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こんな物件は要注意! 欠陥マンションを掴まないために

2019年12月11日

クエストルーム

こんな物件は要注意! 欠陥マンションを掴まないために

マンションの寿命考

こんな物件は要注意! 欠陥マンションを掴まないために

欠陥マンションの多くは水にまつわるトラブルを抱える。画像提供:さくら事務所

水にまつわる問題が欠陥を引き起こす

そのマンションにいつまで住めるのか……。これまで、築古だけに気になるマンションの寿命に対する考え方や、長寿命物件のチェックポイントなどについて見てきました。今回は、そもそも購入を避けるべき、買ってはいけない“欠陥マンション”について不動産コンサルティング会社さくら事務所・創業者で会長の長嶋修さんに伺いました。 


さくら事務所会長、NPO法人 日本ホームインスペクターズ協会初代理事長の長嶋修さん。


テレビのニュースや新聞報道でも、近年、目にする機会が多くなってきたマンションの欠陥問題。長年の経験のなかで、長嶋さんもいくつも欠陥というべき実態を見てきたと言います。その多くは、水にまつわる問題なのだとか。


「マンションの欠陥を引き起こす問題のうち、9割は水に関することです。いくつか欠陥の事例をご紹介しますと、地下ピットが水浸しということは結構ある欠陥です。マンションは地下を掘るため、地下水と触れることがあります。しっかりとした工事をしていないと、その地下水が地下ピットにまで染み出して水が溜まるわけです。以前、当社が管理組合から依頼を受けて点検したケースでは、新築から10年以内で地下ピットが水浸しでした。主要構造部分は10年間の保証が義務付けられているので、デベロッパーに申し立てて1億円以上する工事を無償で行ってもらいました」(長嶋さん)


保証期間がとうに過ぎた築古マンションで、こうしたトラブルを自費で修繕となるとぞっとします。ほかにも、地下ピット内に鍾乳石のように白いつららが下がっていたケースもあったとか。


「ヒビ割れなどが原因で、コンクリートの内部に相当な水が染み込んで、コンクリートの石灰質を溶かしてそれが地下ピットにまで流れ込んだと思われます。それでも、鍾乳石のようになるほどというのは、かなりひどい状況です」(長嶋さん)


前回の「築40年のマンションにあと何年住める? 築古物件のチェックポイント!」にもあった、外壁タイルの浮きや落下も欠陥につながる可能性があると言います。


「外壁タイルの浮きや落下の原因は、コンクリートのひび割れが原因のことが多いです。タイルがはがれてしまうと、コンクリートがむき出しになって雨に対して無防備になります。そうなるとひび割れに浸水し、コンクリートの中の鉄筋を錆びさせる原因になります。鉄筋が錆びると『爆裂』といって膨張して割れてしまうことがありますが、壁から赤いシミが出ているようなら要注意です。築古マンションだと、このようなひび割れを見かけることがありますが、ひび割れを修繕したとしても延命措置でしかないでしょうね」(長嶋さん)


コンクリートの石灰質が溶け出して鍾乳石のようにつららになっていた地下ピット。 写真提供:さくら事務所


外壁からの赤いシミ。こうした物件では、コンクリート内部に浸水して鉄筋が錆びている可能性があるので要注意。 写真提供:さくら事務所


タイルの落下は、場合によっては通行人に対しての凶器になる可能性もあります。外壁タイルの浮きやはがれには、十分注意する必要がありますね。ほかにも水にまつわる欠陥で多いのが、屋上部分の雨漏り。


「屋上の防水シートが劣化して雨漏りするんですね。これは工事のせいではなく、雑草が原因ということもあります。雑草の根はとても強く、分厚い防水シートを貫通するほどです。屋上の雑草を放置していて、あるときそれを引っこ抜いたら雨漏りしたというケースもあります」(長嶋さん)


そして最近、さくら事務所が新たな“社会問題化”となりかねないと注意を喚起しているのが、マンションの『構造スリットの施工不良』なのだとか。構造スリットとはどういったものなのでしょう。


「地震が発生した際に建物が大きく損傷するのを防ぐために、構造上重要ではない壁部分に設けるスリットと呼ばれるすき間のことなんです。水平方向の揺れに対して、スリットがあることで梁や柱の損傷を防ぐ役割をしてくれるのですが、そのスリットが施工されていない建物があることがわかってきたんです。さくら事務所では『マンション構造スリットSOS相談窓口』を開設しました」(長嶋さん)


数年前、東京都心部で大手デベロッパーが手がけた物件でもこの構造スリットの施工不良が見つかり大きな話題になりました。この不具合は素人目で判断することはできず、大規模修繕工事などで明らかになるケースが増えてきたのだそう。

管理組合の議事録などから、そうした構造スリットの問題がないかを確認することも重要となってきています。


次回は、ついにマンションの寿命が来た時にはどうすればいいのか? について考察していきます。


●マンションの欠陥を見抜く方法

  • 地下ピットが水浸しになっていないか?
  • 地下ピットに白いつららはないか?
  • タイルの落下は、外壁のヒビ割れを疑え。
  • 外壁を伝う赤いシミには要注意。
  • 屋上の雑草は雨漏りの原因にもなる。
  • 構造スリットは施工されているか?


(取材・文:頓所直人、構成:クエストルーム)


取材協力:株式会社さくら事務所 創業者会長・不動産コンサルタント 長嶋修さん

業界初の個人向け不動産コンサルティングを手掛ける一級建築士事務所。ホームインスペクション(住宅診断)の利用実績46,000組以上、マンション管理組合向けコンサルティングは400件以上という実績を誇る。知識と経験豊富な専門家により、住まいに関するあらゆる分野の強い味方として、悩める人をサポートする不動産の達人。


参考サイト

最終更新日:2020年01月06日

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