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空き家予備軍? 高齢者世帯の現状

2014年12月24日

平野雅之

空き家予備軍? 高齢者世帯の現状

高齢者世帯は1,137万戸

空き家予備軍? 高齢者世帯の現状

写真:アフロ

空き家率の大きさが話題になっているが……

新聞やテレビ、ネットのニュースなどで大きく取り上げられたことを覚えている人も多いだろうが、2014年7月に総務省が発表した空き家率は13.5%と、過去最高を記録した。これは5年ごとに実施されている「住宅・土地統計調査」によるものであり、2013年10月1日時点における推計値だ。

国内の住宅総数が約6,063万戸なのに対して、空き家数は約820万戸で、5年前と比べて空き家が約63万戸増加している。空き家の中から別荘など二次的住宅、賃貸用住宅、売却用住宅を除いた約318万戸は「放置された空き家」として、とくに問題視されている。


将来的に空き家となる可能性が高い、高齢者だけの住まい

現状の空き家率の高さだけでも大きな問題であるが、さらに考えなければならないのは高齢者の住まいである。65歳以上の人が暮らす住宅は約2,086万戸だが、このうち約1,137万戸は子や親族などが同居していない高齢者世帯だ。

高齢者世帯の約1,137万戸のうち、持ち家は約873万戸に達する。この持ち家の内訳をみると「65歳以上の単身世帯」が約363万戸、「ともに65歳以上の夫婦世帯」が約407万戸、「いずれか一方が65歳以上の夫婦世帯」が約103万戸である。

同様に75歳以上の高齢者世帯における持ち家の約428万戸をみると、「75歳以上の単身世帯」が約210万戸、「ともに75歳以上の夫婦世帯」が約134万戸、「いずれか一方が75歳以上の夫婦世帯」が約84万戸である。

総務省「平成25年住宅・土地統計調査」(速報集計)をもとに作成


空き家を減らす対策は進んでいない

65歳以上の高齢者世帯の持ち家が約873万戸なのに対し、75歳以上の高齢者世帯の持ち家が約428万戸とほぼ半減している状況を単純に考えれば、これから10年間で空き家となる「予備軍」が400万戸以上に達しているといえるだろう。世帯主が長生きしても、高齢者施設へ入居するなどして空き家となる場合もあるのだ。

実際にはそれほど単純な話ではなく、売却して再利用されたり取り壊されたりするケースもある。相続税改正を機にして、二世帯同居を始める世帯も増えつつあるという。さらに現在の「65歳以上」には団塊世代が含まれ、人口比率が大きいことも考慮しなければならない。それらを踏まえて少なめに見積もっても、かなりの数が近い将来に空き家となることは間違いないだろう。もちろん高齢者世帯の住宅だけにとどまらず、他の要因で空き家となる住宅も増えていく。

空き家が社会問題として大きく取り上げられるようになり、条例などによる対策に乗り出す自治体も全国に増えつつある。しかし、その多くは老朽化して倒壊の危険などがある空き家の除却を念頭に置いたものであり、空き家の総数を減らすことはあまり期待できない。その一方で、消費税の引き上げ後は低調だとはいえ、新築住宅の大量供給も続いているのである。

これからの時代は、国内における世帯数の減少が本格的に始まることも考えなければならない。核家族化の進行(およびその裏返しともいえる高齢者世帯の増加)によって支えられてきた日本の住宅業界だが、そのツケと真剣に向き合わざるを得ない状況となっているのだ。消費者自身も、空き家の増加がもたらすさまざまな負の側面をしっかりと意識しなければならない。

最終更新日:2014年12月24日


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