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住宅の不具合、トラブルは依然として多い!!その中身は?

2016年10月24日

平野雅之

住宅の不具合、トラブルは依然として多い!!その中身は?

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住宅の不具合、トラブルは依然として多い!!その中身は?

完成する前に買うことも多い新築住宅では不安も大きいが……

住宅に関する電話相談は年々増えている

「住まいるダイヤル」を知っているだろうか。これは住宅専門の電話相談窓口であり、新築住宅の購入や建築、中古住宅の購入、リフォームに関する工事不具合や契約トラブルの相談などに無料で応じている。契約全般に対する助言などを受けることも可能だ。

「住まいるダイヤル」を運営しているのは、住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)に基づいて2000年に国土交通大臣より指定を受けた「公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター」であり、電話相談のほかにも、弁護士・建築士との面談による「専門家相談」、住宅紛争審査会との連携による「住宅紛争処理支援」などを行っている。

ただし、「専門家相談」および「住宅紛争処理支援」については、評価住宅(建設住宅性能評価書の交付を受けた住宅)または保険付き住宅(住宅瑕疵担保責任保険が付された住宅)の取得者やリフォーム工事の発注者(発注予定者を含む)などが対象となる点に注意しておきたい。

この「住宅リフォーム・紛争処理支援センター」では毎年度、相談件数やその相談内容、紛争解決に関するものなど、さまざまなデータをまとめている。そこで今回は同センターが公表した資料を基に、最近の傾向などをみていくことにしよう。

まず、電話による新規相談件数(2回目以降の相談を除く)の推移を次のグラフにまとめてみた。

公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住宅相談と紛争処理の状況 CHORD REPORT 2016 (2015年度の状況)」を基に作成


「住宅リフォーム・紛争処理支援センター」が相談業務を開始した2000年度は新規相談件数が4,499件だったが、2008年度以降は増加が続き、2015年度は28,638件に達している。このうち新築住宅および中古住宅に関する相談が18,786件(前年度比12%増)、リフォームに関する相談が9,852件(前年度比6%増)である。

相談件数が年々増えていることについては、「住宅リフォーム・紛争処理支援センター」の認知度が上がってきていることも影響しているだろう。電話相談を知ったきっかけ(認知方法)に関する集計項目では、インターネットなどの広報媒体によるものが50%を占めている。そのため、相談件数の増加が必ずしも住宅の不具合やトラブルなどの増加を意味するものではないわけだが、少なくとも「改善されている」とは言い難い状況だ。

電話相談内容の詳細については2015年度分がまだ公表されていないため、2014年度分の内容をみてみると、リフォームに関するものを除いた新規相談件数16,831件のうち、新築住宅の売買や注文住宅に関する相談が13,578件で約8割を占める。中古住宅(既存住宅)は残りの約2割であり、もともとの流通量が比較的少ない影響もあるが、相談件数の割合は意外と低い印象ではないだろうか。

また、電話相談は契約取引上の助言などを受けることが目的の場合もあるため、上記件数のすべてがトラブルや不具合というわけではない。2014年度の数字では、新築住宅および中古住宅に関する相談件数16,831件のうちトラブルなどによるものが約8割、リフォームに関する相談件数9,305件のうちトラブルなどによるものが約7割となっている。

ここ数年における持家および分譲住宅(マンション、一戸建て)の着工戸数は年間50~60万戸ほど(国土交通省:建築着工統計)であり、それと比較すれば新築住宅に関する電話相談は2%台にとどまる。この割合を多いと感じるか少ないと感じるかは、一人ひとりの考え方によっても異なるだろう。

だが、当事者間で解決した事例や、「住宅リフォーム・紛争処理支援センター」以外の第三者に相談した事例、あるいは消費者が泣き寝入りを強いられたケースの存在などを考えれば、もっと多くのトラブルが潜在していることが想定される。

築後3年超の中古住宅なら不具合が生じる可能性は減る!?

それでは、住宅の不具合にはどのようなものが多いのだろうか。2014年度の資料では、相談にみられる不具合事象についてまとめている。不具合が生じている「戸建住宅」8,008件および「共同住宅」1,376件について、不具合事象の割合を示したのが次のグラフだ。

公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住宅相談統計年報2015」を基に作成


公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住宅相談統計年報2015」を基に作成


「戸建住宅」「共同住宅(マンション)」とも、ひび割れ、雨漏りなど、深刻な問題が比較的多く生じているようだ。ここで考えなければならないのは、雨漏りなどの問題が生じて売主へ連絡をし、すぐに売主が適切な対応をしてくれれば、「住宅リフォーム・紛争処理支援センター」への電話相談には至らないケースが多いと推察できる点だろう。つまり、雨漏りなどの不具合が生じても迅速に対応をしない売主業者、請負業者が少なからず存在していることになる。

これらの不具合事象については、必ずしも事前のチェックで発見できるものばかりではない。建築後10年を過ぎてから不具合が発覚して相談に至っているケースもあるのだ。しかし、建築後の経過年数でみると、相談の25%が1年未満であり、3年未満までの合計で50%を超える。築後10年未満までの合計は80%だ。住宅に関する何らかの不具合のうち約半数は、建てられてから3年以内に発覚すると考えてよいだろう。

新築住宅の「内覧会」における同行チェック、中古住宅における建物検査(インスペクション)など、建物の専門家によるサービスも増えつつある。住宅の不具合が生じるリスクを少しでも減らすためには、このようなサービスを活用することも考えておきたいものである。

最終更新日:2016年10月24日

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