト「task」の機能を解説する仲野さん

手前はH型のユニットとコの字型のユニットをマカロンのような金物で結合することで、縦横自在に増やせるシェルフシステム「H」

ムーブメントゾーンから新しいデザインの潮流が誕生!?

次に訪れたのは、最新のデザイン・インテリアブランドを紹介するムーブメントゾーン。こちらのゾーンでは、愛知県で80年以上の歴史を持つ金属工業製品加工会社 ナガサキ工業が、2018年に自社の鉄加工技術を生かして立ち上げたアイアンバーベキューブランド「flames」を取材。提案された商品は、囲炉裏を囲んで語らう日本人のアイデンティティから着想した「ロースタイルBBQグリル」。


flamesの松永裕詳さん。七輪のようにみんなで囲って調理できるよう床置タイプに。鉄板の厚みがあるので、炭火でも黒焦げになりにくい


「1000℃にも達する炭火の熱に耐えられる、厚さ9mmの鉄板で作られたずっしりと丈夫なグリルです」と松永裕詳さん。

サイドテーブルも蝶番を用いておらず、壊れるところがない丈夫な構造になっているので、一生ものとして長く使うことができます。


サイドテーブルは分解して本体に収納すればコンパクトなキューブ型に収まります。シンプルでスタイリッシュなデザインを手がけたのは、工業デザイナーの野口大輔さん

アクセントゾーンからは米東海岸ナンタケット島発祥のバスケットを

コンテンポラリーバスケットブランドTOMOKOは、アメリカ東海岸ナンタケット島で捕鯨船の乗組員によって編まれていた伝統的なバスケットをベースに、モダンな意匠と日本独自のミニマムな美意識を反映したバスケットをご紹介。

「2009年以降定期的に島を訪れて歴史や技術を学び、材料を仕入れて日本とアメリカで制作しています。すべての工程を手作業で行っているため、一つひとつが唯一無二のバスケットになっています」とバスケット作家TOMOKOさん。

今回は漆職人など日本の伝統工芸に携わる作家とのコラボも実現。ほかにも帯留めに用いられるサクラ貝をあしらったものなど、和の工芸品と組み合わせたモダンでユニークなバスケットを発信しています。


TOMOKOさんは10代でナンタケット島のバスケットに魅せられたのだとか。ランプシェードは新作

天面にウッドのベースが付くのがナンタケットバスケットの特徴。そこにマンモスアイボリーなどのカービングが飾られる

これからマーケットを牽引していく新規ブランドを発信するネクストゾーン

若手起業家の商品化された新規ブランドを発信するネクストゾーンからは、静岡県で1977年創業の松葉畳店。三姉妹の三女・伊藤知美さんが受け継ぎ、イ草のすばらしさを知ってもらうための雑貨事業を5年前よりスタート。今回提案するのは、デザイナーの秋山かおりさんとのコラボによるパーテション/一輪挿し「TATTE」。ウォールナットのベースや銅・真鍮が効果的にあしらわれていて、イ草がとても映える。

「草花や枝葉を生けるように、イ草を差し替えることで新しい空気をインテリアに取り入れてもらえれば。イ草には空気浄化・調湿・難燃・消臭・防汚・リラックス効果とさまざまな力があります。水やりいらずでメンテナンスもしやすいので、気軽にオフィスや公共空間に取り入れていただきたいです」と松山さん。

また、伊藤さんによると、このプロダクトには畳になれなかった短いイ草の有効活用にもなっているそう。


「イ草の生産者さんを応援したいんです。ブランド名には、需要が激減している厳しい畳業界だけどみんなで立ち上がろうという想いを込めています」と伊藤さん

ほかにも、家庭で取り入れやすいイ草雑貨を展開

デザインのある食品類を紹介するフーディストゾーン

最後は、フーディストゾーンから、ポルトガルの無添加食品を展開するPORTO DO PORTOへ。ポルトガルで約80年の歴史を持つオイルサーディン「ラ・ゴンドラ」は缶詰と思えない品質はもとより、パッケージデザインの魅力にも注目を。


使われるイワシの骨抜きやラッピングなど、1缶1缶大切に手作業されるラ・ゴンドラのオイルサーディン

今秋発売予定のオニオンをバルサミコ酢とポートワインで煮込んだチーズ用「オニオンスプレッド」と、さくらんぼのお酒「ジンジーニャ」を試食。ジンジーニャはチョコレートカップで楽しむのがポルトガル流とか


次回、2日目のプレスツアーの模様もお楽しみに!


(文:クエストルーム/撮影:柴田ひろあき)



最終更新日:2019年07月22日

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