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こんな部屋に住んでみたい!ベネトンの最新型シェアルーム

2018年02月13日

夫婦漫才

こんな部屋に住んでみたい!ベネトンの最新型シェアルーム

極小&快適空間のアイデア#30

こんな部屋に住んでみたい!ベネトンの最新型シェアルーム

男子ルームの上から見たレイアウト(画像:Fabrica)

ベネトン流「公私のバランス」への配慮 

ベネトンというと、80年代から90年代にかけて世界中で一斉を風靡したアパレルメーカー(一時はF1チームのスポンサーなどもしていたことを思い出します)。そんなベネトンが90年代なかばに設立した「ファブリカ(Fabrica)」という名前のコミュニケーション・リサーチセンターがイタリアのトレヴィーゾという町にあるそうです。


そんなファブリカが設計を請け負った学生向けシェアルームは、タイの首都バンコクに新しくできたもの。「スペース・スカラーシップ(Space Scholarship)」、直訳すると「空間の奨学金」?というこのプロジェクトを発案・実行したのは「APパブリック・カンパニー(AP (Thailand) Public Company Limited)」というタイの大手不動産開発業者で、このAP社が社会貢献活動として「経済的な支援を必要とする学生さん7人(男子4人、女子3人)に部屋を提供する」という試みだそうです。

やや小ぶりな女子ルームはこんな感じ(画像:Fabrica)


同じ年齢とはいえ、まったく違った生い立ちをもつ人たちが一つ屋根の下で一緒に暮らすというのは、やはり大変なことでしょう。また学生さんたちの年齢(おそらく大学進学を機にバンコクに上京した20歳前後)を考えに入れると、ちょうど「大人への階段を上りはじめた年齢」なので、自分ひとりになれる時間や場所というのが大切になるかと思います。


一方で、親元を離れて生活をはじめる学生さんにとって、このシェアルームでの生活は、他の人たちとうまく協調しながら暮らしていくための社会性といったものを身につける機会とも考えられます。つまり、この部屋に求められるのは、そうした公私のバランスをうまく取りながら、学生さんたちが窮屈さを感じずに暮らせるようにすること。人と一緒の時間を心おきなく楽しめると同時に、プライベートな時間もしっかりと持てるようにすることかと思います。Fabricaによる説明のなかにある「この部屋をデザインするにあたっては、学生たちに責任感、独立(心)、そして“家にいる”ような感じを提供することを追求」云々との一節を目にして、そんな考えが浮かんできました。

男子ルームの共有リビングスペース(画像:Fabrica)

女子ルームの共有スペース。「みんなで一緒にご飯」も自然とできそう(画像:Fabrica)


そんな公私のバランスへの配慮がもっとも端的に表れているのが、女子ルームに据え付けられた二段ベッドのデザインかと思います。3つあるベッドスペースには共有スペース(リビング&ダイニングキッチン)との仕切りとして、カーテンとそれに開け閉めできるオレンジ色の窓のようなパネルがそれぞれ取り付けられています。眠るときやプライベートな時間を持ちたいときには両方を閉じる。そして、自分のコンパートメントのなかにいる時でも、パネルを持ち上げてオープンにしておけば、「いまは声をかけてもいいよ」というほかの人への合図にもなる……おそらくはそんな使い分けができるように作られているのではないでしょうか。

ベッドの仕切りの一部であるパネルの使い方がよくわかる一枚(画像:Fabrica)


それとは別に、もしこれから自分で子供部屋を用意することになったら、ぜひこの二段ベッドのアイデアを拝借してみたいな、とも感じます。


人格形成期に「寝食を共にする」この7人が、大人になっても末永く付き合い続けることになるのか。その答えがわかるのはしばらく先のことでしょうが、もしそうなればこの試みは本当の成功といえることになる……ちょっと大げさなそんな考えも頭に浮かびました。

思わず真似したくなるアイデアも随所に

女子ルームの共有スペース。真ん中のダイニングテーブルは勉強机に変身(画像:Fabrica)


男女に各1室ずつ用意された部屋の画像や映像を見てまっさきに目にとまったのが、女子ルームのダイニングテーブル。みんなで一緒に食事をする時などにはふつうのテーブルとほぼ変わりませんが、それぞれの人が勉強に集中したい時などには、折りたたみ式の仕切りを立てることで自分のスペースを確保できるという優れもの。こういう仕掛けがあれば、同居人にも気兼ねなく故郷にいるボーイフレンドへのラブレターを書ける……といった思いも浮かびましたが、もちろん、いまはスマホにメッセージアプリの時代ですので、おそらくそんな使われ方をすることはほぼ皆無かもしれません。


また、天井近くの壁に延びたレールも面白いアイデア。照明器具やちょっとしたものを置ける棚などがつるされているこのレール、あるいは「勝手に釘など打たれたら困る」といった現実的な理由があっての工夫かもしれませんが、これを使って部屋に彩りを添えるオブジェのディスプレーなどもうまくできそうです。(臨時の物干しといった実用目的にも使えそうですが)

女子ルームの窓際に面したソファ・コーナー。左側が二段ベッド(画像:Fabrica)


そのほかベッド下やソファ下の収納スペースなど狭い空間を効率的に使うための定石といえる仕掛けもあり、全体としてすっきりとした快適な空間が保てるような工夫がみられます。

二段ベッドの下段半分くらいを使って設けられた各人用のクローゼット(画像:Fabrica)

二段ベッドの下段。寝起きはこんな感じでしょう。(画像:Fabrica)

男子ルームのベッドスペース。ベッドの高さと向きを変えることでプライバシーを確保(画像:Fabrica)


この取り組みを伝えたある動画のなかに、おそらく親御さんと電話していると思われる学生さんが「サバーイ」という言葉(「気持ちいい」「元気だ」といった意味をもつタイ語の単語)を口にしているシーンが何度か出てきます。確かにこの部屋であれば気持ちいいし、元気で暮らせるだろうな、などと改めて納得しました。

(坂和 敏)


最終更新日:2018年08月30日

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