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不動産=エンターテインメント?

2015年09月10日

夫婦漫才

不動産=エンターテインメント?

ニューニュー不動産ナイトレポート

不動産=エンターテインメント?

ピンクネオンの看板。

ニュー不動産が不動産の魅力と可能性を掘り起こす

8月28日から30日、ツクルバとリゾートノートが、自身が生業とする不動産をエンターテイメントとして捉えた「ニュー不動産展」を開催しました。2日間で来場者が750人が来場しセッションを聞きました。30の団体が盛り上げたこのイベントの中から、プレイベント「ニューニュー不動産ナイト」をレポートします。

「ニュー不動産展」では、不動産の未来をテーマにした6つのトークセッションでは、これからの住まいを考えるうえで欠かせない「地域活性化」「遊休不動産の活用」「シェアハウス」がテーマに挙げられました。

クリエイター気質の人が多く集まった。


斜め上を行く妄想! 未来を笑いながら考えるニューニュー不動産ナイト

筆者が参加した「ニューニュー不動産ナイト」では、どうすれば、これまで、誰も思いつかなかった不動産ビジネス&メディアが生み出せるかが議論されました。さまざまなバックボーンをもつスピーカー陣が不動産の今を読み解きつつ、さらに進化したモデルを斜め上の角度から妄想し、トークを盛り上げました。

豪華スピーカー陣。


斜め上を行く思考を投入&投入する豪華スピーカー陣(本サイトから抜粋)


青木 純 (メゾン青樹 代表/大家さん) 日本の賃貸文化をリノベーションし、経産省「平成26年度先進的なリフォーム事業者表彰」受賞。TEDxTokyo2014の登壇など世界から注目される。大家である自らを「まちの採用担当」と表現、運営する「ロイヤルアネックス」や「青豆ハウス」には暮らしのデザイン力が高い入居者が集う。都電家守舎の代表として生まれ育った豊島区を拠点としたリノベーションまちづくりにも取り組む。


エガミナツコ(不動産屋さん/シェアハウスオーナー) イラスト制作から空間プロデュース、DIYまで、クリエイティブなことなら手を出すアスタリスタジオ代表。日本初の格闘ゲーマー専用シェアハウスを運営する。目下のところ競馬バー立ち上げに尽力中。


諫山 三武 (SINRA 編集部/ZINE『未知の駅』編集長 /ヒッチハイカー) 1988年、福岡県出身、東京都在住の編集者。15歳でヒッチハイクを始め、過去300台以上の車に乗った経験がある。2011年、旅の話を綴ったZINE『未知の駅』を創刊。2013年、株式会社未知の駅を設立。冊子の製作・出版などを手がけている。


三土たつお(ライター/地図好き、散歩好き) 1976年、茨城県生まれ。ニフティ「デイリーポータルZ」ライター。「不動産のチラシでマンションが光る」「焼け野原にならなかった東京めぐり」など、主に視点を変えた街歩きの記事を書く。共著に『地形を楽しむ東京「暗渠」散歩』(洋泉社)など。


森岡 友樹 (おもろ不動産ナイト、間取り図ナイト代表/マドリスト) 大学在学中に村上隆に見初められ10代でアーティストデビュー。 国内外で個展、グループ展参加。受賞歴少々。独立後、主にプランニングの仕事をする傍ら不動産領域での活動も開始。 面白い間取り図を皆で眺めて楽しむ「間取り図ナイト」は全国で延べ40回以上開催しほぼ毎回完売の人気イベント。 現在は『間取り図ナイト最終回ツアー』と題し、全国47都道府県を巡回中。


山本 梓 (ソトコト編集部/不動産好き) 編集者。年に1度の住宅特集に力を入れ過ぎる傾向にある、ソトコト編集部員。「未来の不動産屋」や「パブリックコモン」という取材を通して見てきたテーマを元に、その場に集う人同士の最適な距離感や暮らし方って? と日々うだうだ考えている。



この10年で、不動産業界では新築だけでなく中古物件にもニーズが生まれたり、複数人でシェアしながら住める物件が増えたり、郊外や田舎への移住が流行したり、小さい物件に人気が出たり、いくつもの大きなシフトがありました。

これにともなって、大家さんの物件に対する接し方も少しずつ変わってきました。一昔前は、現状復帰が大前提だった不動産も、リノベーション可の物件も増えてきています。売り手市場から買い手市場へのシフトを経て、多様なニーズに対応できるビジネスやメディアも多く誕生し、不動産がさらに楽しいものになっていく予兆があります。

ニュー不動産展のプレイベントで紹介された数多くの暮らしのアイデアを通じて、これからの暮らし・住まいの探し方を提案します。「あんな暮らしがしたい!」と日々悶々と考えている人はもちろん、「どんな暮らし方があるの?」という人にとっても参考になる情報をたっぷりお届けしたいと思います。

第一部:キーワードとの掛け合わせで考えるニュー不動産

ニュー不動産は、懇親会を含め全三部で構成されていました。一部では、マス系・ローカル系など10以上のキーワードを切り口に、今をときめくニュー不動産の事例を紹介しています。ブレスト時間では、各キーワードの現状や各事業のの方向性を感じた上で、あんなの・こんなのどうだろうとスピーカー陣が語り合いました。

ニュー不動産をキーワードごとにまとめてみる


ニュー不動産的キーワードとして提示されたのは、マス系・セレクト系・特化系・シェア系・コミュニティ系・ローカル系・新仲介系・リノベ系・スペースレンタル系・空き地空家管理系・DIY系・カスタマイズ系・マガジン系の13のキーワードでした。

「マス系」で考えるニュー不動産

「マス系」は不動産大手メディアについて考察されました。現状のメディアに参入してきたら面白いアイデアとして、「検索エンジンの運営会社や通信事業者が世界規模の不動産サービスを提供する」、「地域活性系NPOが国内サービスを共同運営」「大家さんが情報入力する不動産検索サイト」の3つが挙げられました。

1つ目は、カカクコムやリブセンスなどのIT業界が、制約金などのインセンティブを提示しながら参入している現状を踏まえた意見でした。2つ目は、不動産業が本業でない地域活性系NPO団体が、不動産情報を継続的に発信するために協業で検索サイトを構築するというアイデアです。地方移住者にとっても、日本全国の地域活性化や不動産に関する情報を横断的に閲覧できるのは便利で期待できます。3つ目は、自らが積極的に情報発信する大家さんが少しずつ増えている現状を踏まえたアイデアでした。自身も大家を営む青木さんが、「大家さんが検索されるサイトはどうか」と意見を出し、編集者の山本さんが深く賛同していました。

「セレクト&特化系」で考えるニュー不動産

「セレクト&特化系」には、2004年ごろからニュー不動産の先駆者であったR不動産が紹介されました。セレクト系は、各媒体とその読者の趣向にあった物件だけを掲載しているのが特徴です。あまり検索させずに、情報を雑誌的に読んで楽しんでもらうようなメディアになっている場合が多いようです。オシャレ系の不動産を扱うR-STOREは、暮らし方に関連した独自のタグで物件を探せるようになっています。

オシャレ系不動産のR-STORE。


具体的には、ヴィレッジバンガードが運営する『ヴィレッジ不動産』、水辺の物件のみを扱う『水辺不動産』、サーファー向け物件を掲載する『波乗不動産』、DIY可能な物件のみを掲載する『DIY』、団地物件だけ『団地不動産』、公共物件だけの『公共R不動産』、別荘だけの『別荘リゾート.net』、子育て家族向けの『文京子育て不動産』、高齢者向け物件だけの『R65不動産』、投資用物件だけの『健美家』、田舎暮らし物件だけの『田舎暮らし物件情報』が紹介されました。

スピーカー陣からの提案として、「町工場不動産(工場や倉庫付住居専門)」「瀬戸内海不動産(瀬戸内海の小島の住居専門)」「外国人不動産(外国陰居住者受入可の物件のみ)」の3つが挙がりました。特に、外国人不動産はこれからさらに需要が増えることが予想されます。また、山本さんからは「ソーシャル疲れしたけど、1人ぼっちだとさみしい人向けの物件として、根暗不動産はどうか」、青木さんからは「一棟全体をセレクトした不動産で、家族の人数によって賃貸する部屋数を増減できたり、部屋を復数賃貸することで賃料がディスカウントされるような物件を扱うニュー不動産はどうか」というアイデアも出ました。

「シェア系&コミュニティ系」で考えるニュー不動産

「シェア系&コミュニティ系」では、最大手の『ひつじ不動産』の紹介から始まりました。シェア型賃貸マンションを提供する『SHARE PLACE』と、シェアアパートメントにオフィスまで兼ね備えた『the C』はどちらもリビタが運営しています。住まいの作り手として参加し住まいを自由に設計できるコーポラティブハウスを扱う『COPLUS』、コンセプト型のシェアハウスに特化した『Colish』が紹介されました。

東京のシェアハウスを掲載するシェアパーク


Colishでは物件の紹介だけでなく、実現したいコンセプトを応募してシェアハウスを企画することもできます。物件情報を単にみるだけでなく、そこにファンが集まりコミュニティが存在し、人と人の交流が生まれてる点が素晴らしいと紹介されていました。

全8世帯が暮らす『青豆ハウス』は賃貸型のコーポラティブハウスです。大家の青木さんは全8世帯の入居条件を、二人の男女としてみたそうです。「未婚の二人が、既婚のハウスメイト暮らしを見て結婚したり、誰かに子供ができると次は自分たちも、と考えて家族が増えていきました。」と説明してくれました。

他のキーワード同様に、シェア&コミュニティ系でも、素敵なアイデアが出てきました。近所の老人生活を住人がサポートする「見守りシェア不動産(老人と同居し、生活見守りサービス)」、子育てを住人同士で助け合う「シングルマザーシェア不動産(シングルマザー限定)」。他のシェアメイトのお母さんに、訪問時間と好きな料理を伝えて勝手に訪問できる「実家までシェアしちゃう不動産(他住居者の実家の利用権付き)」は、斜め上の発想でした。このアイデアに対して、山本さんは「祖父母の家にも訪問できるといいですよね。訪問する側だけでなく、訪問される側もうれしいのでは」と話していました。

最後の「讃岐うどん修行シェアハウス(業務提携している有名うどん店主が日替わり来訪)」は、住む場所を勤務地との距離ではなく、師匠との距離で決める新しさがありました。「技術の継承という点で、農業や家事を手伝うこと代わりに食事や宿泊場所、知識・経験を獲得できるWWOOFと似ている」と編集者の諫山さん。家賃と労働力の対価、学べる場所の創出という点でも大いに可能性を持っていると、盛り上がりました。

「ローカル系」で考えるニュー不動産

「ローカル系」では、街や地域に根ざしたニュー不動産が紹介されました。『まち暮らし不動産』のディスカバリーツアーは、「まちを歩く、まちの人に会う。ついでに物件の内見しちゃう。」がコンセプトで、定期的にエリアを決めてツアーを組んでいます。『microstay』は、暮らす場所を「試住」できるのが大きな特徴です。また住まい・仕事・暮らしを繋ぎ人を集めボトムアップ型でまちづくりに取り組んでいるニュー不動産として、『MAD City』、『北九州家守舎』、『鳥取家守舎』、『京都移住計画』、『福岡移住計画』があります。

ほんわかとしたムードのなかで進行された。


『とっとりあそびば不動産』は、従来の不動産が扱わないものや改修が必要なものなど、少し変わった物件を揃えています。アトリエやイベントスペース、ショップなどに有効活用することを目的としています。今回のイベントでは、全く使われていない豚小屋に、若いアーティストやクリエーターが自分たちのアトリエを作った事例がピックアップされました。本来、不動産はお金が流通する物件だけが対象になりがちですが、そうではないところも活用の仕方次第で大きな価値を持った場所になり得ることを示した例として紹介されました。

ローカル系でももちろん、斬新なアイデアが繰り出しました。「街の食堂常連化不動産(特定の飲食店と提携で、残り物を格安で食べられる。)」は、学生の仕送りが過去と比べて減っていること指摘して、飲食店の残り物を、例えば閉店後に格安で食べられる場所を提供するという提案でした。

「不動産を単体として捉えるのではなく、求人も不動産もいっしょにして仕事・暮らし・住まいを一緒に考えて提案したり、住まいを探している人が地方の在住者に対してプレゼンするような環境があってもいいのではないかと思います。」と青木さんが提案しました。不動産側と顧客側の情報の非対称性をコアとしたビジネスは地方でもこれからは減り、箱としての不動産にどんな付加価値を提案できるかが、不動産とっての優位性にもなってくだろう、という話にまとまりました。

第二部:こんなのあったらいいな! みんなで考え創るニュー不動産

住まいがもつ思い出やストーリーを大切に受け継ぐ不動産

2部では少し趣向を換えて、Twitterやイベントの参加者からよせられたコメントを拾ってのトークセッションが行われました。

「大家さんの思いや、空き家も持ってる物語や歴史を伝える、思い出不動産」という参加者のアイデアを取り上げて、話し合いました。誰も住んでいない空き家が不動産として再び流通しにくい理由は、他人の目が気になる、家族の思い出の場所として残しておきたい、などの理由が多いそうです。これに対して、「空き家を貸すことを、例えば未来のある若者に投資をするような、社会性のあるかっこいいことだと自負できるような仕組みを作ることが重要なのではないか。」と森岡さんが提案しました。

スペック情報だけでは語れない、物件が持つそれぞれの物語を紹介する『cowcamo』も、これに似たニュー不動産として紹介されました。また高齢者との上手な関わり方という点で、岡山県の上山集落で2013年より指導している『みんなの孫プロジェクト』が紹介されていました。作業や食事を通じて孫のような話相手になる過程が、とても重要だそうです。

インセンティブは人との出会い、日本版Airbnb

他拠点暮らしが少しずつ顕在化してきて、森岡さんがどうしても企画したいプロジェクトがあります。「例えば、地方に進出している人たちが積極的に交流できる場として、東京の余ってる部屋を有効に活用できたら楽しんじゃないかと思います」。実際、東京で滞在するには結構なお金が必要で、まして拠点とを構えるなら相当のコストが掛かります。

「紹介制」というキーワードを提示する森岡さん。


「そこで、部屋が余ってる場合は日本版AirBnBのように登録し、紹介制で利用者が宿泊できるようできないかと。ホストのインセンティブはお金ではなく、面白い人・魅力的な人が紹介されて出会えることにできないかなと考えています。」と森岡さん。登録されている宿泊先がすべて利用できるのではなく、紹介を通じて利用できる点がポイントです。

ホストも、紹介者も、宿泊者も、誰かと出会うことで生まれる化学反応を楽しむことができます。例えば、最初の宿泊日は必ず一緒に夕飯を食べる、そんなルールを作ってもよいかもしれません。さらに、今度はその宿泊者の住居に訪問することで、ホストにとってその場所が旅行先に切り替わっていく楽しみにもなります。

いつの日かみんなでウフフするための宝くじ不動産(森岡さん案)

「山が10万円とか、道路の端が5万円で販売されてたりするんですよ。そういった残余地ばかりを買い集める不動産があってもいんじゃないかと。道路や公共施設の建設が決まると、国が買い上げてくれます。そんな将来のラッキーのためにみんなで楽しみながら買い集めていく不動産があればおもしろいんじゃないかと思います。」

ノマド不動産(諫山さん案)

「30日間をワンパックにして値段設定をする。それから1日、あるいは2日間単位でいろんな家をノマドしながら渡り歩いてく。そんなノマド不動産があったら面白いと思います。実際に街を歩いてて素敵な物件を見つけたときに、どうしてもその中を見たくなるんです。そんなときに入っていけるような、いわば街のマスターキーが欲しいんです。」

「1日、あるいは2日間単位でいろんな家をノマドしながら渡り歩いていける不動産」をプレゼンするさん。諫山さん。


新しい発想と視点で考える、これからの暮らし

プレイベントで出てきた多くのアイデアは、もしかしたらすでに誰かが思いついて、公開に向けて懸命に準備中なのかもしれません。あるいは、共感したイベントの参加者がこれから開発して来週にローンチ、なんて話になるかもしれません。

柔軟で楽しい発想は、きっとあなたの暮らしをよりよいものにしてくれるはずです。自分の暮らしを、新しい視点で少し考えてみる。本記事がそんなきっかけになればうれしいです。

筆者が参加したニューニュー不動産プレイベントを含む、本イベントの全セッションはyoutubeで公開されています。是非チェックしてみてください。

ここまでで、会場の、日本中に不動産を楽しむきっかけを提供しながら、新しい市場を大きく成長させたい、というイベントの狙いが伝わりましたか? 物件の価値を新しい切り口で評価したり、多様化した利用者のニーズにマッチした夢のある選択肢が与えられたら、どんどん変わってきますよね。

ニュー不動産展に参加して

筆者の初めての一人暮らしは大学生になって始まりました。寮のおばさんが朝・夜ご飯をつくってくれる学生アパートでした。父親と内見していたときに「第2の母と呼んでください」といわれたことを、今でも懐かしく思い出します。

新卒時代は当時の給料でぎりぎり住めるデザイナーズマンションに、その次は固定費を圧縮するために浦和のシェアハウスに。名古屋や石垣島での共同生活を経て、今はシェアハウスとコワーキングスペースが一体になった場所に住んでいます。

筆者は、学生・会社員・フリーター・フリーランスと職業を変える中で、頭を柔らかくしながら不動産を選んできたつもりですが、今回のイベントに参加してまだまだ柔らかくできることを痛感しました。次の住まいを考えるときは、ここで紹介されたニュー不動産をぜひ活用したいです。


(写真/文 青山航)

最終更新日:2018年08月31日

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