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元は築80年の長屋。アーティストとキュレーターのアトリエ

2016年07月29日

夫婦漫才

元は築80年の長屋。アーティストとキュレーターのアトリエ

おうち開業ストーリーvol.10

青木彬さん、奥村直樹さんの住居兼アトリエ「spiid(スピード)」

青木彬さん、奥村直樹さんの住居兼アトリエ「spiid(スピード)」

長屋の一角を「テキトーDIY」でアトリエにしてしまった2人

「おうち開業ストーリー」第10回目は、築80年の木造家屋をセルフリノベし同居生活を始めた二人をインタビュー。アーティストとして活動する奥村直樹さんと、キュレーターとして展覧会などを企画している青木彬さんの住居兼アトリエ「spiid(スピード)」にお邪魔しました。

昔ながらの風情溢れる住宅街に、青いトタン屋根のバーカウンターがある木造家屋が「spiid(スピード)」の目印。築80年という年季の入った住宅を、二人で3週間かけて改装したとのこと。家の中にはロフトとして利用している屋根裏と、奥村さんが絵を描くアトリエとしても機能するリビング、そして、青木さんのデスクが置いてあるオフィススペースがある。洋式トイレはあるものの、お風呂はなし。「格安で借りている上に、二人で割り勘なので、かなり経済的です」と青木さん。改装も業者に委託せず、資材の調達から施工まで自分たちの手で行ったそう。
改装前のリビング

改装前のリビング

改装後のリビング。「家自体が歪んでいて、壁の板がうまくはまらず調整するのが大変だった」というリビング。白いペンキで壁を塗り、奥村さんが絵を描くスペースにしている。イベント時にはここが展示スペースに。

改装後のリビング。「家自体が歪んでいて、壁の板がうまくはまらず調整するのが大変だった」というリビング。白いペンキで壁を塗り、奥村さんが絵を描くスペースにしている。イベント時にはここが展示スペースに。

青木さんのオフィススペース。展覧会などを企画するキュレーターとして活躍しているので、デスクワークが中心。

青木さんのオフィススペース。展覧会などを企画するキュレーターとして活躍しているので、デスクワークが中心。

──お二人は学生の頃からの友人とか、付き合いが長いのですか?
青木さん いえ、実は知り合ってからまだ1年くらいです。僕がキュレーターとして、個人宅をアートスペースとして活用している主催者を招いてイベントを企画したのですが、四人の主催者の一人が奥村でした。
奥村さん 当時、DESK/okumuraという住居兼アトリエを活動の拠点としていたのですが、その物件がマンション建設のため立ち退きになってしまい、住む家がない状態になってしまいました。住居兼アトリエで、アートスペースとして使える物件情報を探していたときに、「青木と奥村で何かやってみれば?」と周りに進められて、どんどん話が進んでいきましたね。

──面白い経緯だったのですね。「spiid(スピード)」という名前の由来は?
青木さん 二人が知り合って、一緒に住居兼アトリエスペースを運営することになって、物件を見つけて、という一連の流れがあっという間に進んでいったのです。立ち上がりのスピード感が気持ち良かったのと、単純に響きが好きという意味で「spiid」になりました。
「spiid」オープンを記念したTシャツを着るお二人。ロゴデザインも、奥村さんがお絵描きアプリで描いたラフを少し手直ししただけで決定したという“スピード”感。

「spiid」オープンを記念したTシャツを着るお二人。ロゴデザインも、奥村さんがお絵描きアプリで描いたラフを少し手直ししただけで決定したという“スピード”感。

──自分たちの手で築80年の家を改装するとは驚きです。大変そうですが、やってみてどうでしたか?
青木さん 改装前に建築家の友達に計画を確認してもらったのですが、「正直、やってみなくちゃ分からない」という回答でした。道具や資材はすべて近くのショッピングセンターで揃えて、合計13万くらいだったかな。土壁を剥がして断熱材を入れて板を張って、壁を塗って、屋根裏への階段を作って……。さすがに二人でやるのは大変でした。でも、「家ってこういう仕組みになっているのか」と勉強にもなったし、楽しかったです。今では改装欲求みたいのものが芽生えて、知り合いのギャラリーの改装も手伝い始めました。
オフィススペースからロフトに上がるための階段も手作り。しっかりと固定されていて頑丈な造り。

オフィススペースからロフトに上がるための階段も手作り。しっかりと固定されていて頑丈な造り。

床もDIYの屋根がほど近いロフトにはベッドを配置。

床もDIYの屋根がほど近いロフトにはベッドを配置。

余った断熱材で作ったというソファ。家の中にある家具の多くは手作りで、「適当なDIYです」と言う割に、味があって丈夫。

余った断熱材で作ったというソファ。家の中にある家具の多くは手作りで、「適当なDIYです」と言う割に、味があって丈夫。

奥村さんが絵のキャンバスで作った表札。

奥村さんが絵のキャンバスで作った表札。

──DIYの小物や家具が目につきますね。作っているのは奥村さん?
奥村さん DIYといっても、かなり適当ですよ。ペンキが余ったからパソコンや扇風機を塗ってみたり、財布を無くしたから書き損じのキャンバスで財布を作ってみたり。思いつき、行き当たりばったりでやっています。
青木さん 「適当」という割に、意外と凝っているのが奥村のDIYの面白いところ。例えば、ホチキスと糸で貼り付けて作ったというこの財布は、中の仕切りまできちんと入っている。キャンバス地、というところも洒落ていると思います。
こちらもDIYの看板。板に釘をさし、spiidのロゴの形に配線を整えた。板の間に電池が入っており、夜間はロゴが光る仕組み。

こちらもDIYの看板。板に釘をさし、spiidのロゴの形に配線を整えた。板の間に電池が入っており、夜間はロゴが光る仕組み。

画材のキャンバス地を再利用して作った財布。

画材のキャンバス地を再利用して作った財布。

──6月末にオープンしたばかりのspiidですが、今後はどのようなスペースとして活用していく計画ですか?
青木さん ここは住宅街で音が出せないので、ギャラリー利用がメインになりそうです。直近では写真家と画家の二人展が決まっています。実は近くにアートスペースがちらほらあるのですが、合同で企画展を開催してみたいと思っています。街歩きをする感覚で、いくつかのアートスペースを巡る。そういう企画に参加したいですね。

奥村さん このバーカウンター越しから、近所のおじいちゃんおばあちゃん達が声をかけてくれることが結構あります。地域の人と交流できる場になっても良いかもしれません。天井をぶち抜いてビアガーデンみたいにするとか(笑)
家の外側にはバーカウンターも。

家の外側にはバーカウンターも。

──二人の自由な感性と発想で運営がスタートしたアートスペース「spiid」。アーティストの奥村さんが伸び伸びと活動をし、キュレーターである青木さんが企画・運営を推進していく。そんな役割分担が自然と成り立ち、絶妙な統制がとれたコンビという印象。タイプの異なる住人二人が住みながらアートを発信する場として、spiidの今後の発展を定点観測していきたくなりました。

(吉田麻葉)

取材協力:spiid

最終更新日:2016年07月29日


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