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築40年のマンションにあと何年住める? 築古物件のチェックポ...

2019年12月10日

クエストルーム

築40年のマンションにあと何年住める? 築古物件のチェックポイント!

マンションの寿命考

築40年のマンションにあと何年住める? 築古物件のチェックポイント!

写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート

見るべきは実は専有部分にあらず! メンテナンス状況と地盤をチェック

前回「耐用年数でははかれない!? マンションの寿命はどう決まる?」、築30年、築40年以上が経過した「ヴィンテージマンション」への人気が高まりを見せていること、そしてごく普通に設計・建設され、適度な点検・メンテナンスが行われていれば100年以上は持つことをお伝えしました。今回は、実際に築古マンションに住むことを考えたときに、どこに注意してチェックすれば良いのか、引き続き不動産コンサルティング会社さくら事務所・創業者で会長の長嶋修さんに伺います。 

さくら事務所会長、NPO法人 日本ホームインスペクターズ協会初代理事長の長嶋修さん。


マンションの寿命を長く保つためには、適度な点検・メンテナンスが必要ということでしたが、点検やメンテナンスが適切に行われているかを知るには、どうすればいいのでしょう。


「シンプルに、修繕積立金がちゃんと貯められているかを見ればいいんです。マンションの大規模修繕は、およそ15年に一度行われるのが一般的ですが、金額の目安はわりと簡単です。タワーマンションや豪華な共用施設が付いていないごく普通のマンションでは、占有面積の平米あたり200円の修繕積立金が目安となります。例えば、ワンルームマンションで20平米だとすると、毎月4,000円の修繕積立金を積み立てていればいいということです」(長嶋さん)


物件情報を見て、占有面積に対する修繕積立金が足りないとどうなるのでしょうか。


「例えば、先ほどの例で20平米のワンルームマンションで、毎月の修繕積立金が1,500円だった場合、毎月2,500円ずつの累損になるので、年間で3万円、20年間では60万円が足りなくなります。では、不足分はどうするのか。1つは、組合でローンを組んで修繕積立金を思い切って上げるという方法があります。もう1つは、お金が貯まっている範囲でやれることだけやるというパターン。そしてもう1つ、最もまずいのが何もしないというパターンです。2つ目、3つ目のやり方では、マンションの持続可能性がかなり厳しいということになりますね」(長嶋さん)


こうした過去の大規模修繕や、大規模修繕計画については、マンション管理組合の議事録をさかのぼって確認すれば内容がわかるということなので、必ずチェックしたいところ。ただ、マンションの寿命を左右するもう1つの条件として長嶋さんが指摘する“ごく普通に設計・建設された”マンションかどうかを見極めるにはどうすればいいのでしょう。


「耐震基準で言えば、1981年6月の建築確認以前か以後かによって建築の耐震基準が大きく変わります。いわゆる旧耐震で建てられたのか、新耐震で建てられたのかが1つの目安ですね。ただ、旧耐震か新耐震かの前に、その土地の地盤が揺れやすいか揺れにくいかの方が、私は大事だと思っています。地盤の揺れにくい土地の旧耐震のマンションと、地盤の揺れやすい土地の新耐震のマンションであれば、私は後者の方が壊れやすいと思います」(長嶋さん)


地盤を見極めるということですが、そんな情報は物件情報には出ていません。どうすればわかるのでしょうか。


「『国土地理院地図』というものがインターネット上で公開されています。そのページで、地図の左上の『情報』→『ベクトタイル提供実験』→『地形分類(自然地形)』(または人工地形)を調べると、色分けによってその土地が地震に強いのかといった特徴がわかります。それから、各自治体のハザードマップで確認できる浸水可能性についても見ておくといいですね」(長嶋さん)


マンションが建っている場所の地盤と浸水可能性を調べた上で、新耐震か旧耐震かの耐震基準を確認していくということですね。

見た目でわかる、マンション寿命診断 

物件を見て回る際には、どのようなことに注意するといいのでしょうか。


「まずはいきなり部屋に入らずに、外壁、共用廊下部分、階段といったところを見るといいでしょう。壁のひび割れや、茶色いシミ、白いシミ、タイル張りであればタイルが落ちていないか、あるいはタイルが浮いていないかをチェックします。壁の茶色いシミは、コンクリート内部の鉄筋のサビが原因の場合があります。白いシミは、コンクリートの石灰成分で多少出てくることは問題ないですが、大量に染み出しているのは、長期間にわたり雨漏りか水漏れしていると考えられます」(長嶋さん)


写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート


そういったものを見つけたら、そのマンションは避けた方がいいかというと、一概にそうではないという。


「建物は経年劣化していきます。ですから、何か異変を発見したら買ってはいけないということではなく、確認すべきはそういったことを管理組合が把握しているのか、さらに何か対策を立てているのかを確認しましょう」(長嶋さん)


マンションの管理組合がちゃんと機能しているかどうかを知る簡単な目安として、共用部分を見るとある程度わかるという。エントランスや郵便ポスト周辺、駐車場、駐輪場、ゴミ置場といった共用部が汚かったり、整理整頓されていない建物は、長嶋さんの経験上、管理組合も機能していないことが多いそう。


「所有者や管理組合のみなさんの管理意識といったものをうかがい知ることができますよ。マンションの掲示板に、何年も前のチラシがブラブラぶら下がっていたり。見ると大体わかりますよ」(長嶋さん)


続いて、部屋の中におけるチェックポイントについても見てみましょう。


「まずは水漏れや雨漏りがないか。建物の問題は9割以上が水問題ですからね。部屋の中では、結露もチェックしましょう。何十年も前に施工した断熱材が取れてしまっていたり、溶けてなくなっていることもあり、そういった場合結露を起こしますからね」(長嶋さん)


そのほか、部屋の建具はすべて動かしてみることで、長年使うことで起きる歪みといったことも確認できるそうです。

築年数が古いマンションでも、見るべきところをしっかりと確認すれば、その後も長く住むことができるかどうかはわかるということですね。


次回は、大規模修繕でも手に負えないような“欠陥マンション”について、さらに掘り下げていきたいと思います。


●築古マンションの寿命を知る方法

  • マンションの立地場所の地盤を「国土地理院地図」で確認する
  • 修繕積立金が、占有面積平米あたり毎月200円積み立てられているかを確認する。
  • マンションの外側、共用廊下や階段をチェックし、ひび割れやタイルの浮き・落下がないか確認する。
  • 外壁などの異変に対して、マンション管理組合が把握し、対策をしているかを確認する。
  • 部屋を見るときには、水漏れや雨漏りなど、水問題をよくチェックする。


(取材・文:頓所直人、構成:クエストルーム)


取材協力:株式会社さくら事務所 創業者会長・不動産コンサルタント 長嶋修さん

業界初の個人向け不動産コンサルティングを手掛ける一級建築士事務所。ホームインスペクション(住宅診断)の利用実績46,000組以上、マンション管理組合向けコンサルティングは400件以上という実績を誇る。知識と経験豊富な専門家により、住まいに関するあらゆる分野の強い味方として、悩める人をサポートする不動産の達人。


参考サイト

最終更新日:2019年12月10日

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