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知っておきたい、住宅ローンを夫婦で借りるときのポイント

2016年03月09日

平野雅之

知っておきたい、住宅ローンを夫婦で借りるときのポイント

借入れ方法による違いとそのリスク

知っておきたい、住宅ローンを夫婦で借りるときのポイント

写真:アフロ

夫婦で住宅ローンを借りる場合の、それぞれのパターンによる違いは?

都市部では住宅価格の上昇が目立つ一方で、ローンの金利はさらに低下している。希望するマイホームを購入するために、共働き夫婦であればそれぞれの収入を合算して住宅ローンの審査を申し込んだり、夫と妻が別々の住宅ローンを借りたりすることも多いだろう。共働き夫婦の場合における住宅ローンについて、主な注意点やポイントをまとめておくことにしよう。

なお、ここでは夫が購入主体となる一般的世帯を想定している。妻の収入のほうが多いような世帯では、主債務者を妻に置き換えて考えるべき場面もあるだろう。

まず、住宅ローンを借りる場合のパターンとして「連帯保証」「連帯債務」「ペアローン」の3つの違いについてしっかり理解しておきたい。「連帯保証」は夫を主債務者とし、妻を「連帯保証人」とするものだ。妻の収入を合算して借入額を増やせるものの、妻は債務者にならないため「住宅ローン控除」の適用がない。

それに対して「連帯債務」は夫が主債務者、妻が連帯債務者であり、お互いに「債務者」の立場だ。そのため、妻も住宅ローンの借入れ分に対する「共有持分」を得られるほか、夫も妻も「住宅ローン控除」の適用を受けることができる。ただし、これを取扱う金融機関は少ないため、「連帯債務」で考えるなら「フラット35」が有力な選択肢となる。

「ペアローン」は夫と妻をそれぞれ主債務者として、別々の借入れをするものだ。借入額をそれぞれの収入に合わせて設定できるだけでなく、夫が長期の固定金利で借り、妻が変動金利で借りて短期間のうちに返済をするというような組み合わせも可能である。ただし、2本の住宅ローンを組むことになるため、借入れに伴う諸費用も大きくなることに注意が必要だ。

【連帯保証】
□ 夫を主債務者とする1つの住宅ローン(妻は連帯保証人)
□ 住宅ローン控除は夫のみ

【連帯債務】
□ 夫を主債務者、妻を連帯債務者とする1つの住宅ローン
□ 住宅ローン控除は夫も妻も受けられる
□ 負担割合に応じた共有持分
□ 妻は「団信」に加入できないことが多い(フラット35は妻の加入も可)

【ペアローン】
□ 夫と妻をそれぞれ主債務者とする2つの住宅ローン
□ 住宅ローン控除は夫も妻も受けられる
□ 負担割合に応じた共有持分
□ 夫も妻も互いに「団信」に加入できる

なお、連帯債務またはペアローンの場合は、住宅ローンと自己資金の合計額の負担割合に応じて、夫と妻の共有持分を定めることが原則となる。若干の誤差なら構わないが、実際の負担割合と登記する共有持分が大きく異なると、贈与税の対象になることもあるので注意しておきたい。

夫婦で住宅ローンを借りるときのリスクも理解しておこう

夫が単独名義で住宅ローンを借りるときでも「失業したら」「転職で収入が減ったら」「夫に万一のことがあったら」というリスクは存在する。しかし、それよりも夫婦で住宅ローンを借りるときのほうが、将来的なリスクは大きくなることを理解しておきたい。

よくありがちなのは、子どもの出産や育児に起因するものだ。住宅ローンを「夫婦で借りる」ということは、裏を返せば「夫の収入だけでは返済が厳しい」という結果になるだろう。しかし、育児休暇や子育て支援に関する体制が十分な企業は少なく、妻の妊娠・出産がそのまま収入減に直結することも多い。「保育園落ちた」という状況が続けば、妻の職場復帰や再就職が遅れ、住宅ローンの返済に大きな支障をきたすこともある。

また、万一のことがあった場合の「団体信用生命保険」だが、民間金融機関では連帯債務の妻が加入対象とならないケースが大半だ。連帯保証の関係では、もともと妻の「団信」加入は認められない。妻も「団信」へ加入するならペアローン、もしくはフラット35(連帯債務)が選択肢になる。

そして、頭の片隅においておきたいのは「離婚リスク」だ。もちろん、離婚を想定しながらマイホームを購入する夫婦はいないだろう。ほとんどの場合は「自分たちは大丈夫」と考えながら住宅ローンを借りるはずだ。

しかし、1年間に63万5千組が結婚するのに対して、その3分の1を超える22万5千組が離婚する時代である(厚生労働省による2015年推計値)。その詳細な内訳は分からないが、夫婦で住宅ローンを組んでその返済途中に離婚へ至るケースもかなりの数にのぼるだろう。

離婚に伴ってマイホームを売却し、その代金で住宅ローンを完済できればとくに問題はない。少しの「追い銭」で片付く場合も同様だ。ところが、売買相場が上昇している都心の中古マンションや、残債が相当に減っている場合などを除けば、住宅ローンの残高を下回る価格でしか買い手がつかないケースが多く、その結果として売却による処分が難しいことになる。

元妻が連帯債務者や連帯保証人となっていれば、離婚した後もその責任が付いて回る。大半のケースでは「離婚したから」という理由で連帯債務や連帯保証の解消を認めてもらえないのだ。

元夫に十分な収入や資力があれば、住宅ローンを元夫の単独名義で借り換えたり、元妻の共有持分を買い取ってもらったりすることもできるだろうが、そうではないからこそ夫婦で住宅ローンを組んだのだろう。離婚した後に元夫が住宅ローンの支払いに行き詰まり、元妻がその返済を迫られるケースも少なくない。

夫婦で収入合算をすれば多額の住宅ローンを借りられるため、あらかじめ考えていた予算を大きくオーバーする物件の購入に踏み切ってしまうことも多いようだ。しかし、金融機関が借してくれる金額と、自分たちが無理なく返済できる金額は違うということをよく考えておきたい。夫婦で協力して住宅ローンを借りるのであればなおさら、「妻がいつまで働くのか」なども含め将来的なことも考えながらしっかりとした資金計画を立てることが欠かせないのだ。

最終更新日:2018年08月30日

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