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ワケあり物件をオープンに掲載する、戸建見切り品のウラ事情

2015年11月27日

夫婦漫才

ワケあり物件をオープンに掲載する、戸建見切り品のウラ事情

面白不動産インタビュー(6)

運営主の株式会社ディープ代表取締役・松本宣春氏「数年前までメディアで良く取り上げられましたが、このところは落ち着いています」

運営主の株式会社ディープ代表取締役・松本宣春氏「数年前までメディアで良く取り上げられましたが、このところは落ち着いています」

安い物件にはワケがある。


安い物件にはワケがある。だが、気にならない人にとってはお得な物件。そうしたデメリットがある格安物件を紹介している不動産情報サイト「戸建見切り品」「賃貸見切り品」。「見切り理由」をあらかじめ開示しているので、ユーザーが納得した上で安い物件を探せる点が魅力となっている。運営している株式会社ディープ代表取締役・松本宣春氏に話を聞いた。

事故物件のみならず、競売手前の物件や違法建築も。

ディープは、不動産会社のホームページ制作、システム開発を請け負う会社だ。「戸建て見切り品」「賃貸見切り品」は、同社が不動産会社から情報提供を受けて運営しているオリジナルサイトである。2009年、リーマンショック後の景気低迷を逆手にとったビジネスをもくろんで開設された。インパクトの強い「見切り品」というサイト名は、社内でも悩んだ末に、「単なる『ワケあり物件サイト』では面白くない」としてこだわって命名された。

『戸建見切り品』のサイト。姉妹サイトで「賃貸見切り品』もある。

『戸建見切り品』のサイト。姉妹サイトで「賃貸見切り品』もある。


掲載しているのは、自殺などのいわゆる事故物件のほか、築年数が不詳、都心の古い物件に多い再建築不可物件や違法建築、離婚や相続資産処分などによる早期売却希望物件、競売になる手前の任意売却など。玄関まで150段もの階段を登らないとならない物件や、崖からせり出すように建てられた珍物件などもあった。『ワケあり』というと事故物件をイメージされがちだが、実際にユーザーから求められているのは、任意売却などの見た目はワケありではないけれど、権利関係にワケありの物件だという。

サイト開設当初は、掲載1000件を目標に意気込んでいたが、事情があって現在の掲載件数は目標に遠く及んでいない。

「不動産会社は自社で所有している物件はともかく、仲介している物件の場合は、売り主の手前『見切り品』サイトには掲載しづらいんです。掲載物件数を増やすため『激安物件サイト』といったマイルドな方向に転換すべきでは、という話も社内に出ましたが、とがっている部分を抑えるとユーザー数が減ってしまうことが経験上分かっていたため、『見切り品』の看板は下ろさずに現在に至っています」

また、サイト訪問者数はかなり多く滞在時間も長い割に、問い合わせまで至るケースは少ない。アクセスログを見ると、多くのユーザーがまとめサイトから流入しているという。つまり、ユーザーの多くは興味本位で見ていると思われる。

ビジネスというより自社PR

掲載物件は集まらない、ユーザーの本気度は薄め、しかも情報掲載料は無料、成約手数料も取っていないとのこと。これでビジネスとして成り立っているのだろうか……?

「とりあえず物件と人を集めてビジネスモデルは後から考えようと思っていたのですが、こういう状況なので完全に弊社の広告のような扱いになっています。今後の展開としては、投資家や業者さんに向けたサイトにする、あるいは個人で物件情報を登録できる形にして、個人と個人のマッチングができたら……といったことを考えてはいるんですが」

ちなみに、同社では「バンコク賃貸ドットコム」というiPhoneとアンドロイド用のアプリもリリースしている。

「バンコクには在留邦人が4、5万人いまして、1年に1回ほど引っ越すと言われています。日本国内の賃貸物件の引っ越しは3年に1回程度なので、実質15万人都市と同じ。にも関わらず物件検索アプリやサイトがないので、『これは商機がある』と思って始めたのですが、実際にはバンコク市内で日本人が住める物件は限られており、今のところ100件くらいしか情報が集まっていません。なので、これも『弊社はiPhoneとアンドロイドアプリも作れます』というPRというか、遊び半分ですね」

コンテンツを作成している社内は立派な制作会社だった。

コンテンツを作成している社内は立派な制作会社だった。


なんと、こちらもビジネスにはなっていなかった。「戸建見切り品」「賃貸見切り品」、どれもユニークでネットユーザーや業界関係者、メディアからの注目度が高いが、儲けにはつながっていないという……ちょっぴりワケありなサイトだった。

取材協力:株式会社ディープ(http://www.deep-deep.jp/)

(取材・文:安楽由紀子)

最終更新日:2015年11月27日


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