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知っておこう!泣き寝入りしないための「敷金返還のルール」

2018年01月31日

中川 寛子

知っておこう!泣き寝入りしないための「敷金返還のルール」

画びょう跡なら問題なし

知っておこう!泣き寝入りしないための「敷金返還のルール」

(ペイレスイメージズ/アフロ)

原状回復とは入居時の姿に戻すことではない

賃貸住宅では、入居者は退去時に原状回復を行う義務があります。入居時に預けた敷金は、原状回復にかかる費用の一部を差し引いた上で入居者に返還されます。そこで問題になるのは原状回復とはどういう状態かということです。言葉自体に「最初の状態に戻す」という意味があることから、入居時の姿に戻さなくてはいけないと考えている人もいるようですが、国土交通省のガイドラインは以下のように定めています。

賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること 


難しい文章ですので、分かりやすく意訳すると以下のような内容になります。


暮らしていれば部屋はどうしても汚れます。ですが、入居者はそこで暮らすために家賃を払っていますから、普通に生活していて汚れるなどしても、それはその人の責任ではありません。しかし、その人が故意や過失で、あるいは注意を怠ったり、その他普通ではない使い方によって、部屋を汚したり、壊したりしたものはその人の責任で原状回復をしてください。 


借りた人が負担するのは「賃借人負担部分」とあるところ。以前はその上にある「賃料に含まれる部分」の負担を求められることがあったが、近年はきちんと分けられるようになってきている(国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」より抜粋)


南向きの部屋などでは畳や壁の日焼けが気になるが、これは通常の損耗とされるので負担はしなくて済むのが一般的


この考えに基づき、かつては入居者負担とされていた畳や壁などの日焼け、冷蔵庫やテレビなどの背後の黒ずみ(電気焼け)、家具を置いたための床材の凹みなどは、通常の損耗とされるようになっています。逆にモノを落として割れてしまった洗面ボウルやモノを投げて開けた壁の穴などは、確実に入居者負担です。 

6年住んでいたら、画びょう跡の負担はゼロの可能性大

(写真:アフロ)


原状回復を考える上で、もうひとつ大事な考え方は、室内の内装などは時間が経つにつれ価値が低くなっていくというものです。たとえば、入居した時に新品だった壁紙の価値を100だったとすると、それは時間の経過とともに減っていき、6年間住んだ後にはほぼゼロになるとされます。 


つまり、その部屋に6年以上住んだとすると、壁紙の価値はほぼゼロ。画びょうで小さな穴を開けていたとしても、壁紙張替えで対処できるなら、入居者が原状回復する必要はないことになります。手垢、落書きなど壁紙張替えで済むものについては同様です。


ただし、太い釘などを打っており、壁紙の下のボードにまで穴が開き、壁紙張替えだけでは済まないとしたら費用負担する必要が出てきます。また、入居後短期間に壁を落書きだらけにして退去する場合などには、まだそれほど価値が落ちていないため、相応の額の負担を求められることになるでしょう。

同じフローリングといっても、シートフローリングの場合と、本物の木のフローリングの場合とでは費用負担が不要になる期間が異なるので、床材は何を使っているのか聞いておこう


壁同様、床も6年で大半の内装材の価値はほぼゼロになります。ただし、本物の木を使ったフローリングは基本的には経過年数を考慮しないものとされており、長く価値を保つとされています。そのため、傷つけるとほとんどの場合で費用負担が必要になります。また、床材の汚れによる費用負担はないとしても、シートフローリングを破いたり、発生したかびを放置して悪化させたりした場合などには故意、あるいは過失と判断されることがあります。その他設備等についてもそれぞれ期間が定められているので、気になる人は国土交通省が定めている「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」で確認しましょう。 


また、壁の場合なら一面から、畳なら一枚単位など、補修工事には最小単位が定められてもいます。退去後、原状回復の見積もりを見る時にはそのルールに則ったものになっているかをよくチェックしましょう。

無断のペット飼育、ヘビースモーカーはご用心 

(写真:アフロ)


逆に、必ず負担を求められるのは、無断でペットを飼育、そのために室内を汚したり、臭いが取れないような状態になってしまったりなどの場合。ドアなどの建具や柱など交換に費用がかかるものを、爪痕や歯跡だらけにしてしまうと大変な出費に繋がりかねません。 


同様に、部屋をヤニだらけにした場合も負担は免れません。室内が黄ばんでしまうほどの喫煙は過失とみなされることがありますし、長年住んで壁紙の張替え費用は負担しなくて済んだとしても、建具に付着したヤニを落とす、室内の消臭、エアコン内のヤニ掃除などのための費用を求められることがあるからです。

意外に高くつくのがシール、さび 

生活を便利、快適にしようと安易に使ってしまいがちなのがシール類。ドアやキッチン扉などに貼ってしまうとドア、キッチン扉そのものを交換することになり、高くつくことになります。室内の配線を壁際に固定するために使うモールなども同様に危険です。


若い女性の中にはインテリアとしてガラスに貼るジェルシールをユニットバス内に貼り付けているケースがありますが、これも避けたほうが無難。剥がしてもシールの色が残り、浴室内全体のシートを貼り直すことになり、その負担を求められる可能性があるからです。


水回りではさびも注意すべき点。シンクなどのステンレス部分にヘアピンや缶を置きっぱなしにすると赤いさびが付いてしまいますが、これは後から取れにくいものだからです。

通常の清掃では落ちない汚れ、残置物も負担を求められる

掃除の有無がはっきり出るのがキッチンやトイレ、お風呂など水を使う箇所。あまり放置せず、定期的に掃除してきれいにしておきたいところだ


掃除も敷金返還を左右します。入居後一度も掃除をせず、通常の清掃業者では太刀打ちできないほど汚した場合はその分を負担する必要が出てきます。掃除の頻度は人それぞれでしょうが、汚しっぱなしにすると最終的には自分の負担が増えます。適宜、きれいにしておきたいものです。

 

意外に負担になるのが残置物です。自分は要らないからと不要品、ゴミを放置したまま、退去するとその処理費用を求められることがあります。自分に不要なものは他人にも不要。退去を決めたら、早めに処分しておきましょう。


以上、紹介してきた原状回復のルールは国土交通省のホームページでチェックできます。疑問に思う点があったら調べてみてください。


最終更新日:2018年01月31日


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