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ミニマムで上質な家具や日本初上陸のデンマークブランド 最新の...

2019年07月22日

クエストルーム

ミニマムで上質な家具や日本初上陸のデンマークブランド 最新のインテリア

プロ注目のインテリア・デザイン展

ミニマムで上質な家具や日本初上陸のデンマークブランド 最新のインテリア

街並みのようなアトリウムゾーンには多数の高感度デザインが 

2日目も朝からバイヤーが続々。午後になっても人の列は途切れません


2日目を迎えた今年のインテリア・デザインの国際見本市「インテリア ライフスタイル/Interior Lifestyle Tokyo 2019(以下、ILT)」。東京ビッグサイトに、世界26ヵ国・地域、700社を超える出展は、どこを見ても“いま”のプロダクトとデザインが溢れかえっています。 


参加した2日目のプレスツアーでも、アトリウムのディレクター・山田遊さん(株式会社 method)のウエルカムトークからスタート。今回採用したアトリウム中心部の通路に設けられたベンチは、山田さんの「サードプレイスに」という思惑通り、手帳を開いて商談したり、パンフレットで回るべきブースをチェックしたり、パソコンを開いて仕事する人々がすでに朝から溜まっていました。人がいれば、人は寄る、集まってくる。仕掛けがしっかり作用しています。


山田さんの背後に見えるのが、サードプレイスにと設置されたダンボール製のベンチ

 

プレスツアーはそのまま、初日(イ草の一輪挿しやパーツを自分で組み立てるライトなど 世界の最新インテリア)には細かく見て回れなかったアトリウムで4つのブースを取材。まず訪れた「E&Y」は、世界中のデザイナーやアイデアをリソースに、家具やオブジェクトの編集と開発、製作、販売を行う会社です。さまざまな武器を持つE&Yですが、今回、ILTに出展したのは一点のみ。それが、建築家・中山英之さんによるハート型のオブジェ「CONCRETE HEART」という、コンクリート素材で作られたハート型オブジェです。 

このプロダクトの始まりは「建築家らが主催の東日本大震災支援チャリティーバザーのために、事務所にある材料だけで、中山さんが即興で作ったものだったんです」E&Yの代表 松澤剛さん。


右がE&Yの松澤代表、左がプロダクトを手がけた建築家の中山さん


それから7年が経ったタイミングで、風化しかける想いを留めたい気持ちが不思議と湧いてきたそう。手がけた中山さんは、制作した経緯を当時の記憶と共に語ってくれました。 

「震災直後は復興、復興で、街の土地をかさ上げしようとか、海が見えなくなるような防潮壁をとか、日本の風景が変わっていき建築家の一人として恐怖を感じていました。でも、私にとってコンクリートは、ケーキ屋さんにとってのチョコレートなどのようなもので、僕は建築家としてどんな形も生み出せるコンクリートが大好きなんです。冷たいもの、非人間的なものというネガティブなイメージになっていたコンクリートを、チョコレートのように甘く優しい存在にできないか。そう考えたことが、ハート型のオブジェにつながりました」

それから時を経て、コンクリートに対するイメージにも変化を感じ、今回はもう少し丸みを帯びた優しい風合いに仕上げられました。記憶を風化させないことは大事ですが、その記憶が少しずつ丸く優しくなっていくようにとの願いも感じられます。


重さは2kgほど。ブックエンドにしたり、ドアストッパーに使ったり。「一年に一回、重いものがいるときに思い出して使ってもらえたら」と中山さんは笑う。日々の暮らしで自分自身のハートに「ちょっとした重し」がほしいときに 

コンセプトは“美は機能に宿る”。ミニマムで上質な家具 

続いては、2003年より長野県松本に工房やカフェ&ショップLABORATORIOを構える木工作家・井藤昌志さんによる新ブランド「IFUJI」へ。「IFUJI BOXMAKERのブランド名で家具や小物、食器を製造販売してきましたが、2019年より家具と食器を集約した新ブランドの『IFUJI』をスタートさせました。新しい商品として、今回は大物家具を持ってきています」と井藤さん。 

日本の伝統の木組みを修行してきた井藤さんの木材への情熱と知識は膨大です。

「デザインは私自身が行い、自社工房ですべて木組みにより内作しています。コンセプトは、ミニマムで上質なもの。美は機能に宿ると言いますが、必要な機能は形に現れるものだと考えています」

現代空間の中に一つあると、場の空気が浄化されそうなIFUJIの家具。今後は、ホテルなども視野に入れて展開したいと語ります。


デザインも制作も手掛ける井藤昌志さん。「今後はインテリア店で扱われたり、ホテルで使われたりするような大きな家具を手がけていきたい」 

ケミカルを一切排除し、天然の草木だけで木材が染められている。木材の染色に草木染めを用いる技術は、独自で編み出し確立したもの

働き方が変わるなら、働く空間の家具も変わっていい。もっと自由に。

同じく「アトリウムゾーン」の「FIEL」は、福岡県大川で創業80年以上の歴史がある木工家具メーカー・丸惣によるブランド。代表の酒見史裕さんは、「2016年から、いまの時代に応じたオフィス家具に特化したモノづくりをしています」と言うと、個別の説明のためデザイナーさんにマイクをバトンタッチ。


酒見さんは四代目。創業時の伝統を受け継ぎつつ、新たな未来を開拓しています。


今回展示されたハイテーブル「KD」をデザインした岩元航大さんは、このオフィス用ハイテーブルのコンセプトの着想を働き方改革から得たそう。

「人の働き方は変わろうとしているのに、デスクは変わらないのか、と考えたんです。そこから様々なスタイル、状態で働けるデスクのデザインを考案したのが『KD』です。天板には中央にスリットが入っていて、パソコンケーブルが通せたりペーパースタンドやペンホルダーが差し込めたり、ガジェットをプラスできます」

ハイテーブルは本来、空港などパブリックスペースで使われるアイテム。そのイメージで、「国籍不明」をサブテーマに制作されました。


国籍不明という心は、「日本人なら鳥居を連想するかもしれない、外国人ならシェーカー(クリスチャンによる直線的で実用性に徹した家具)を思うかもしれない。見る人によって印象が変わるようなデザインに仕立てました」


さらに今回は、西尾健史さん(DAYS.)がデザインした多用途な家具「BUMP」も初出展。木材とスチールを組み合わせた斜めになったこれは…? つい近くでマジマジと観察してしまいます。

西尾さん曰く、「『BUMP』にはデコボコの意味があります。合理的なものが多いオフィスにあって、一つくらいアートオブジェ的なものがあってもいいんじゃないかと考えました。置き方によって棚になったり、スツールになったり、マガジンラックになったり。使い方は自由です」


不思議な形ですが、継ぎ目がどこにもなく、ビス一本も見えないクオリティの高さも。「オフィスの中に、自分のペットのように転がしてほしい」と西尾さん

紙専門商社・竹尾から提案された美しい未来の段ボールのこれから

出来上がった製品・商品ばかりでなく、各種のマテリアルが見られるのもILTです。アトリウムで次に訪ねたのは、今年120周年を迎えて記念すべき初出展となった「竹尾」。紙の専門商社として「ファインペーパー」の開発と提供を行っています。

「未来の紙の姿をお見せしたく、今回は新しい梱包資材を2つ持ってきました。マテリアルとしてまず知っていただけたらと思います」と竹尾の紙営業士・高谷誠良さん。「竹尾」では、独特のテクスチャーや豊富な色数など、紙そのものが持つ魅力を最大限に活かすように造られた紙を、「ファインペーパー」と呼んでいます。


今回展示の2つのマテリアルで新事業をスタートさせる「竹尾」の高谷さん


今回出展の2つのマテリアルとは、昨年、竹尾自らが主催するペーパーショウにおいてクリエーターとコラボレーションした作品の中から厳選されたもの。そのお一人、DRILL DESIGNの安西葉子さんは、美しい段ボール「ファインフルート」を手がけました。

「フルートとは、段ボールに含まれる波の部分をいいます。梱包材の段ボールはいつも裏方ですが、これを美しいマテリアルにするために、白い紙の間に色紙を挟みました。いままでにない段ボールの使い方ができます。未来の段ボールは、梱包資材としての機能と、豊かな色と美しさを併せ持つ、新しいパッケージング素材になります」


段ボールを折った角に色紙の色が見えてかわいらしい「ファインフルート」。「今回展示されているプロダクトは一例で、このマテリアルをどう活用するかいろんな方に見ていただきたい」と安西さん

もうひとりのクリエーター、藤城成貴さんによる色鮮やかな「mix」は、竹尾の紙営業士・羽生田恒明さんから紹介

「JAPAN STYLEゾーン」では、デザイン、販路、商品を“シェア”する新発想が

アトリウムを離れて次に訪れたのは、初日はコンセプトだけをうかがった「JAPAN STYLE」ゾーンの「双円」。丸を2つ重ねたデザインのさまざまな商品が並んで、道行く人の目を引いています。こちらは、プロダクト・グラフィックデザイン会社aeteが2018年にスタートしたブランド。

「『双円』は形がつなぐ日本のワザとコトをコンセプトにしています。“丸”“円”を共通の形とし、いろいろなメーカーさんと、いろいろな素材を使った商品をつくり、弊社がプラットフォームとなって発信しています。またデザイン、販路、商品、そして弊社作成の包装資材もシェアしていただくという協業プロジェクトです」と代表の鈴木健さん。

展示されるグラス、お皿、花器、ワインクーラーなどプロダクツの数々は、素材は木材からガラス、錫までさまざまですがどれもaeteがデザインした丸を基調としたシルエット。洗練されていながらも、どこか懐かしさを感じさせます。


「丸をちょっとつぶしたようなフォルムは、日本人のDNAにある形なのではないかなと思います。たとえば、火鉢のように。食べ物や飲み物を入れてテーブルにおいてもかわいいですね」と鈴木代表


参画は日本のメーカーに限定されていて、今回協業したのは木は漆工房 大島、ガラスはSghr(菅原工芸硝子)、錫は能作、磁器はNAGAE、ステンレスは栄作工房。

「テクノロジーを持った会社さんに参画していただき、日本の伝統と組み合わせ、日本文化を大事にしながらもモダンな日本を発信したいと考えています」


写真右の白いワインクーラーは新作。ステンレス製で真空になっているので冷却が持続でき、表面に水滴も付かない機能性も。「今年は家電メーカーのテクノロジーも取り入れていきたいと考えています」

「ムーブメント」ゾーンで展示ブースからして異彩を放つブランドは…

続いてプレスツアーは、壁面や床が黒く塗られひときわ個性的な存在感を放つ「大蔵山スタジオ」へ。それもそのはず、こちらの出展はコンテンポラリーな最新デザインが集まる「ムーブメント」ゾーン。新進気鋭のブランドかと思いきや、大蔵山スタジオは1887年創業の老舗石材メーカーです。宮城県南部にある大蔵山で五代にわたり、伊達冠石の採掘と加工を行っています。今回、建材メーカーとしてのみならず、アートとしても魅力的な伊達冠石のプロダクトを手がけることに。

「2000万年前に噴出したマグマが冷却され、さらに海底に2度沈んだ経緯の中で、鉄と塩分の作用により丸い石になるのが伊達冠石の特長です。採掘される石はほとんど大きいものはなく、全長1~2m程度の楕円型ですが、石一つひとつが特徴的な個性を宿しています」と代表の山田能資さん。


アートプロダクトのマテリアルとして注目されてきた伊達冠石をプレゼンする山田代表。後ろにディスプレイされるのは気鋭の金属作家・田中潤さん(工房Sa / Hi)がデザインしたドアハンドルシリーズ

手前は山田代表が手がけたローテーブル「KonPac」。奥の「LAC」という名のローテーブルはKAARON studioデザイン。ニューヨークのギャラリー「Galerie Philia」にて、3点のみの限定販売

「ムーブメント」ゾーンには日本初上陸のデンマークブランドも

次に、同じ「ムーブメント」ゾーンの「センプレデザイン」へ。こちらは、“暮らしとデザイン”をコンセプトに、生活家具・雑貨からオフィス什器まで幅広く扱う会社です。そんなセンプレデザインが発表したのは、日本初上陸となるデンマークのブランド「Ro Collection」。

「Ro Collection」は2013年にスタートしました。“Ro”とは、デンマーク語で、静けさや落ち着きを表す言葉です。大事にしているのは、モノのデザインが目立つのではなく、それを置いた空間や家具を引き立て、暮らしに寄り添うこと」と代表の神原久康さん。

空間全体に寄り添うプロダクツは“クワイエット・サラウンド”、つまりアートではあるけれど、一番に大事にしたいのは日常である、という思いが表現されています。


ブランドの説明をする神原さん。「元ジョージ・ジェンセンのチーフデザイナーだったレベッカ・ウーと、ビジネスデベロップメント・ディレクターであったクリスチャン・ラウアセンが立ち上げたブランドです」

吹きガラスでできたフラワーベースは、温かみのあるベージュや、シャープな印象のブラック、静けさのブルーなども混ざる。ブランドのアイテムはすでに、ショップでの評判も上々とのこと

家具と一緒に空間を引き立てるアイテムは、耐久性のある素材を用い世代をまたいで引き継がれるような商品というこだわりを持つ

これからは手紙のように家具を送る時代になる!?

「ムーブメント」ゾーンからもう一つ。佐賀県でインテリア家具の製造などを行うレグナテックは、デザイナー・岩元航大さんとのコラボで昨年から開発を進めているブランド「dear sir/madam」のオンライン販売をスタート。商品はフラットパッキング・セルフビルディングがコンセプトで、なんと家具を平たく畳んで、かつ簡単に組み立てられるようにしてしまおうというもの。

「手紙を送るように家具を送ってほしいと考え、デザイナーの岩元航大さんと一緒に1年かけて発売が実現しました。家具を分解し、スーツやドレスをしまうような箱(パッケージ)に入れ、相手に送ることができます」とレグナテックの樺島賢吾さん。贈り物の新しいカタチに驚きです。

代表的な商品の「SANKAKU CHAIR」は、ビスケットジョイントを活用しレンチ一本で3~4分あれば簡単に組み立てられます。贈られた相手には、DIYの楽しみもプレゼントすることになりそう。


左が樺島さん、右がデザインを手がけた岩元さん。パッケージングにもこだわっており、箱を取っておけば引っ越しの際にまた詰めて持っていけるという、“廃棄されない家具”を目指した

この「SANKAKU CHAIR」がフラットなパッケージで届き、数分で組み立てられるというのだから驚き!

新進デザイナーが商品化前&商品化直後のプロダクトを発信!

若手起業家の新規ブランドを発信する「ネクスト」ゾーンから、2日目は南アルプス・白州にアトリエを構える「アトリエ ヨクト」を訪問。もともとは建築家のお二人が、オーダー家具、プロダクトと徐々にスケールダウンし、4年前からは料理の出前で用いられてきた「岡持ち」に着想を得た「OKAMOCHI」を核にプロダクトを展開しています。

「ヨクト(yocto)とは最小単位のことです。10年前にスウェーデンに留学したことがきっかけで、逆に日本の文化を見直すきっかけになりました。そんな日本独自の文化からアイデアを考えた結果、最初に誕生したのが『OKAMOCHI』です」と代表の古川潤さん。

OKAMOCHIは、桐の箱にアルミの取っ手を取り付けたモジュール型の収納で、パソコンも入る大きさが確保されています。


代表の古川さんと佐藤柚香さん。佐藤さんの前に置かれているのがOKAMOCHI。「僕らのプロダクトはどれも、気軽に持ち運んで自由にアレンジできる仕掛けのあるデザインを採用しています」

開発最終段階にあるという壁面収納は、レールの好きな位置にフックを打って桐の箱をかけるだけで棚が出来上がり。ブース中央のデスクも、片側は壁面収納のレールにかけられる


ちなみに、初日のレポートでご紹介していた「タレンツ」「ネクスト」ゾーン81社から選出される「ヤングデザインアワード」は、ネクストゾーンから「KODAMA TOKI」に。瀬戸の土を用いて自身で磁器をハンドメイドする小玉清美さんのブランド。ILTの母体とも言える、ドイツ・フランクフルトで開催される世界最大級のインテリア・デザインの国際見本市「アンビエンテ」展(2020年2月)に招待出展されることが決定!


マットな釉薬で表情をつけ、さらにゴールドやシルバーを配したプロダクトは、「日本的な表現とアバンギャルドの組み合わせを評価いただきました」と小玉さん


また、ILTでの表彰がもう1つ。全出展社からIDEEが選出する「Best Buyer's Choice」には、やはりネクストゾーンからテキスタイルブランド「retela」が受賞。インド伝統のプリント技法ブロックプリントの製造工程で破棄される布を再利用したバッグやエプロン、スリッパなどを提案。


「retela」のサスティナブルな取り組みと、すべてが一点モノというアート性が高く評価された

「お茶を食べる」新発想! レシピはなんと60種も

2日目も最後は「フーディスト」ゾーンから。日本人の日本茶離れが言われて久しいなか、そんな日本のお茶文化の救世主となるべく立ち上げられた「おいしい日本茶研究所」。注目商品の「日本茶ノ生餡」は、静岡産の純国産茶葉をペースト状に加工したもの。そのままお米と一緒に炊いたり、パスタに和えたり、スイーツにも活用できます。しかも、スティック包装で使いきり。

開発から商品化に漕ぎつけたのは、「日本のお茶は、古い、めんどう、難しい、といったイメージを払しょくしたい。お茶の栄養をもっと摂ってほしい」という願いのたまもので、緑茶、抹茶、焙じ茶、和紅茶と種類も展開。水などに溶かす際、粉末のようなダマにならず、すっとなめらかに溶ける点もプラスポイント。調理レシピ60種はホームページにも掲載されています。今後は、レストランやカフェへの進出も考えているとのこと。


熱に強いので、加熱調理しても鮮やかなグリーンを保つ。着色料や保存料は無添加なので、お茶のビタミンやポリフェノールを安全・安心に楽しくいただける

無洗米を「日本茶ノ生餡」でコーティングした、日本茶ノ米「お茶ごはん」は贈り物に喜ばれそう


以上、東京ビッグサイトから、2日間にわたるILTレポートをお届けしました!


(文:丸古玲子・クエストルーム/撮影:柴田ひろあき)



最終更新日:2019年07月26日

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