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2017年話題のトピックで不動産業界を振り返る

2017年12月26日

株式会社さくら事務所

2017年話題のトピックで不動産業界を振り返る

長嶋修が解説します!

2017年話題のトピックで不動産業界を振り返る

(写真:アフロ)


今年も残すところあとわずか。

そこで今回は、2017年話題となった不動産ニュース、2018年に市場への影響が予測される不動産トピックをさくら事務所の不動産コンサルタント 長嶋修が解説します。

新築マンションは「都心・駅近・大規模・タワー」

2012年の政権交代から価格上昇を続けてきた新築マンション市場ですが、2015年後半には価格・契約率とも頭打ちとなりました。「バブル崩壊か」「大暴落か」と騒がれるも2017年になると価格・契約率共に回復。

不動産流通研究所によれば、かつて2割程度だった大手デベロッパーの占有比率が4割以上へと高まったことで柔軟な供給調整が行われ、市場の弾力性が高まっているためです。デベロッパーは仕入れ用地を慎重に見極めており、「都心・駅近・大規模・タワー」のワードに象徴される高額物件割合が増加しました。中国人の「中古マンション爆売り」も限定的でした。


(ペイレスイメージズ/アフロ)

金融庁の監視強化、賃貸過剰、アパートローン減少へ

アパートローンなど「個人による貸家業」向け融資について4~6月期は7171億円と、前年同期比で14.6%減少。2期連続で、前年同期比の新規融資は減少しました。金融庁の監視強化により相続増税対策のアパートローンが急減したためです。

同時に個人の不動産投資ローンも減少。これにより、マイナス金利で収益力が落ちていた地銀・信金がとりわけ力を入れていたアパート・不動産投資市場が沈静化へと進みます。アベノミクス以降、期待利回りを低下させ続けてきた(価格を上げ続けてきた)不動産投資市場のバブル化や、空き家のさらなる増加を回避できるのでしょうか。

この不動産投資市場の鎮静化は、アパート業者から紹介手数料を受け取っていた金融機関の収益には打撃となりました。また、賃貸過剰は、消費者物価指数の約2割を占める家賃(帰属家賃含む)を下押しし、デフレを助長しています。極端な金融緩和が不動産融資を後押しすることで、2%の物価目標が遠のく皮肉から抜け出せるでしょうか。

インスペクション説明義務化に向け、業界騒然

(写真:アフロ)


中古住宅取引の際の、インスペクション(建物状況調査)の説明義務化を定めた改正宅建業法の2018年4月施行を受け、インスペクションをビジネスに取り入れようとする動きが加速しました。各地で説明会が開かれたり、業法に位置づけられるインスペクションを行う「既存住宅状況調査技術者」講習が行われたりしましたが、半日程度の講習でできることは限られるなど、制度整備の不備や不透明さから関係者には不安が広がります。


さて、では2018年の不動産市場はどうなるのでしょうか? 話題のトピックを紹介するとともに、市場予測をしてみましょう。

政策ベンチャー2030、どんな提言が飛び出すか

国土交通省の若手職員が、あるべき日本社会について議論しながら政策提言を行う「政策ベンチャー2030」が発足。石井国交相は「タブーなき議論を期待する」と訓示を述べ期待が持たれました。供給する住宅の戸数を国がコントロールする「住宅総量管理」や、複雑化して機能不全に陥っている「都市計画関連」の諸法について根本的見直しを行う旨の提言が出るかが注目されます。OECDに加盟するような国はほぼ全て行っている「住宅総量管理」を行う新築・中古・持ち家・賃貸など住宅市場全体を見渡した制度設計の契機となるか。家計資産の70%(2014年 全国消費実態調査)を占める住宅・宅地資産の資産性に着目、そこから生まれる資産効果からGDP増大といった景気回復ルートを見いだせるかどうかが鍵となります。

空き家活用で住宅セーフティーネットに注目

「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律」(住宅セーフティーネット法)の改正で、高齢者、低所得者、子育て世帯等の住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度が創設、10月25日から登録の受付を開始しました。単身高齢者や低所得者向けの空き家活用で所有者に最大200万円を助成。低所得者の家賃を月額4万円まで補助したり、連帯保証を請け負う会社に支払う債務保証料を最高6万円助成したりするなど「セーフティーネット」と「空き家活用」を組み合わせた一石二鳥の良策がどの程度機能するかに注目が集まります。

2018年の住宅・不動産市場は?

(写真:アフロ)


22,000円を前後する日経平均株価。さらに上値があるようなら、日経平均株価と連動性が高い都心3区・5区(中央・千代田・港・新宿・渋谷区)の中古マンション価格は一段高の可能性。それに呼応して首都圏中古マンションも好調を維持するでしょう。ただし立地の選別はさらに進みそうです。

一方、新築マンションは平均価格が7,361万円と、平均的なサラリーマンが買える価格を超えているものと思われ頭打ち。低価格帯物件の供給が減り、億ションなど高価格帯の割合が増加することから、供給戸数を減らしながらも価格は高止まりといった状況が続くでしょう。金利動向には注意しておきたいところです。


さくら事務所創業者会長・不動産コンサルタント

長嶋 修

最終更新日:2017年12月27日


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