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自動ドアに必ず寄りそうあのマーク「NABCO」って何?

2016年02月24日

夫婦漫才

自動ドアに必ず寄りそうあのマーク「NABCO」って何?

西村まさゆきのちょっと気になる2

自動ドアに必ず寄りそうあのマーク「NABCO」って何?

よく見るこのステッカーについて話を聞きに行きます

めちゃめちゃ見たことあるけど、よく知らない「NABCO」

自動ドアに必ず付いているあのステッカー。よく見ると「自」と「動」の間に「NABCO」って書いてある。

えーと……「NABCO」って何だ?

あの自動ドアのステッカーを見たことがない人はいないと思う。しかし、「NABCO」については、それが、何を意味するものなのかも知らないし、発音さえよく分からない。「ナブコ」で合ってるのだろうか。

おそらく、ナブコって会社名なんだろうなーという、ぼんやりとした想像はつくが、それ以上のことは分からない。

というわけで、「NABCO」に行って、話をきいてみることにした。

対応していただいたのは、ナブテスコ株式会社の藤原さんと森さんさんだ。

ナブテスコ株式会社の藤原さん(左)と森さん(右)。


あいさつもそこそこに、まず気になったのが、藤原さんのパスケースのストラップ。めっちゃかっこいい!

自動ドアの模様だ!


──いきなりすみません! そのパスケースのストラップ、めっちゃかっこいいですね!

藤原さん「あ、そうですか、ありがとうございます!」

──みんな欲しがるんじゃないですか?

森さん「そうですか? これ、販促で作ったんですが、市販はしてないんです」

ストラップにさりげなく自社のステッカーを入れるあたり、自信の表れといっていいだろう。

――さっそくなんですが……自動ドアのステッカーに書いてあるローマ字……読み方は「ナブコ」でいいんですよ……ね?

森さん「はい、ナブコでいいです」

――会社名なのかな? と思って伺ったんですが……会社名ではないんですね?

森さん「昔は『株式会社ナブコ(NABCO)』という会社名だったんですが、2003年に帝人製機と合併して、会社名は「ナブテスコ株式会社」になりました。現在『NABCO』は自動ドアのブランド名になりますね」

「NABCO」は「日本エヤーブレーキ」の略

──「NABCO」ってアルファベットなので、海外の会社かと思ってる人も多いかもしれないですが、日本の会社なんですよね?

藤原さん「そうです、NABCOは、もともと『日本エヤーブレーキ株式会社(NIPPON AIR BRAKE COMPANY)』の頭文字なんですよ」
 

「NABCO」は「日本エヤーブレーキカンパニー」の略!


──むかしはエアブレーキを作ってた?

藤原さん「はい、いまでも鉄道車両用のブレーキを作ってますが、物を動かしたり、止めたりする技術を使って、建物用の自動ドアの製造をはじめたのが1956年、60年近く昔ですね」

リニューアルしていた「自動ドアステッカー」

──今日は、自動ドアのステッカーのことが気になって伺ったんですが、正式名称はなんていうんですか?

藤原さん「正式名称は特になくて、『自動ドアステッカー』とか『銘板』とか、そのままなんですがそういうふうに呼んでいます」

──ずいぶん昔から使われていますよね?

藤原さん「そうですね、1968年、昭和43年から使われています。で、実は最近デザインが変わったんですよ」

──え? 気付かなかった。

藤原さん「こちら見てください」

上から昔の自動ドアステッカー、現在の自動ドアステッカー、アルファベット表記の自動ドアステッカー


上から、2014年まで使われていた自動ドアステッカー、真ん中が現在使われているもの。いちばん下は英語圏で使われている自動ドアステッカーだ。

よく見ると、「NABCO」のまわりが黒から青に変わっている。そして、「自動」の書体も微妙に変化している。

──これ、昔のものはだれがデザインしたのか分かりますか?

森さん「誰かってのはちょっと記録に残ってなくて。当時(1968年)に在籍していた社員がデザインしたんだと思うのですが……、ただ、リニューアルした方はデザイナーさんにお願いしました」

──といっても、ドラスティックに変わったわけではないですね。

森さん「やはり、長く使ってきたステッカーだったので、思い入れのある社員も多くて……、また、一般の人にも認知いただいているブランドの資産にもなっていることもあって、あまりに著しく変えるのは難しかったですね、プチリニューアルということで」

──でも、なんだろう、全体的にシュッとはしましたね。

藤原さん「見てください『NABCO』の部分、ここ社内では唇の形をしてるので社内では『リップマーク』って呼んでるんですが、少し大きくしたんですよ」

──あ、たしかに大きい。

藤原さん「やはり、この『NABCO』という部分も、もっともっと知ってもらいたいという我々の思いもあり……「自動」と同じ黒色だと目立たなくなるじゃないですか。ですから、文字と別の青色にしたんです」

──ぼく、中国で簡体字のやつ見た気がするんですよ……。

森さん「こちらですかね」

中国の自動ドアに付いている


──あー、これだ。中国にもあるんだってちょっと感心したんですよ。英語表記のやつは「AUTO」なんですね。

藤原さん「これ、英語ならば「Automatic(オートマティック)」なんですけど、文字全部入れると見づらいので、何人かの英語ネイティブの人に聞いて、これでも何とか意味は通じるということでこの表記にしてます」

──たしかに「AU」と「TO」に分かれてると余計に意味が分からなくなりますね。

──ステッカーは、事故防止のために付けているのですよね。

藤原さん「そうです。義務ではないのですが、安全のために貼っていただくようお願いしてます。アメリカだと、自動ドアに貼るものが決まっていたりしますが、欧州だと特に決まりはなかったり、国によって違いますね」

引き戸の自動ドアは日本文化?

──海外でもナブコの自動ドアはけっこう使われている?

森さん「建物用の自動ドアは1956年から製造していますが、当時は開き戸の自動ドアだったんです」

──開き戸の自動ドアですか? あまり見たことないですね。

藤原さん「もともと、欧米では開き戸の文化ですので、あちらでは開き戸の自動ドアが多いんですよ。逆に日本は襖や障子があったこともあって、引き戸の自動ドアの方が普及したんです」

──え? 自動ドアって引き戸の自動ドアが普通じゃないんですか?

藤原さん「引き戸の自動ドアは1960年にはじめてNABCOが開発して、東京オリンピックや高度成長期に合わせて、日本中に広まったものです」

日本では珍しい開き戸の自動ドア


──へえー、引き戸の自動ドアは日本文化なんですね

藤原さん「引き戸の自動ドアに比べて、開き戸の自動ドアはスペースも取りますし、出入り口が一方通行になってしまいます。それに比べて省スペースで、たくさんの人の出入りが可能な引き戸の自動ドアも、欧米でけっこう普及してきています、数で言うと、アメリカの自動ドアの4分の1が引き戸の自動ドアになってますね」

──それでも4分の1なんですね。へえー。

開き戸のステッカーは形がちょっと違う


引き戸式の自動ドア、うっかり世界共通のものかと思っていたが、日本独特の自動ドアであるらしい。

確かに改めて思い出すと、開き戸の自動ドアは海外でよく見る印象だ。言われなければ気付かない文化の違いである。

空気圧式の自動ドアは絶滅?

──大変失礼な話で申し訳ないのですが、正直、自動ドアってぱっと見た感じだと、数十年ぐらいあまり進化してないような感じがしますけど……実際はそんなことないんですよね。

藤原さん「それはもちろんで、例えば最近ですと、センサーの精度は格段に向上してます。インテリジェントecoドアシステムという商品は、横切っただけじゃドアが開かなくなって、無駄な開閉が減りました。無駄な開閉が減ると、冷暖房の効率がよくなるんです」

──センサーの進化は目に見えづらいですよね……。昔はマットを踏んでドアが開く自動ドアもありましたよね。

藤原さん「ありました。でも、今はもうほとんどないんじゃないかなあ、自動ドアはセンサーの進化と、駆動部分の進化があって、センサー部分はマットスイッチ以降は、電波や熱線、赤外線などさまざまな進化があります」

センサー部分は進化している


──駆動部分も進化してる?

藤原さん「してます。むかしは空気圧で動かしてたので、コンプレッサーなどかなり大きな設備が必要でした。その後、油圧式から電気式小型モーターという形で進化してきていますね」

──空気圧式かー、今でも使ってるところあるかなあ……藤原さんは自動ドアを見て「ここは油圧だな」みたいなことが分かったりしますか?

藤原さん「油圧だったらさすがに分かるんですけど、ただ、うちの技術だとか商品企画の部長は、音だけで分かるっていいます。うちのメーカーだ、とか」

──それはすごい。

藤原さん「やっぱり、常に聞いてるからだと思いますけど、わたしもなんとなくですが、分かるところはありますよ、まあなんとなくまあ、静かですよ、うちの製品は」

──音を聞いただけで分かる人と古い自動ドアを探してみたいですね。

藤原さん「実際に、弊社の自動ドアのことなら何でも知ってるという「ミスター自動ドア」の社員が言うには、空気圧を現役で使ってるところは本当に少ないみたいです」

──やっぱり、休みの日とかでも自動ドアみると気になりますか?

藤原さん「気になりますねー。ほんとたまにあるんですが、ぼくが最近見たのは、浅草の喫茶店にあったんですけど、一回写真を撮りに行こうと思っているんですけど……」

──古い建物であれば残ってるかもしれないですね。

藤原さん「自動ドアは定期的にメンテナンスする保守契約をして頂くところが大半なんですが、そうではないところに残っている可能性もあるかもしれないです」

──油圧駆動の自動ドア……音がどれぐらい違うのか……見てみたいですね。

見えづらいものを改めて見てみる

自動ドアに、ほぼ毎日お世話になっている人も多い、ただ、そこに書いてある「NABCO」に関してはほとんど知らないことばかりであった。

機械を正確に止めたり、動かしたりすることは、簡単なように思えるけれど、実は難しい。自動ドアの動きもそういった技術の集積の上に成り立っている。

自動ドアのステッカーに書いてあるあの「NABCO」にはそんなひみつがあったのだ。

おみやげにもらった自動ドアステッカーがかっこいい


西村まさゆき(にしむらまさゆき)フリーライター。鳥取県生まれ。東京都在住。好きな食べ物は海苔。好きな元素はガリウム。趣味、切手集め。路線図集め。尊敬する人はワシントン(正直だから)。Twitter:tokyo26(https://twitter.com/tokyo26)

最終更新日:2018年08月31日

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