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近づいてはダメ! 地震で「危険になる場所」の見分け方

2017年08月21日

中川 寛子

近づいてはダメ! 地震で「危険になる場所」の見分け方

倒壊・崩落・道路閉塞に備えよう

近づいてはダメ! 地震で「危険になる場所」の見分け方

劣化して傾いている塀。揺れた時にこの近くにいてはいけない

危険は見えている

古い家は倒壊しやすく、出火の危険性も高い。災害時には空き家とおぼしき住宅には近寄らないほうが良い


住宅の場合、倒壊の危険性は外から見るだけでは分からないのが一般的です。もちろん、老朽化が非常に進んでいるなど、見て分かることもありますが、耐力壁や筋交い(たいりょくへき、すじかい。いずれも建物の強さを担保するためのもの)が不足している、柱が白蟻に食われてもろくなっているなど、倒壊を引き起こしかねない要因は建物内部にあることが多く、プロであっても目視では察知できないのです。

 

昭和期に多用された大谷石(おおやいし)。劣化が激しいため、現在は使われていないが、住宅街には多く残されている


ところが、塀や擁壁、幅4m未満で車両がすれ違えないような細い道などがある地震時に危険な場所は、知識さえあれば見て判別できます。最近では画像を添付して危険を解説しているサイトも増えており、意識していけば危険は回避できるようになっています。家を選ぶ時はもちろん、まちを歩いている時に近づかないほうが良い場所が分かれば、いざという時も安心。以下では、「倒壊」「崩落」「閉塞」といった危険の種類別に知っておきたいことを見ていきましょう。

倒壊:塀などが倒れてくる危険

塀、建物同様、垂直を気にしていただきたいのが電柱。地盤の弱い場所、造成地などでは電柱は傾きやすく、注意して見るとすべて同じ方向に傾いていることがある。こういう場所は揺れが増幅され、液状化が起こりやすい


塀や建物などを見る時に気にしたいのは「水平」と「垂直」です。これを意識するだけで、まっすぐに建っているか、傾いているかが分かるようになってきます。もちろん、傾いていたら危険です。特に塀が道路側に傾いている場合には塀際は歩かないようにしたいものです。 

 

道路側に傾き、ひびが入っている塀。上部にある金属製の板で補強はされているが、あまり効果があるようには見えない


ひび割れ、劣化も気にしたいところ。たとえばブロック塀には横からの力に抗するために鉄筋が入っていますが、手入れをしなければ15年程度で錆び始め、徐々に効果が失われていきます。それよりも古く、しかも手入れがされていないとすると塀は自重だけで建っている状態となり、倒れやすくなります。見て分かるほど劣化しており、かつ苔が生えているなど湿っぽく、錆が進みやすい状況にある塀にはできるだけ近づかないほうが賢明です。


高さにも注意が必要です。建築基準法はブロック塀が瞬時に倒れないための最低条件としてブロックの厚みに対しての高さを規定しており、許容される最大の高さは2.2m。それ以上高い塀には危険があると考えても良いでしょう。


中ほどにあるのが透かしブロック。多用というほどではないが、ひび割れて危険な状態にあることは分かる


もうひとつ、注意したいのは透かしブロックが多用された塀です。透かしブロックとは塀のデザインや風通しのために向う側が見えるように作られたもので、鉄筋が入らないタイプが大半です。見た目は良くなるものの、強度は弱くなりがちなので、こうした塀にも近寄らないほうが良いでしょう。 

崩落:擁壁が崩れる危険

擁壁(ようへき)とは、傾斜地を造成して住宅地などを作る際、斜面の土砂が崩れるのを防止して保護するために設置される、壁状の建造物のことです。安易に作ると地震や豪雨などで壁面が崩落、財産や人命に大きな影響を与えることがあるため、厳しい規制があります。とはいえ、実際にまちを歩いて見ると、違法な擁壁、劣化が進んで危険な状態になっている擁壁が多いのも事実です。


よく見ると3段以上に積み重ねられていることが分かる擁壁。それぞれの強度が違うため、崩れやすくなる


たとえば、二段、三段に積み重ねた増積擁壁や大谷石を使った擁壁は崩れる危険が高いと言われますし、石を積み上げただけの、コンクリートで一体化されていない空石積みと呼ばれる擁壁は現行法に適合しておらず危険です。 

 

明らかに道路側に傾いている擁壁。この場所は元々水路があり、地盤自体が弱い


擁壁の状態も要チェックです。ひび割れている、ずれている、ふくらんでいるなどの場合は斜面を保護する機能が落ちていると推察されます。 


水抜き穴のない擁壁。歩行者しか通らない道のようだが……


また、排水状況もポイントです。擁壁には背後に水が溜まり、壁に過大な重みがかからないようにするため、3m2(平方メートル)あたりに内径75mmの水抜き穴が1カ所以上必要です。しかし、それがないとしたら、その時点で危険です。水抜き穴から常に水がしみ出したり、苔が生えているなどの場合には内部の地下水位が上がっているなど、劣化が進んでいる可能性があります。雨の後でもないのに、泥水が出ている場合は内部の土が緩んでいる危険があります。斜面の多い地域では周囲の擁壁の様子に注意、危険な場所はできるだけ避けるようにしたいものです。 

道路閉塞:道が塞がれて避難できなくなる危険

場所によっては元水路だったという細い道もあり、そうした地域に住宅を買う、借りる場合には土地の来歴を調べてみたほうが良い


道路閉塞とは、地震時には道が塞がれて避難できなくなることを言います。冒頭で述べた塀の倒壊も道路閉塞の一因ですが、それ以外にも要因があります。その中で大きな要因が道路幅です。道が細ければ細いほど塀や建物の倒壊で通れなくなり、避難、救助に支障が出るのです。阪神・淡路大震災時、幅員4mの道路では7割強が通れなくなっていたのに対し、幅員8m以上ではほぼ100%の車両が通行可能だったとか。細い道の多いまちは避難しにくく、危険なのです。

ちなみに、道路の幅員は延焼にも影響があり、幅員が12mを越すと延焼を防止する効果があります。道路幅と災害時の危険はリンクするのです。


放置自転車、自動車その他、都会では道路を塞ぐ可能性があるモノが少なくない


道路を塞ぐ可能性があるものは塀、建物だけではありません。都会では路上に放置された自転車や違法駐車の自動車、ゴミ、自動販売機などが道路を塞ぐ可能性があります。商店街、繁華街では頭上から落下する看板、照明なども同様です。古い建物がある地域では外壁、クーラーの室外機なども危険物になり得ます。

ただ、危険は多いものの、いずれも目に見えているものばかり。普段から地震の時を想定、身の回りを観察しておけば、危険は避けられます。意識して周囲をチェックしておきましょう。


参考サイト 

最終更新日:2017年08月21日


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