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九死に一生から生き方をチェンジ 改造バスで自由に暮らす

2017年11月24日

夫婦漫才

九死に一生から生き方をチェンジ 改造バスで自由に暮らす

極小&快適空間のアイデア#26

九死に一生から生き方をチェンジ 改造バスで自由に暮らす

若い夫婦と小さなふたりの子供が暮らす1987年製のボルボの大型バス(画像:Exploring Alternatives)

ニュージーランドの大震災を通じて選択したライフスタイル

本連載で以前、改造した中古のスクールバスで南北米大陸縦断の旅に乗り出した若いドイツ人カップルの話を紹介したことがありました(「スクールバスで旅するふたりのシック&ハイテクな住まい」)。また、いま大手動画サイトにアクセスしてみると、バスやキャンピングカーを改造して「ひとつの場所にしばられない生活」を送ろうとしている人たちが想像以上にたくさんいることもわかります。今回紹介するニュージーランドのある家族も、そんな型にはまらない生き方を実践するために大型バスを改造した家で暮らすことにしたそうです。


このバスを改造した家の住人であるアンバーさんとアンディさんのご夫婦(画像:Exploring Alternatives)

30年落ちの大型バスをDIYで改造

この「家」で暮らすのはアンディさんとアンバーさんという若い夫婦、それにジェイクくん(5歳)とデイジーちゃん(3歳)という4人家族。4人がこの家での暮らしを始めたのが昨年(2016年)12月のことで、それまでご夫婦が約1年ほどかけてバスの改造作業を進めていたそうです。なお、Patreon(クラウドファンディングサイト)にあるふたりのページ「Bus Life NZ」には、「12ヶ月以上かけてバスを改造した」「アンディはフルタイムの仕事の傍ら、週に30~40時間も改造作業にあたっていた」との説明があります。また「この改造期間中には、家族と一緒に過ごす時間もほぼなかった」とアンディさんが話している動画も見つかります。改造バスでの暮らしを始めるために、ふたりは相当気合いを入れて準備を進めたことが伺えます。


ちなみに中古のバスの購入費用は米ドル換算で約7000ドル、そして車内(屋内)の改装には約1万5000ドルがかかったそうです。(ご夫婦の人件費を計算に入れれば、費用はもっとずっと多くなっているはずと思いますが)

入り口付近から撮影した車内の様子。奥の突き当たりにみえるのが夫婦の寝室(画像:Exploring Alternatives)

立派なキッチンもふたりの手作り(画像:Exploring Alternatives)

薪ストーブや子供用2段ベッドも

この「家」のレイアウトは、ざっくりいうと車体の前半分がリビング・ダイニング、後ろ半分がシャワー・トイレと寝室という構成。前方ドアの横にある運転席のそのすぐ後ろ、リビングのカウチ(ソファ)の向かい側に、なんと薪ストーブが設置されています。さらに、小さなお子さんたちが使う2段ベッドに相当するスペースが設けられているのも、この改造バスの特徴といえるかもしれません。

運転席のすぐ後ろにある薪ストーブ。まわりに置かれた松ぼっくりが雰囲気作りに貢献(画像:Exploring Alternatives)


なお、このバスは屋根の上に750W(ワット)の発電能力をもつソーラーパネルが取り付けられており、車内で使う電気はすべてこの太陽光発電でまかなっているとのこと(発電した電気を貯めておく630アンペア(Ah)のバッテリーパックも完備)。またこのバスのディーゼル・エンジンは、リサイクルした野菜からつくったオイルでも動かすことが可能になっているそうです。

小さなテーブルを囲んでの食事。窓の外の景色と会話もおかずの一部かも(画像:Exploring Alternatives)

アンバーさんと子供たち。子供たちにとってはこの空間も決して狭くはなさそう(画像:Exploring Alternatives)

「ニュージーランド全体が裏庭のようなもの」というアンディさんのコメントを実感させる一枚(画像:Exploring Alternatives)

親子4人がいつも一緒にいられるというのは、今の時代にかなり幸せなことかも(画像:Exploring Alternatives)

大地震での危機体験が生き方を見直すきっかけに

ところで、ニュージーランドで2011年の2月下旬(日本で東日本大震災が起こる少し前)に大きな地震が発生していたことをご記憶の方もいるかもしれません。あの地震の際に、アンディさんご夫婦は震源地から約10キロメートルしか離れていないところにあるホテルの25階に滞在し、九死に一生を得る経験をしていたそうです。具体的には、傾いた建物の22階で何時間も救助隊が来るのを待っていた、建物は火災用の避難階段も壊れて、大きな余震がくればいつ倒壊してもおかしくない状況だったとか。そんな文字通り「死に直面」する体験をしたことで、アンディさんはPTSD(心的外傷後ストレス障害)となり、ひどい鬱状態に陥ってしまった、そうして回復後には、それまでの自分たちの生き方に大きな疑問を抱くことになったとか。このあたりの経緯については上述のPatreonのページに詳しい説明があり、またそれを要約した引用もTreeHuggerの記事に載っています。以下に記すのは、後者の引用を元にした抄訳です。


(引用)

「私たちは人生を浪費していた。もっといい自動車や座り心地のいいカウチ、大きな画面のテレビ、見栄えのする家を手に入れるといった目的のために、毎日働きに出かけ、子供たちを保育所に預けるといった生活をしていた(略)大地震での体験の後、私たちはそんな生活から脱出したいと思った。予め決められた生活から抜け出したい。自由になりたい。自分たちの子供が成長する姿を見ていたい。いっしょに素晴らしい経験をし、本当の意味での人生を生きたい。そう思って私たちは……バスを手に入れた(略)」


定職を捨ててまで本当に自由に生きる。誰もが簡単に真似できることではありませんが、こういう勇気を持った人たちが実際にいるというのは頭の片隅に入れておきたいことではないでしょうか。


(坂和 敏)


最終更新日:2017年12月04日


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