ページトップへ

Yahoo!不動産おうちマガジン は家探しのヒントが満載の情報サイトです!

>
>
知っておきたい、不動産広告「表示基準」の要点

2016年04月13日

平野雅之

知っておきたい、不動産広告「表示基準」の要点

不動産広告のポイント解説 その4

知っておきたい、不動産広告「表示基準」の要点

写真:アフロ

取引態様は、仲介手数料が必要かどうかの目安になる

「不動産の表示に関する公正競争規約」や「同施行規則」に定める内容について、これまで「使ってはならないNGワード」「必要な表示事項」「時間・距離の表示」を解説した。引き続き今回は、個々の項目における「表示基準」のうち主なものをみていくことにしよう。

まず「取引態様」だが、売買または賃貸借の対象となる広告物件について「売主」「貸主」「代理」「媒介(仲介)」のいずれかを表示することになっている。物件の売主などが不動産会社へその媒介を依頼をするときには、「専属専任媒介」「専任媒介」「一般媒介」の3つの形態があるものの、広告においてその違いを明示する必要はなく、すべて「媒介(仲介)」と表示される。

買主として知っておきたいのは「媒介(仲介)」であれば、一部の例外を除いてほとんどの場合に媒介報酬(仲介手数料)が必要になるということだ。「売主」または「貸主」であれば媒介報酬は不要である。「代理」の場合もたいてい媒介報酬は不要だが、例外的に必要なこともある。

〔取引態様による違い〕
媒介(仲介):仲介手数料が必要(一部例外あり)
売主/貸主:仲介手数料は不要
代理:仲介手数料は不要(一部例外あり)

次に「物件の所在地」は、都道府県(県庁所在地、政令指定都市、東京23区の場合は省略可)、郡、市区町村、字(あざ)、地番までを表示することが原則となっている。ただし、郡や字は使われていない地域も多い。また、売地、残戸数1戸の新築マンションや新築住宅、中古マンション、中古住宅など一定の物件については地番などの表示が必要なく、町名(または字まで)の表示で足りる。

ここで注意しておきたいのは、地番の表示が必要な広告でもそれはあくまでも「地番」であって「住居表示」ではないということだ。住居表示実施区域では地番と異なる番号が住所となるが、「住居表示」が決められるのは建物完成後であり、更地や建築工事中の建物に「住居表示」は存在しない。そのため「地番」が表示されるわけだが、それを知らないまま不動産会社に黙って物件の現地を見に行き、まったく違う物件を気に入って購入申し込みをしたという事例が過去にあった。

広告における面積の表示には一定の注意が必要

土地や建物の「面積」については、メートル法によって表示することが決められている。メートル法による表示をしたうえで、補助的に「坪数」を表示することはできても、「坪数」だけの面積表示は認められない。また、傾斜や段差を含む土地であっても、表示される面積は「表面積」ではなく「水平投影面積」だ。

また、新築マンションの広告で表示される専有面積は「壁心計算」によるものである。これは壁や柱の中心線で囲まれた面積(壁の厚さの半分などを含む面積)になるため、壁の内側(内法:うちのり)で測る「登記面積」よりも広くなる。このことについて批判する向きもあるが、「壁心」は建築基準法に基づくものであって根拠のある数字だ。それに対して「登記面積」は建物の完成後でなければ明確にならないため、未完成の新築マンションでは実質的に「壁心」を使わざるを得ないことになる。

ちなみに一戸建て住宅であれば、建築基準法も不動産登記法も「壁心」によることとなっており、広告と登記面積の差は原則として生じない。また、中古マンションの広告の場合には専有面積を「登記面積」で表示することも認められている。「登記面積」で表示されていれば誤解することは少ないだろう。

〔建物面積の計算方法〕
壁心計算:壁や柱の中心線で囲まれた面積を測る方法
内法計算:壁の内側で面積を測る方法

マンションの場合:登記は内法面積、広告は壁心面積
一戸建て住宅の場合:登記・広告とも壁心面積

居室などの広さを「畳数」で表示するときには、「畳1枚あたりの広さを1.62平方メートル以上」とする(ただし、壁心計算に基づく)ことが求められている。しかし、「江戸間」や「団地間」と呼ばれる畳のサイズはこれよりも小さい。和室の場合には、たとえば実際には畳が6枚あるのに不動産広告のうえでは「5.5畳」あるいは「5畳」などと表示されることもあるだろう。だが、必ずしも基準どおりの表示がされているとは限らない。見学の際にしっかりと確認することが必要だ。

間取りについて「3LDK+S」「2LDK+N」などと表示されていることがある。この場合の「S」はサービスルーム、「N」は納戸の略だが、いずれも建築基準法による採光基準などを満たさないために「居室」と認められない部屋だ。広告の基準では「納戸等と表示すること」と定められているが、「納戸」には限定されていないためさまざまな表示がされている。

また、「DK」なのか「LDK」なのかについては、公正競争規約などで「その用途に従って使用するために必要な広さ・形状・機能を有するもの」とされているだけで必ずしも明確ではない。そのため、不動産公正取引協議会連合会で「広さの目安となる指導基準」を別途に定めている。その基準によれば、居室が1部屋の場合にDKは4.5畳以上、LDKは8畳以上の広さが目安となる。居室が2部屋以上の場合の目安はDKが6畳以上、LDKが10畳以上だ。

ただし、このDKまたはLDKの広さに関する「広告表示の目安」が明確にされたのは2011年のことである。それ以前のパンフレット表示などをそのまま引き写したような広告では、この基準に合わない表示が引き続き使われていることもあるので注意しておきたい。

参考サイト
(いずれも不動産公正取引協議会連合会)

最終更新日:2018年08月30日

キーワードを入力してください

キーワードから探す


本文はここまでです このページの先頭へ

Yahoo!不動産 おうちマガジンとは?

不動産にまつわるマジメな記事からおもしろ記事まで、家さがしが楽しくなる情報をお届け!新しい暮らしのヒントが満載のマガジンです。