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ごみ箱から発想!? 大学教授が考える超コンパクトな家

2017年10月23日

夫婦漫才

ごみ箱から発想!? 大学教授が考える超コンパクトな家

極小&快適空間のアイデア#24

ごみ箱から発想!? 大学教授が考える超コンパクトな家

この人が「ごみ箱教授」ことジェフ・ウィルソンさん(画像:faircompanies)

「ごみ箱教授」が発案したマイクロ・タイニーハウス

今回紹介する実験的なタイニーハウスを開発したのは、米テキサス州の州都オースチンにある「カシータ(Kasita)」というベンチャー企業。同社の最高経営責任者を務めるジェフ・ウィルソンさんは大学教授の顔も持つ人物で、以前「ダンプスター・プロジェクト(The Dumpster Project)」という研究プロジェクトでは大きなごみ箱を改造した住居で自ら1年近く暮らしてみたという経験の持ち主。この実験によって付いたニックネームが「ごみ箱教授」(Professor Dumpster)だそうで、ご本人もこのあだ名が気に入ったのでしょうか、いまでもインスタグラムのアカウント名は“profdumpster(ごみ箱教授)”となっています。

広さわずか3平方メートルの「ごみ箱住居」

現在もウェブで公開されているダンプスター・プロジェクトのサイトを見ると、この実験の目的について「人間が住めるスペースの限界をテストすること」という説明が見つかります。ごみ箱を改造したこの住居の床面積はなんと33平方フィート(3平方メートル強)といいますから約2畳の狭さということになります。日本には「立って半畳、寝て一畳」という言葉があったと思いますが(1人の人間に必要なスペースはその程度という意味だったか)、実際にそんな広さでも人は暮らせてしまうということが米国でのこの実験で証明されたといえるかもしれません。

ウィルソンさんが1年近く暮らした大型のごみ箱(画像:faircompanies)

ごみ箱住居のなかはこの通り(画像:faircompanies)

ベータ版は住宅供給難の解決策として開発

米国の、特に大都市で地価や住宅の価格が高騰し、手ごろな価格あるいは家賃の住まいを見つけることが難しくなったという話は以前に何度か記しました。そんな問題を解決するための施策として、行政が規制緩和を行い、従来よりも小さなアパートメントを建設できるようになったという話や、高い家賃を払い続けるのが馬鹿らしくなり、DIYでタイニーハウスをつくってしまった人の話も紹介しました。


カシータの先進的な小型住居も、そんな都市で住宅難を解決するための施策として開発されたもので、そこにはウィルソンさんがごみ箱暮らしの実験を通じて得た知見が活かされているそうです。たとえば、壁に収納可能な引き出し式のベッドは「ごみ箱住居で床面積の約9割をベッドが占有」していたことから発案されたもの。またワンルームの先端部にあるガラス張りのスペースについては、ガラスの透明度が変更でき(5段階)、必要に応じてプライバシーを確保することも可能だそうです。

カシータ・ベータ版の外観(画像:faircompanies)

収納可能な引き出し式ベッド(画像:faircompanies)

ガラス張りのスペースで「くつろぐ体(てい)」のウィルソンさん(画像:faircompanies)

ガラスフロアに立つウィルソンさん。部屋の横幅の感じがつかめる(画像:faircompanies)


ウィルソンさんは、このモジュラー式のプレハブ住居を組み合わせて集合住宅にするアイデア(主に都市部での遊休地活用を想定)や、被災地に持ち込んで仮設住宅に使うアイデアなども想定しているそうです。なお前者のアイデアについては「何年かに1度、モジュールごと別の土地に引っ越しする」といった可能性も挙げられています。


広さ208平方フィートのプロトタイプ(ベータ版)が公開されたのは2016年7月のことでしたが、今年に入ってリリースされた正式版は「スマートホームのショールーム」的な色合いが濃いものへと変化を遂げています。

ワンルームでもこれだけたくさんの大きな人たちが収まる室内(画像:faircompanies)

プレハブのモジュールをラックに収めた集合住宅のレンダリング(画像:faircompanies)

ラックからモジュールを取り出して移動させる可能性も。サーバーが複数格納してある“ブレードサーバー”を思わせるアイデア(画像:faircompanies)

正式版は「スマートホームのショールーム」に変身

カシータが「iPhoneの住宅版(“iPhone for housing”)」と銘打って開発した小型住宅の正式版は、広さが325平方フィートとベータ版よりひとまわり大きくなったほか、新たにスマートホームを実現するさまざまな仕掛けも付け加えられているようです。9月にThe Vergeで公開されていたこの家の紹介記事の動画には、ウィルソンさんがAmazonの音声認識AIであるAlexa(アレクサ)に呼びかけているシーンなども出てきます。


この記事によると、カシータの正式版は60種類を越えるスマート家電に対応しており、照明や室温、シャワーの水量などをスマホのアプリや音声で調節可能。また「ムード」という一種のマクロ機能にあたるものもあり、たとえば映画を観ようとすると、ふだんはサイドボードのなかに隠されている大型テレビが姿を現すだけでなく、照明を暗くしたり、ガラスの透明度を落としたりといったことがすべて自動で行われるのだそうです。なお、カシータではこの正式版ユニットを、小さなレストランやショップといった商業施設に使う可能性も視野に入れているとの説明もあります。


先進のスマート家電などをフル装備したこの正式版、お値段のほうは13万9000ドル(家電製品込み:9月27日為替レート1ドル112.6円換算で約1,561万円)と、ワンルームにしてはちょっとお高い感じもしてしまいます。ただ、もともと工場での量産を前提に考えられた「工業製品」ですので、量産効果によって将来的にどこまで価格が下がるかに注目、といったところでしょうか。


(坂和敏)


最終更新日:2017年10月23日


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