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加計呂麻島へ移住。きっかけは塩工房でのお手伝い。

2016年09月05日

夫婦漫才

加計呂麻島へ移住。きっかけは塩工房でのお手伝い。

地方の若者たちの暮らし(22)

加計呂麻島へ移住。きっかけは塩工房でのお手伝い。

家から徒歩1分の海辺で知り合いに手を振る三谷さん。

フリーランスが働きやすいという加計呂麻島

「加計呂麻島(かけろまじま)」は鹿児島県の奄美大島からフェリーで約20分の小さな離島である。映画「男はつらいよ」の最終作の舞台に選ばれた、人口1,400人にも満たない美しい場所だ。

お話をうかがった三谷さんの家から海に続く小道。


隣の奄美大島は、昨年(2015年)より「フリーランスが最も働きやすい島化計画」と銘打ったプロジェクトをスタートさせたり、数年前よりバニラエアが就航し、観光地として人気となったりしている。そのおかげか、ここ数年で移住者も増えている。

海からすぐの家の後ろにはこんもりとした森もある。


今回取材したのは、移住ブームが来る前から加計呂麻島に住み着いている作家の三谷晶子さん(36歳)。もう移住して4年になる。島でのフリーランス生活者として根を張り、すでに土地の人のように馴染んでいる彼女に話を聞いた。

三谷さんの家の入り口。玄関まで石が並べてあってかわいい。


きっかけは1カ月のワーキングステイ

庭にはたくましい植物がたくさん。これでも島の家のなかでは、こぢんまりとした手頃なサイズらしい。


移住のきっかけは、福岡県の最東端「上毛町(こうげまち)」への1カ月のワーキングステイだった。それまで東京を息苦しいと感じることもあったが、東京以外で暮らすことは考えたこともなかった。上毛町での1カ月の間、近所の人全員が親戚のような人間関係で、豊かな自然に囲まれて暮らすうちに、三谷さんは初めて「東京でなくても暮らせる」ことを実感したという。

その後いったんは東京に戻るものの、ライターの仕事仲間がSNSで加計呂麻島の塩工房でお手伝いを募集しているのを目にする。上毛町で地方の良さを満喫した直後だった三谷さんは、迷わず手を挙げて来島。お手伝いをしている間に、加計呂麻島が気に入り、家を貸してくれる大家さんを紹介してもらう。三谷さんの仕事は、どこでもできる、文章を書く仕事だ。メールさえ送受信できれば、場所を選ばず仕事ができる。そのまま島に残ることを選択した。

島での暮らしで作家として書きたいものも変わってきた

そうして、彼女の加計呂麻島での暮らしがスタートした。この4年の間に、作家として書きたいことや、やりたい仕事も変わってきた。東京では、若い女性向けの企画がメインで、小説も若い女性の生き方についてのものが多かったが、いまでは島での暮らしを広く伝えるようなものに変わってきている。さらに活動の幅も広がり、プロデューサーとして、加計呂麻島をイメージしたアパレルブランド「ILAND identity」も立ち上げた。

家にはかわいい猫もいた。

仕事部屋。好きな本や絵に囲まれて、いいものがアウトプットできそうだ。

部屋の内部。湿気が多いので、洗濯物を乾かすのには工夫が必要だ。

外からの勝手口が付いているサザエさんスタイルの台所。憧れる。

島での暮らしは、生きることにまつわる大事な根本を、三谷さんに教えてくれるという。東京では忘れてしまっている、人として当たり前の生活を送ることの尊さを実感している。それは、天気だったり、近所のおばあちゃんの言葉だったり、三線の音色だったり、海だったり、森だったりと、まさに森羅万象すべてのものが、鋭い刺激となって彼女に届いているという。

島に溶け込む三谷さん

彼女と一緒に島を歩いてみると、みんなが知り合いだった。自分から積極的に挨拶をし、島に溶け込んでいた。

近所の人を見付けて、うれしそうに大きな声で挨拶する三谷さん。

集落の店。とりあえずの日用品はここで買える。ここでも彼女は人気者。

三谷さんは、島の集落の行事も気に入っている。お祭りなどで、大量のおにぎりを握ったり、お料理を作ったりするお手伝いをさせてもらうのも、大好きだという。彼女のように、誰にでも積極的に話しかけていたら、周りの人も気持ちがいいだろうし、島の人たちも彼女を好きになるはずだ。なるほど、こうしていい関係は築かれていくのだ。

彼女の暮らしの金銭的な内訳を教えてもらった。驚くほどお金がかかっていないが、これでも島の人たちに比べたら、贅沢をしている方だという。実にうらやましい話である。

生活コストがかかってない分、通信インフラの高さが際立つ。


家も生活するには十分な広さである。都心部とは逆で、小さな手入れのしやすい家を探すのは難しいという。家が広ければ広いほど、掃除の対象も広がるし、庭の草や木の世話も大変になる。彼女の家はまさに彼女にぴったりなサイズである。

庭に出ると、近所のおじいちゃんの三線にのせた歌声が聞こえてくる。


彼女の一日のスケジュールも教えてもらった。午前中は仕事をして、午後は夏と冬とで過ごし方が違う。彼女の家にはエアコンがない。夏の暑い日には外の方が涼しいので、外に出て海につかったり、散歩をしたりして、日が落ちると家に戻り仕事を再開する。日中も家で仕事ができる冬は、夏に比べて仕事が進む。

彼女の天然バーカウンターは海の波打ち際。三谷さんの夕方の定位置。


今後はどこで暮らしたいのかと聞くと、ここ以外に住みたい場所が思い付かないという。いまのところ、三谷さんは島と相思相愛で、とても幸せな日々をおくっている実感があるのだそうだ。たしかに、住む場所や仕事も恋愛関係と同じで、相思相愛の方が幸せに違いない。

絵になってしまう、なんてことのないいつもの庭。


取材協力:ILAND identity
三谷晶子さんが手がける加計呂麻島アパレル。バッグやヘアアクセサリー、Tシャツなどをプロデュース、販売している。ウェブサイトには三谷さんと同じように加計呂麻島に移住してきた女性たちが、モデルとして登場する。

最終更新日:2018年08月30日

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