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国会議員の資産公開で「不動産」は信用できない!?

2015年05月27日

平野雅之

国会議員の資産公開で「不動産」は信用できない!?

実態が反映されない資産公開の規定

国会議員の資産公開で「不動産」は信用できない!?

資産の多くを占める不動産が適切に開示されていない?

議員資産の平均は3,463万円、最高は鳩山邦夫氏の30億6千万円

「国会議員資産公開法」に基づき、2014年12月の衆院選で当選した国会議員475人の資産が公開された。不動産と金融資産を合計した「資産額」の1人あたり平均額は3,463万円で、最高は自由民主党鳩山邦夫元総務相の30億6,520万円だったようだ。これは選挙後に衆院議員の任期が始まった12月14日時点の資産を自己申告したものである。ただし、「金融資産」には普通預金や株券、ゴルフ会員権、美術工芸品、船舶、車などが含まれていない。

公開された資産を「不動産」だけで見るとどうなるだろうか。不動産が1億円を超えたのは19人であり、そのうち16人が自民党議員だ。残る3人のうち2人は元自民党であり、純粋な(?)野党は1人だけである。不動産の金額上位5人をピックアップしてみた。

 鳩山邦夫氏(自民党・福岡6区)  93,067万円
 神山佐市氏(自民党・埼玉7区)  84,027万円
 高木宏寿氏(自民党・北海道3区) 59,356万円
 麻生太郎氏(自民党・福岡8区)  45,461万円
 鴨下一郎氏(自民党・東京13区)  33,637万円

その一方で「不動産」がゼロだったのは全体の約4分の1にあたる115人にのぼり、そのうち74人は「金融資産」もゼロだった。


実態が反映されていない不動産の価格

上位の顔ぶれだけを見ればずいぶんと資産を持っているように感じられるかもしれないが、大半の議員は一般家庭とあまり変わらない水準だろう。しかし、この資産公開をはたして信じることができるのだろうか。

よく理解しておかなければならないのは、公開対象となる不動産の価格が「課税標準額」だということである。公示地価などの70%程度の水準とされる「固定資産税評価額」ですらない。土地であれば評価額に対して負担調整措置を施し、さらに小規模住宅用地であれば6分の1に減額した後の「固定資産税課税標準額」なのだ。

奇しくも竹下亘復興相が今回の資産公開にあたり、2月に公開した閣僚就任時の資産内容を訂正した。所有する土地の価格を「1億3,007万円」から「2,742万円」に改めたのだ。報道では「事務的な記載ミス」としか書かれておらず、その詳細は分からない。だが、固定資産税課税標準額を記載すべきところ、固定資産税評価額を書いてしまったということは十分に考えられるだろう。

個々の条件や所在する地域にもよるが、土地の固定資産税課税標準額は実勢価格の10分の1以下のこともある。家屋も新築時点でおよそ建築費の50%程度が固定資産税課税標準額だ。また、建築中や新築直後で課税標準額が算出されていなければ、たとえ建築費を1億円支払った豪邸でも資産公開のうえでは「ゼロ」である。

さらに国会議員の資産公開では現金、当座預金、普通預金、所有する株式、家族や親族名義の資産も含まれていない。そのうえ「資産報告書」に虚偽記入があっても罰則規定すらないのだ。

「政治倫理の確立のための国会議員の資産等の公開等に関する法律」では、第1条に「この法律は、国会議員の資産の状況等を国民の不断の監視と批判の下におくため、国会議員の資産等を公開する措置を講ずること等により、政治倫理の確立を期し、もって民主政治の健全な発達に資することを目的とする」とある。

法律の目的に沿った制度内容なのか、大いに疑念を抱かざるを得ないだろう。

最終更新日:2015年05月27日


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