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既存住宅の売買契約における「現況有姿」の意味とは?

2015年05月06日

平野雅之

既存住宅の売買契約における「現況有姿」の意味とは?

現況有姿売買における住宅の扱い

既存住宅では古くても新しくても「現況有姿」による売買が多い

既存住宅では古くても新しくても「現況有姿」による売買が多い

現況有姿とは、どこまでを指すのか

既存住宅(中古住宅)の売買契約書には、「現況有姿のまま引き渡す」といった条項が記載されていることが多い。「現況有姿」(または現状有姿)という用語に明確な定義はないが、一般的に「そのままの姿」という意味であり、不動産の売買では「契約締結時点における外見上の状態のまま」で引き渡すことを意味する。

ただし、既存住宅の売主が室内の家具や日用品などを物件の引き渡し前に運び出すことはごく普通の行為であり、何もかもすべてが「契約締結時点の状態のまま」というわけではない。そのため、現況有姿の意味をもう少し細かく記せば、売買契約から引き渡しまでの間に「リフォーム工事をしない」「建物の躯体部分に変更を加えない」「新たな土地の造成工事をしない」などとなる。引越し後の室内クリーニング程度はする場合もあるだろうが……。

また、建物に取り付けられた照明、エアコン、給湯器、システムキッチン、浴槽などの付帯設備については、売買契約のときに「付帯設備状況確認書」を作成したうえで、売主が撤去する設備なのか買主へ引き渡す設備なのかが明らかにされる。残していく付帯設備に不具合や故障があれば、その旨も記載される。交換が必要な設備、あるいは自分で新調する予定の設備があるときは、売主に古い設備の撤去を求めることもあるが、撤去費用との兼ね合いを考えて交渉するようにしたい。

原則として、荷物を運び出した後の状態でそのまま引き渡すのが「現況有姿」となる

原則として、荷物を運び出した後の状態でそのまま引き渡すのが「現況有姿」となる


瑕疵担保責任と「現況有姿」の関係

注意しておきたいのは、売買契約の際(あるいはそれ以前)に明らかにされた物件の不具合や汚れ、キズなどについても、「現況有姿」なら原則としてそのまま引き渡されることだ。特段の合意がないかぎり、躯体部分が壊れていても「修繕工事をしない」ものと解釈される。

その一方で、通常の注意では気付かないような「隠れた瑕疵(欠陥)」は売主の瑕疵担保責任の対象となる。「現況有姿」だからといって、瑕疵担保責任が免除されることにはならないのだ。

たいていの場合は「現況有姿での引き渡し」と「売主の瑕疵担保責任」がそれぞれ別の条項として売買契約書に記載されているため、日常的に売買契約を取り扱っている仲介会社がこの2つを混同することはないだろう。しかし、ごく一般的な条項であるがゆえに、売主または買主に対する説明がおろそかになる場面があるかもしれない。

なお、売主が瑕疵担保責任を負う期間について、売主が宅地建物取引業者なら最低でも2年間となるが、売主が個人の場合には引き渡しから2~3か月程度とする場合が多いほか、瑕疵担保責任を負わないとする特約も有効になる。瑕疵担保責任の範囲を限定する場合も多いため、その内容をしっかりと確認しておきたい。

ときどき「現況有姿売買につき売主は瑕疵担保責任を負わない」といった紛らわしい契約条項が記載されている場合もあるが、「現況有姿だから責任を負わない」ということにはならない。この2つはきちんと区別して考えることが必要だ。


売買契約を締結する前の物件確認が大切

物件の不具合などについて、あらかじめ買主が知っていれば「現況有姿」でそのまま引き渡され、買主が知らなければ(特約に応じて)瑕疵担保責任の対象となるのが原則とはいえ、買主が事前に知っていたのかどうかをめぐって争いが起きることもある。

買主に対して、売主はできる限りの内容を伝え、宅地建物取引士が可能な限りの重要事項説明をしたとしても、すべてのことを漏れなく伝えられるとは限らない。あるいは伝えられた内容について、買主が誤って解釈することもあるだろう。

そのような事態を防ぐためには、購入を決めた物件に対して2回目、3回目の見学をして十分なチェックをすること、あるいは契約前に第三者の専門家による建物検査をしてもらうことも考えるようにしたいものだ。

最終更新日:2015年05月06日


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