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法廷ドラマの裁判所ってホンモノ? ロケ地に行ってみた。

2016年07月08日

夫婦漫才

法廷ドラマの裁判所ってホンモノ? ロケ地に行ってみた。

西村まさゆきのちょっと気になる4

法廷ドラマの裁判所ってホンモノ? ロケ地に行ってみた。

ちなみにこれ、僕です。

空き家を撮影スタジオに

テレビドラマの背景が気になってしまう性分である。
「あ、ここはどこそこの埠頭だな」とか「光の具合がスタジオっぽいな」みたいに、俳優の芝居やストーリーもそこそこに、背景に映る場所が気になってしまうのだ。
気になるので実際に見せてもらった。

文豪の家?

ドラマや映画を撮りたいとき、テレビ局や映画会社であれば、自社のスタジオにセットを建て込んで撮影するかもしれないが、それは尋常ではない金額のお金が必要になる。
かといって、民家をいちいちスタジオとして借りるのも大変だし、撮影のイメージに合った場所を探すのもひと苦労だ。
そこで、空き家の一軒家を丸ごと借り上げ、撮影用スタジオとして貸し出すハウススタジオが増えてきている。
そんなハウススタジオを運営する「プラネアール」にお願いし、ハウススタジオがどんなものなのか。見学させてもらった。

こちらの瀟洒な洋風の古民家、撮影用スタジオです

やってきたのは板橋区ときわ台にあるこちらのスタジオ。
ときわ台といえば、田園調布に対抗し、東武鉄道が高級住宅街として開発し、分譲した地区だ。

そのため、平均的な大きさの一軒家が多く、ハウススタジオも、そんな住宅のひとつのように見える。
中に入ると……。

日めくりカレンダーだけは2016年のものでした

高度経済成長期……

ローラー式脱水機(?) 博物館以外で見るのは初めてだな

内部は完全に昭和の高度経済成長期。アンティークな調度品の懐かしさたるや……いや、懐かしいというのも少し違うかもしれない。昭和50年代生まれのぼくにとって、さらに一世代前の昭和30年代ごろのものが多く、ローラー式脱水機(?)の洗濯機は、間近で見るのは初めてだ。

ここに濡れた服を入れてグルグル回して脱水する

和室はもちろん

洋風の書斎

和風の書斎

和室だけではなく、それぞれ、洋風、和風の書斎もあり、文豪の家といった雰囲気は申し分ない。
もし仮に、目隠しして連れてこられ、谷崎潤一郎が住んでた家だと言われれば、ぜったい信じてしまうだろう。

調度品は全部買い揃えた

株式会社プラネアールの加藤さんに話を聞きました

これらのアンティークな調度品は、アンティークショップで購入したものも多く、中にはネットオークションで落札したものだそうだ。
特にすごいのは、テレビ。これは特別に改造してあり、ビデオの端子がついているのでパソコンの画面を映せる。

連載1回目の記事「ビルでよく見るあの模様の天井。舐めても食べても大丈夫です」をテレビに出力してもらった

現在放送中のテレビ番組も、チューナーをつなげば出力可能だ。
──このお宅は、いったいどういう経緯でスタジオになったんでしょうか?
「もともと数年前まで実際に前の持ち主さんが住んでおられたんですよ。しかし、家主さんが亡くなって、賃貸で出ていたところを、われわれが借り上げてスタジオとして使ってるんです」
──古いけど、モダンな外観で、雰囲気ありますよね。
「そうですね、この住宅、ときわ台で住宅が分譲され始めたときに、いちばん最初にモデルルームとして建てられたものらしいんです。築80年ぐらいなんじゃないかな」
東武鉄道がときわ台の分譲を始めたのが1936年ごろと言われているので、それからであればたしかに築80年だ。
しかし、築80年の建物とは思えないほど、造りはしっかりしている。常にメンテナンスされて大事に使われてきたんだろうな、ということはよく分かる。
──築80年。ちょっとすごくないですか? ひょっとしたら、文化財のレベルですよ。
「戦前に建てられたものなので、実は庭に防空壕の跡もあるんですよ」
防・空・壕。まじでー。

これかー

ほんとだ!
この防空壕、入り口がふたつあり、中は埋め戻されているが、確実に防空壕のあとらしい。

もうひとつの入り口

よく、戦時中のドラマをみていると、庭に防空壕を掘った描写がでてくることがあるけれど、実際に掘っていた形跡をみると、本当に掘られていたんだなぁという当たり前の感慨が胸に迫る。
この防空壕は、中の土を取り去ってきれいにすることも検討しているという。すでに、スタジオハウスではなく、登録有形文化財のようになっている。
──スタジオは普通の住宅と違う。というところはありますか?
「基本的にはそんなに違うということはないんですが、この建物はもともと2世帯用に改造されていて、トイレなどもふたつあったんですが、その部分などはそのまま改装して使ったりしてますね」
──やはり、テレビドラマなどで使われることが多いですか?
「そうですね、テレビドラマもなんですが、例えば再現VTRでもよく使われますね。あとは、コスプレの撮影会とか」
──コスプレの撮影会? スチルカメラで撮影するんですか。こういった古民家で撮影する人がいるんでしょうか?
「けっこうおられますよ、最近だと、おそ松さんのコスプレで撮影会される方がいらっしゃいます」
あぁ『おそ松さん』か! たしかに雰囲気がピッタリだ……。
──けっこう無茶な撮影ってありますか?
「無茶な撮影はいろいろと(笑)、ウシやカバを一軒家に入れたこともありますね」
──え、カバってあの?
「カバです。そういう動物を撮影用に専門でレンタルしてる業者ってあるんですよね。あとはバラエティでゴキブリとか蚊とか、いろいろありますよ」
──い、生き物か……。建物そのものを傷つけるような使い方はさすがにされないですよね。
「それは、もちろんですが、現状復帰ができれば、けっこうOKですよ。例えばガラスが割れるシーンなどは、割る用のガラスを持ってきていただいて、それを割ってもらうのは問題ないですけどね。あとは、煙が出るようなシーンは事前に相談をしてもらっています。消防署に連絡したり、ご近所に撮影で煙が出ますと挨拶に行き許可を取る必要がありますので」
ハウススタジオといっても周りは民家だ。こういったご近所に対する配慮も欠かせないのだ。

法廷セットで大興奮する

さて、プラネアールでは、一戸建ての民家だけではなく、さまざまなシチュエーションのスタジオがある。その中でも異彩を放つのが次のスタジオだ。
ときわ台から、中野区の哲学堂公園の近くまで移動してやってきた。
法廷だ。

ドーン

これ、すごい。
ニュースでみるのとそっくりだ。そっくりすぎて、そのままここで裁判していいんじゃないかと思うほど。

廊下にたしかにこういう感じのあった気がする

──ここ、すごいですね……。こういった什器というんでしょうか? 机や椅子もいちいちそれっぽくてうなるしかないですね。
「いちおう、本物と同じものが準備できるものはそれをそろえてますが、廊下の裁判の表示版なんかは、業者にそれっぽいのを作ってもらってますから、特注品ですね」
──本物とは違うところってあるんですか?
「傍聴席の椅子、本来は備え付けなんですが、ここの椅子は、カメラを設置するときに退かせるように備え付けじゃない椅子をつかってます」
──これはやはり刑事ドラマでよく使われるんですか?
「ドラマでの裁判所のシーンのほかにも、ニュースでの法廷の再現VTRなんかでも使われますよ」
法衣を別料金で貸し出してもらえるので、着込んでこんな写真も撮れる。これ、完全に判決のニュースだ。

こういう写真、撮りたくなりますよね!

 こういう写真を撮ると、このような画像も作りたくなるのがひとのサガ。

判決ニュースの最初のシーンですね

さらに、驚くべきは法廷だけではない。 

面会室!

取調室!

留置場!

刑事ドラマが撮れるセットが一通りそろっている。思わず、取材であることを忘れて、大興奮で記念写真を撮影してしまった。
留置場などは、実際の留置場の設計を調べ、それに近づけるように特別に作っている。
檻の中にある金網は、実際の留置場にもあるものだが、撮影の際は、撮影しやすいように取り外しできるようになっている。
また、取調室や面会室などは撮影機材を入れやすいよう、天井も多少高く、間取りも少し広めに作っているという。
やはりこれは唸り声しかでない。
取材を口実に、おもしろ写真を撮りたかっただけのような気もするが、そうではない、これはあくまで取材である(ちなみに、PR記事でもない)。
実際、ロケ用のスタジオセットを持っているところは昔からあったのだが、一定の料金を払えば、素人でも借りられるところは今まではあまりなかった。
そのため、撮影用での貸し出しだけではなく、脱出ゲームや、イベントなどでも借りられることもあるらしく、その活用法はアイデア次第でいくらでも使えそうだ。
今度、人を集めて裁判所セットを借りて裁判ごっこやりたいな……。

(西村まさゆき)


最終更新日:2018年08月30日

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