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再増税の前に不動産取引における消費税をおさらい!

2016年01月27日

平野雅之

再増税の前に不動産取引における消費税をおさらい!

消費税は何に対して課税されるのか

再増税の前に不動産取引における消費税をおさらい!

消費税がもっとも多くかかるのは新築建物

消費税率再引き上げの前に、再び駆け込み需要が増える?

消費税率の再引き上げが1年あまり先に迫った。2014年4月に5%から8%へ引き上げられた消費税率だが、2017年4月に再び増税されて10%となるのだ。新築住宅などを購入して2017年4月1日以降に引き渡しを受ける場合には、増税後の10%の消費税を負担しなければならない。だが、今年(2016年)9月30日までに売買契約や建築請負契約を結べば「引き渡し時期に関係なく8%が適用される」という特例措置が設けられる。

そのため、消費税率再引き上げ前の駆け込み需要は、今からおよそ8か月後の9月末が山場だ。前回の増税時における駆け込み需要よりは小規模にとどまるとの見方も強いが、ある程度の盛り上がりはみせるだろう。なお、9月末を過ぎて契約しても2017年3月末までに引き渡しを受ければ8%となるため、それまでは駆け込み需要がなだらかに続きそうだ。

今年は幾度となく消費税の話題が繰り返されるだろうが、まずは消費税について押さえておきたいポイントを、不動産取引の場面で整理しておくことにしよう。

消費税は「日本国内で事業者が対価を得て行う資産の譲渡、資産の貸付け、役務の提供」に対して課税されるが、よく理解しておきたいのは、不動産会社や建築会社など課税事業者が売主または請負人となる「建物が課税対象」ということだ。土地に対して消費税は課税されない。

また、個人が売主となる既存住宅(中古住宅)は土地、建物ともに非課税だ。つまり、新築住宅の建物部分、あるいは不動産会社などが売主となる場合の既存住宅の建物部分が課税対象となる。

たとえば、土地価格が2,000万円、建物本体価格が2,000万円の新築住宅を購入するとしよう。消費税額は8%なら160万円、10%なら200万円で40万円のアップとなるが、合計では4,160万円と4,200万円だ。合計額でみれば約0.96%のアップにとどまり、決して2%のアップということではない。


消費税が課税されるもの、課税されないもの

しかし、消費税は建物価格だけでなく、さまざまな費用にも課税される。「個人が売主の既存住宅には消費税がかからない」とはいえ、仲介業者への手数料などにはしっかりと課税されるのだ。どのような費用に対して消費税が課税されるのか、主なものを挙げてみた。

〔不動産取引で消費税が課税される主なもの〕
□ 建物の購入代金・建築代金(新築、または業者が売主となる中古)
□ 課税対象の建物に対する固定資産税・都市計画税の分担金
□ 土地の造成費用、整地費用
□ 不動産会社へ支払う仲介手数料
□ 司法書士や土地家屋調査士へ支払う報酬
□ 金融機関へ支払う融資手数料、繰上返済手数料など
□ 保証会社へ支払う事務手数料(保証料は非課税)
□ 事務所を借りたときの賃料
□ 一般の駐車場の賃料

〔不動産取引で消費税が課税されない主なもの〕
□ 建物の購入代金(個人が売主の住宅)*個人所有の賃貸住宅の売買などは課税
□ 土地の購入代金(借地権などを含む)
□ 借地権の地代、更新料、名義書換料など
□ 居住目的で住宅を借りたときの賃料、敷金、礼金
□ 事務所を借りたときの権利金や保証金などのうち、返還すべき性質のもの
□ 住宅ローン保証料(保証会社へ支払う事務手数料は課税)
□ マンションの管理費、修繕積立金、その他管理組合へ支払う使用料
□ マンションの駐車場を区分所有者が借りたときの賃料

なお、マンションの駐車場については原則として、区分所有者(管理組合員)が使用する場合は消費税が課税されず、第三者が使用する場合は消費税の課税対象となる。しかし、最近ではマンションの駐車場に空きが増え、外部の第三者へ積極的に貸す事例も少なくない。区分所有者と外部使用者を分けることなく、広く使用者を募集する場合には、区分所有者でも消費税が課税されるので注意しておきたい。


消費税率再引き上げの影響は、総額の中でみれば限定的

消費税率引き上げの影響は新築住宅の購入代金や建築代金に大きく表れるが、既存住宅を購入する際も無関係ではない。だが、たとえば4,000万円の既存住宅(個人売主)の購入で、消費税の課税対象となる諸費用が200万円だったとすれば、増税による負担額のアップは4万円だ。売買価格全体からみれば0.1%にすぎないことになる。上でみたとおり、新築の場合でも売買価格全体の1%程度であり、建物価格の比率が高い新築マンションでも影響額が2%を超えることはないだろう。

その一方で、駆け込み需要の反動が起きれば、5%あるいは10%といった値下がりが起きることもある。もちろんエリアにもよるが……。また、8%から10%への引き上げに伴い、住宅ローン控除制度の見直しはないものの、「すまい給付金」は若干の拡充が行われ、親などからの住宅取得資金贈与における非課税枠は大幅に拡大される。

さらに、駆け込み需要によって工事が重なり職人不足が顕著になることで施工不良のリスクが高まったり、無理な工期で突貫工事になったりすることも考えられるだろう。支払い額を少しでも抑えたいことは当然だろうが、消費税率が再引き上げされるからという理由だけで、慌てて住宅の購入や建築をする必要はないのだ。価格動向や将来性なども見極めながら、自分自身のタイミングでじっくりと検討したいものである。

最終更新日:2018年08月30日

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