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転勤で田舎暮らし、築100年の古民家で自然に囲まれた生活

2017年10月11日

夫婦漫才

転勤で田舎暮らし、築100年の古民家で自然に囲まれた生活

地方の若者たちの暮らし(26)

転勤で田舎暮らし、築100年の古民家で自然に囲まれた生活

大学勤務のご主人の転勤で豊田市へ移住。家族3人で快く迎えてくれました

食べること、育てること、天気を感じること。より一層深く四季を愛でる暮らし

名古屋駅から電車で約50分。駅から車でさらに約25分。国道419号線から脇道に入り、車一台通れる細い小路を走って、小さな丘を越えると金子さん宅が見えてきます。ここ、豊田市大坂町の総世帯数は20世帯あまり。1年半ほど前に千葉県から引っ越してきた金子家は、自然に囲まれた田舎の暮らしを堪能しています。

家に続く細い道

小さい丘を越えた先にある、金子さん宅


ご主人の潤さんは、大学でスポーツ科学を教えています。潤さんの転勤がきっかけで、豊田市へ移住することに。不動産サイトなどは一切使わず、直接現地に行って家探しをしたそうです。空き家バンクに通い、喫茶店で情報を集めながら、地元で暮らす人たちと交流し、今の家を見つけました。

仕事と暮らしを両立させるための働き方

奥さんの美保さんは、オンラインでシューズを販売する会社に勤めています。とはいっても、年に数度の出張以外は電話・メール・SNSを駆使して、すべて遠隔で仕事をしています。

家の前で息子とシャボン玉で遊ぶ美保さん


オンラインの仕事を進めながら、オフラインのつながりも大切にしてきた美保さん。移住してきたその土地その土地で、「面白いシューズを履いてるね」という話から始まり、実際にシューズを購入してくれた人は数え切れないほど。新商品を開発するために社内で起案し、メーカーに直接赴いて交渉することもあります。仕事とは何か、美保さんのその柔軟な働き方から学べることは多いです。

自然と畑に囲まれた家で、一つ一つを自分たちの手で作る

敷地面積は約350平方メートル、建物面積は約150平方メートル。金子さんの家は、築100年ほどの木造建築です。基本的には、DIYで少しずつ補修しながら改築しています。本来の良さを残しながら、暮らしやすさを考え、少しずつ改良する。「温故知新な暮らし」を目指している、と美保さんは話してくれました。

広々とした平屋。


潤さんが作ったロケットストーブ


玄関には、潤さんが自作したロケットストーブがあります。冬は特に冷え込むので、熱効率を良くするために設置したそうです。来客時にストーブを囲んで団欒できるように、今秋に大掛かりな改築作業を予定しているそうです。他にも、美保さんが仕事で取り扱うビブラムシューズに、ワラーチ、にんたび。金子さん宅の玄関には特徴的なシューズが並んでいました。

玄関に並べられた、ちょっと変わったシューズたち


潤さんお手製の洗面台に、棚柱。潤さんはいつも、雑誌やネットで情報を集めながら作るそうです。今あるものを大切に使う、どうしても必要な場合は、材料を探して自分で作ってみる。そんな考えが、金子家では浸透しているようでした。

潤さんお手製の洗面台

潤さんお手製の木の棚柱


家の中心には、8畳の和室が4つ、計32畳の大広間になっています。筆者の滞在中、息子の岳くんもずっと走り回っていました。大広間の両側は縁側になっていて、畑を見渡せます。美保さんは、いつも縁側の椅子に腰掛けて、机の上でパソコンを開きながら仕事をしているそうです。

美保さんがいつも仕事している机


夕方、筆者が椅子に座って外に目をやると、シオカラトンボが鉢植えにとまっていました。カエルも飛び跳ねています。水瓶を覗いてみると、メダカもいました。まるで小学生のころに戻ったような、そんな懐かしい気持ちになりました。

「賃貸契約」を超えた、大家さんとの理想的な関係

金子家の上には、大家さんの家と畑があります。この家に決めた理由の1つが大家さんの人柄の良さでした。岳くんも、大家さんのおばあさんが大好きです。この日は、家族みんなで畑に野菜を採りに行っていました。

畑に向かう美保さんと岳くん


大家さんの大きな畑では、スーパーで買い物する必要が無いくらい、いろいろな野菜や果物が育てられています。金子さんの畑で採れた、シソにオクラ、ニンジン、ごぼう、ミニトマト、ブルーベリー。大家さんがくれたナスに、ゴーヤ、ピーマン、大きな大きなカボチャ。この日の夜は、まさに採れたての新鮮な野菜が、食卓に所狭しと並べられました。

大家さんからナスをもらって大喜びの岳くん

「今が食べごろだよ」と言わんばかりの野菜たち


岳くんは、全く好き嫌いがありません。ニンジンもトマトもピーマンも、そのままポリポリ食べていました。野菜が新鮮でおいしいからでしょうか。時間のないときはコンビニ弁当で済ませてしまう筆者も、いつかこんな生活ができたら、と強く思いました。

食卓に並べられた色とりどりの新鮮な野菜たち


【金子家の一ヶ月の支出内訳】

  • 家賃:20,000円
  • 電気代:2,000円、温水器が4,000円~5,000円
  • ガス:3,000円
  • 水道:2,000円
  • 通信費:携帯3,000円、ネット5,000円、ケーブルTV2,000円~
  • 食費:50,000円(外食含めて)
  • ガソリン代:20,000円
  • 保険料:50,000円

 合計:約150,000円


千葉で暮らしていた頃から、光熱費の節約術を磨いてきた金子さん。ここでは温水器を使ってるので、どうしても電気代が上がってしまうそうです。去年30,000円だった家賃は、大家さんの厚意で、今年は20,000円に下がったそう。


庭の畑で多くの野菜や穀物が収穫できるので、食費は安くできます。スーパーで販売している食材も、都会と比べると安くて美味しいのだそうです。


一般的に給料の3分の1が目安と言われている家賃が、10分の1だったら、あるいはもっと少なかったら……今よりも無理のない、より自分にあった働き方を模索できるのではないでしょうか。

住人同士が交流することで生まれる安心感

約20世帯が住むこの地域では、月に1度、各家庭の家長が集まる町内会があります。神社や町内の環境整備など、町内会費の使い方を話し合ったり、地域行事の進め方を話し合ったりする場になっています。他の住人と顔見知りになり、適度な距離を維持しながら意思疎通できるこのコミュニティーに、美保さんも居心地の良さを感じています。

自然と向き合うことで、より深く四季を楽しむ暮らし

大家さんにブルーベリーをもらう岳くん


都会にいたときは、「ああ、雨か。面倒だな。」と思っていたのが、ここで暮らしはじめて、「天からの恵みだ!うれしい。」と思うようになったと、美保さんは話します。


「夏になれば、畑でたくさんの野菜が採れます。秋になれば栗や柿、柚子が、冬になると大根や白菜、里芋、ネギが採れます。春は山に登ると、たけのこ、わらび、ぜんまい、うど、つくしなど山菜が採れます。」と美保さん。もちろん、自然は恵みを与え続けてくれるわけではありません。ここ数日は、イノシシが畑を荒らして、作物がダメになったそうです。「もしかして、山の上に餌がある環境を作れば、被害を減らせるかもしれません。」と、潤さんが話してくれました。


「自然や季節と向き合うことで、やっと生活ができるんです。都会にいるときも、春の桜や秋の紅葉をみて四季を楽しんでいたと思います。でも、ここの暮らしでは、食べること、生活することで、より深く季節を楽しみます。仕事で疲れたりストレスが溜まっても、山や星を眺めれば、そこでリセットできるんです。」


自然に囲まれ、身体によい食事をいただいたおかげでしょうか。移動続きで疲れてた筆者もすっかり元気になって身体が軽く感じられました。


豊かな暮らしとは、幸せな時間とは。金子さん宅での1泊2日の滞在で、筆者はたくさんのヒントをもらえました。ここで紹介した暮らし方が、みなさんにとっても何かヒントになるとうれしいです。


(写真と文:青山航)

最終更新日:2017年10月11日


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