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首都圏の高台・低地をざっくり理解する

2017年01月31日

中川 寛子

首都圏の高台・低地をざっくり理解する

京浜東北線と川で地形が分かる?

首都圏の高台・低地をざっくり理解する

京浜東北線は高台と低地の間を走っている

地形が分かれば自然災害による危険が分かる

地形と自然災害には強い関連がある。たとえば、低地では洪水など水の被害を受けやすいし、地震時には揺れが増幅されやすく、液状化が起きることもある。一方、台地、丘陵などの高台では水による被害は起こりにくいものの、丘陵の崖を削って作られた土地では造成方法によって地震時に崩壊する危険がある。つまり、自分がいる場所の地形が分かれば、そこにどんな危険があるのかが分かるというわけである。
しかも、日本の地形は大ざっぱにいうと4種類しかない。山地、丘陵、台地、低地で、リゾート利用以外では山地に住む人は少ないので、それ以外の3種類を知っていれば良いということになる。だったら、この際、それぞれがどこにあるかを覚えてしまおうではないか。

「京浜東北線」の西側が高台で、東側が低地

神奈川県の大船駅から埼玉県の大宮駅間を走る京浜東北線。東京都内、神奈川県内ではこの線を隔てて西側が高台側、東側が低地側(Yahoo!地図より作図)


王子駅近くにある北とぴあから見下ろした京浜東北線(写真中央を走行中)。埼玉方面に向かって撮影しており、写真の左側は台地で右側は低地ということになる


まず、覚えておきたいのは東京都、神奈川県の場合、高台(台地、丘陵。以下同じ)と低地との間にはJR京浜東北線が走っているということ。京浜東北線(根岸線区間含む)は神奈川県の大船駅から埼玉県の大宮駅間を走っている路線だが、非常にざっくり言うと、神奈川県内から都内間の京浜東北線では西側は高台、東側(海側)は低地である。分かりやすいのは駅を挟んで高低差が目に見える上野駅や、赤羽駅などだろう。

上野駅。写真の左側が公園口で、階段を登った先に駅があり、高低差があることが分かる


上野駅の場合、駅をはさんで西側が高台、東側が低地になる。西側の上野公園方面に向かうと、駅から数段階段を登ったところに「東京文化会館」や「国立西洋美術館」などがある。ところが、その逆、東側のアメ横方面へは駅から階段を下って行くようになっており、駅を挟んでの高低差が明確である。赤羽駅では駅東西のロータリー自体の高さは変わらないが、西側にある赤羽台団地側へは階段を登らなくてはいけないし、急坂の続く住宅街も。一方、東側はずっとフラットなままだ。
都心では駅から実際の高台までに距離があるため、高低差を感じにくい場所もあるが、基本、これを覚えておけば自分がいる場所が高台側か、低地側かはすぐに分かる。ただし、都心部で注意したいのは台地側にいることは確かだとしても、台地上にいるわけではないこと。どこからが台地かは場所によって異なるが、自分で歩いてみれば高低差から分かるはずだ。

東京都、神奈川県では「川」が台地、丘陵を分ける

左)東京都の地形/右)神奈川県の地形(ジオテック株式会社のサイトより)。川によって台地と丘陵が分けられていることがわかる


次に目をつけたいのは河川である。南北には京浜東北線が走り、高台と低地を分けているが、その中を東西に流れる河川が台地と丘陵を分けている。たとえば、多摩川は下流部では東京都と神奈川県を分けているが、上流部では武蔵野台地と多摩丘陵を分けている。
また、武蔵野台地の東端を流れているのが荒川である。つまり、荒川と多摩川の間で、しかも、川沿い・海沿いの低地でないところにいるなら、そこは武蔵野台地上であるというわけだ。

鶴見川を渡った辺りの歩道橋から海側を見る。まっ平らな土地が続き、その先には工業地帯が広がる


神奈川県の場合も同様に、川と川の間の低地でない場所は、台地や丘陵になっている。具体的には多摩川と鶴見川の間は下末吉台地、鶴見川と境川の間は多摩丘陵、境川と相模川の間は相模原台地といった具合である。そして、いずれの場所でも川沿いであれば低地があり、海近くであれば埋立地がある。

低地が多い埼玉県、高台が多い千葉県

埼玉県の地形を分類した図。「コバトンと学ぶこども統計クラブ」(埼玉県庁 総務部 統計課)より。こうした地形を分かりやすく分類した地図が自治体ホームページに掲載されていることは意外に少ない。この図は同県の子ども向けサイトの中に掲載されている


埼玉県の場合は、川が高台と低地を分けている。埼玉県では荒川が南北に流れているが、荒川の西側には武蔵野台地、入間台地や比企丘陵などの高台があり、さらに西には秩父山地が続く。要するに、埼玉県の荒川から西半分は、川沿いの低地を除けば基本高台なのである。
その反対側、埼玉県の東半分は逆に基本、低地である。その低地の真ん中あたりにあるのが大宮台地。県政などの中心、さいたま市があるのはこの台地上だ。宅地としての利用が多く、人口が集中しているのは主に東側の低地部分。また、海からは遠い大宮台地の北側にまで低地が広がっており、「海がないのに低地が多い」のが埼玉県の特徴だ。

「20万分の1日本シームレス地質図」(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター)で見た首都圏。図の薄い水色部分は低地を意味しており、房総半島では海辺、利根川沿いを除くと、水色部分が意外に少ないことが分かる


埼玉県とは逆に、「海に囲まれているのに高台が多い」のが千葉県。房総半島は基本的に高台であり(南側は房総丘陵、北側は下総台地)、まとまった低地は一部海沿いと川沿いに集中している(東京湾岸、利根川沿い、九十九里浜沿い)。東日本大震災時に千葉県内の液状化が話題になったことから、低地というイメージを持っている人もいるだろうが、低地は海沿い、川沿いが大半なのである。ひとつ残念なのは、他都県と違い、千葉県の地形は鉄道、河川からは判断しにくいところだ。

【首都圏の地理ざっくりまとめ】
  • 「京浜東北線」の西側が高台で、東側が低地(埼玉県は除く)
  • 東京都、神奈川県では「川」が台地と丘陵を分ける
  • 埼玉県は、東半分が低地
  • 千葉県は、海沿いと川沿いに低地が集中

最後に注意しておきたいのは、高台の中にも一部低くなっている場所があったり、低地の中にも高くなっている場所があるなど、高台という名称だけで「安全」とは単純に言えないところ。
鉄道、河川で分かるのはあくまでざっくりした理解である。
絶対ではないので、全体的な地理の把握という意味で参考までに。


【参考サイト】

最終更新日:2017年01月31日


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