ページトップへ

Yahoo!不動産おうちマガジン は家探しのヒントが満載の情報サイトです!

>
>
東京の中古マンションは「指し値」が当たり前!?

2016年08月10日

平野雅之

東京の中古マンションは「指し値」が当たり前!?

データでみる売出し価格と成約価格

東京の中古マンションは「指し値」が当たり前!?

指し値による価格交渉が可能かどうかは物件によっても異なるが……

東京都は中古マンションの売出し価格と成約価格が大きく乖離している

中古マンション価格の上昇が続いている。東日本レインズ(公益財団法人東日本不動産流通機構)がまとめた「2016年6月度マーケットウォッチ」によれば、首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)の成約単価は2013年1月から42か月連続で前年同月を上回ったようだ。価格を押し上げているのは東京都区部であり、区部の平均では45か月連続の上昇だった。

2016年6月における成約単価をみると、東京都が前年同月比7.7%の上昇、神奈川県が同0.8%の上昇、埼玉県が同3.0%の上昇、千葉県が同3.8%の上昇となっているが、東京都以外は過去1年間の中で何度か、前年同月比で下落に転じた月もあるのだ。3年以上にわたり上昇し続けているのは東京都だけである。

ところで、中古マンションの売買価格相場を表すのには「売出し価格」と実際に契約した「成約価格」がある。その両者の関係はどうなっているだろうか。東日本レインズのデータをもとに、過去1年間(2015年6月~2016年6月)における新規登録価格(売出し価格)と成約価格の推移をグラフにしてみた。

公益財団法人東日本不動産流通機構「2016年6月度マーケットウォッチ」をもとに作成


このグラフでは1平方メートルあたり単価の推移を示しているが、特異な動きをみせているのはやはり東京都だ。価格水準が突出して高いこともさることながら、新規登録価格と成約価格が大きく乖離しているのである。2016年6月のデータをみると、新規登録価格が1平方メートルあたり約73万円なのに対し成約価格は約64万円で、13%ほどの開きがある。2015年12月には15%ほどの開きがあったほか、過去1年間はいずれも10%を上回っているのだ。

それに対して、神奈川県、埼玉県、千葉県では新規登録価格と成約価格の間にあまり大きな差はみられない。神奈川県ではむしろ成約価格のほうが新規登録価格を上回っている状況だ。 神奈川県では中古マンションの成約が横浜市や川崎市など高単価のエリアに偏りがちなことによって、成約価格の平均を押し上げているものと考えられる。

価格乖離の原因として考えられるのは「指し値」の常態化?

中古マンションを売ろうとしてもしばらく契約がまとまらなければ、売主が自ら値下げに踏み切ることがある。また、購入希望者が「いくらに値下げしてくれれば買う」という意思表示をして、売主がそれに応じることもある。この購入希望者からの価格交渉がいわゆる「指し値(さしね)」だ。

この指し値が盛んに行われることによって売出し価格と成約価格が乖離していくわけだが、現在の東京における中古マンション市場でも指し値による影響が大きいものと考えられる。

過去の中古住宅市場を振り返ってみると、指し値が大きな時期とそうでない時期が繰り返されているようだ。価格相場が上昇するときは次第に指し値も大きくなり、相場が落ち着いてくるとほぼ売出し価格に近い水準で売買契約がまとまる。

その要因として、価格上昇に対する売主の期待値ほどには買主の購入意欲が増さないこともあるが、それ以上に「指し値を前提にした売出し価格」を設定しがちなことが挙げられる。たとえば、4,000万円と査定した物件を売出すときに、指し値を見込んで4,500万円の値付けをするのだ。

このような動きを知らないまま「値上がりしている、たいへんだ」とばかりに買い急げば、思わぬ「高値掴み」をすることになりかねない。だからといって、何でもかんでも指し値をすれば良いというものでもない。指し値が一般的なのかどうか、あるいは指し値が通りやすいのかどうかは地域によって違うこと、さらに同じ地域でも時期によって状況が変わることを理解しておきたいものである。


参考サイト

最終更新日:2018年08月30日

キーワードを入力してください

キーワードから探す


本文はここまでです このページの先頭へ

Yahoo!不動産 おうちマガジンとは?

不動産にまつわるマジメな記事からおもしろ記事まで、家さがしが楽しくなる情報をお届け!新しい暮らしのヒントが満載のマガジンです。