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可動式の壁で空間を何通りもの使い方に。徹底的にコストカットし...

2018年12月07日

夫婦漫才

可動式の壁で空間を何通りもの使い方に。徹底的にコストカットしたリノベーション

自分の理想の家をつくるには?

可動式の壁で空間を何通りもの使い方に。徹底的にコストカットしたリノベーション

事務所名にある「H2DO」はH2O(水)+Designの"D"を合わせたもので、水のようにナチュラルなデザインというコンセプトを表している。

家づくりの第一歩は、理想の家のコンセプト作りから 

リノベーションの方法や業者が多様化するなか、実際、どのようなリノベーション業者があるのか。施主さんのDIYを推奨し、コストを抑えたリノベーションを推進している、H2DO一級建築士事務所の建築家・久保和樹さんにお話をききました。久保さんは広島大学や同大学院で建築を学び、社会人になってからは広島の建築家の事務所で経験を積みました。その後、上京して2006年にH2DO一級建築士事務所を設立し、現在までに住宅や店舗、オフィスなど多くの物件を手がけ、大学でも非常勤講師を務めています。 


自身の家探しやリノベーションの経験から、低予算でも、さまざまなリクエストに応えられる施工会社と提携し、施主の思いをカタチにしていく作業をしています。その際に役立つのが、久保さんが考案して制作している「いえキット」。家づくりや、リノベーションの相談には、まず、住む人にこのキットを使ってもらって、理想の家を考えるワークショップから始めることも多いそうです。住む人全員の家への想いを表に出して、全員が心地いい住まいを一緒になって丁寧に考えていきます。


ワークショップでは「いえキット」を活用して、シンプルに住まいに必要な間取りを考えていく


「ワークショップを通して、住まいのコンセプトや間取りを施主と一緒に考えていきます。価値観やライフスタイルを共有した上で、新しい視点を提案しています。このワークショップから、最初考えていたより狭い物件でも自分の思い描く暮らしが実現できるとわかり、物件の購入費用を抑えられたというケースもあります」(久保さん、以下同)

DIY施工でコストダウンを応援 

久保さんの事務所のもう一つの大きな特徴がDIY施工を応援していること。


「なかでも塗装に挑戦する方が多いですが、コストダウンはもちろん、方法を覚えることで入居後のメンテナンスを自分でできるようになるというメリットがあります。天然素材のオイル系塗料であれば、それほど難しくありません。中には内装のボード貼りからすべて自分でやった方も。もちろんプロの仕上がりには及びませんが、ときには数百万円のコストダウンにつながることもあります」


自分で手をかけることで愛着も湧きそうですね。また、久保さんが手がけた注文住宅「タテカグの家」に合わせてデザインした家具のアイデアもコストダウンに一役買っているそうです。


「木材をムダなく使い、工場でまとめて加工してパーツの状態で納品してもらうことで、輸送のコストもカット。自分で簡単に組み立てられ、使わないときは板の状態に戻せてスペースを取らないので、空間を広く使えます」


数分で組み立てられるテーブル。DIY塗装で自分好みに仕上げることもできる


家づくりの過程で出た端材を活用して作れる!


一枚の板からパーツを取り外して組み立てるスツール。使わない部分もグラフィックとして壁に飾れ、使わないときはここにパーツを収納できる


工具もビスも使わずに組み立てられ、簡単に元に戻せる

端材も使って、徹底的なコストダウン 

久保さんが得意とするのが、端材を活用したDIY家具作り。内装と同じ木材を使って、テーブルや椅子などを作っていきます。端材のためコストが下がるだけでなく、統一感も生まれます。


「タテカグの家」(写真提供:H2DO一級建築士事務所)


「建物だけでなく内装や家具も設計した『タテカグの家』では、造りつけの家具が耐震性補強や間仕切りを兼ねています。とくに、リノベーションでは面積が限られるケースが多いので、こういったオーダーサイズの造りつけ家具は有効。また、動かせる家具は、ときには間仕切り壁や収納スペースとして活用できます。リノベーションで使うとまた新たな発見があり、それを注文住宅にも役立てるという相乗効果で進化を続けています。また、店舗で使った照明の演出を住宅に応用することもあります」


久保さんの背景(左端)にある可動式の間仕切りを動かすと……


こんなステキなこもれるスペースに


木材をどのように切り分けて使うか決める「木取り図」。本来はムダになる部分を活用することでコストダウンできる

1つの空間を何通りもの使い方に

リノベーションは、大きさや予算が限られるケースが多いので、縦空間を上手に利用し、スペースを使う時間帯も考慮して空間の使い方を工夫しているといいます。


「例えば、床を収納として活用したり、可動本棚を動かしたりすることで『ふだんは大きなリビングとして使い、夜や来客時は他とスペースを区切る』といった使い方ができます。スペースに合わせて設計した造りつけの家具で効率よく収納スペースを確保した上で、固定の部屋や壁を極力なくすことで、床面積の何倍にも活用できるすっきりした空間を作り出しています」


H2DOの事務所兼住宅。床の一部を収納を兼ねた小上がりに。本棚は小上がりの上を手前から奥に動かせる。左側の壁も左右に可動(写真提供:H2DO一級建築士事務所)


本棚を小上がりの端まで動かした状態。この本棚は両面に本を収納でき、間仕切りにもなる(写真提供:H2DO一級建築士事務所)


小上がりの下は大容量の収納。スキー板もすっぽり!


棚の下にはスリットがあり、天板をはめこむとテーブルに


ひとりでも簡単に移動できる

気になるコストは? 

平均的な費用は、70平米のマンション全体のリノベーションで1000万円程度が目安。


「木造の一戸建てで耐震補強なども行うと2000万円近くかかってしまう場合もありますが、LDKのみ500万円など、一部だけをリノベーションすることで価格を抑えることも可能です」


一戸建ての一部のリノベーションを手がけた『ヒキザン ノ イエ』。上階の床を外して吹き抜けをつくることで、明るく広々とした空間が生まれた(写真提供:H2DO一級建築士事務所)


住む人の利便性を大切に、独自の工夫でコストも抑える久保さんのスタイルの理由を尋ねてみました。


「クライアントの意見を取り入れながら、最小限で最大限の効果が得られる設計を心掛けています。住む人がシンプルに長く快適に暮らせるような、長い目で見て"得する"住宅をつくれればと思っています」


たしかに、心地よく住むためには、当たり前のシンプルさが必要ですね。

(文 高柳涼子)


【取材協力】 

最終更新日:2018年12月21日

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