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住宅の建築予定地から不発弾が見つかったらどうなる?

2016年10月17日

コージー林田

住宅の建築予定地から不発弾が見つかったらどうなる?

処理費用は自腹になる可能性も!?

住宅の建築予定地から不発弾が見つかったらどうなる?

つり上げられる不発弾。写真はイメージ(写真:アフロ)

不発弾が見つかったら自衛隊の不発弾処理隊が出動

2年ほど前に「家を建てようとしたら貴重なお宝発掘。どうする、どうなる?」という記事を書かせていただいた。このときは、小判などの文化財が発掘されたときの話題を取り上げたのだが、結果として、非常に面倒な手続きが発生することがわかった。しかし、文化財以上に、住宅建築予定地の敷地からで出てきたら面倒なものがある。それは「不発弾」だ。

終戦から71年が経過した今も、不発弾は発見され続けている。防衛省の発表によると、平成27年度の不発弾処理数は1392件、処理重量は43トンに及ぶ。なかには、避難対象者が約2200人にも及ぶ大規模な処理もあったという。

不発弾が発見された場合、どういった手順が踏まれるのだろうか。まず、警察から自衛隊の不発弾処理隊に通報がされる。関東地区の場合、朝霞駐屯地の第102不発弾処理隊だ。

緊急性が高い場合は、警察から師団や旅団の司令部に要請がなされ、不発弾処理隊は、速やかに発見現場に出動し不発弾の識別や処理を行う。危険性が低い場合は、警察が不発弾を保管し、後日、不発弾処理隊が回収し処分するのだという。

安全に運搬ができなければ、現場で爆破することもある

では、現場ではどのように処理がなされるのか。もしも運搬が可能ならば、回収して後日処分する。しかし、運搬が不可能な場合は、地方公共団体と協議の上、現地で爆破処分を行うか、信管除去等を行うかを決定する。いずれにしても、かなり大がかりな作業だ。一般的に、不発弾の処理には、土嚢費用や防護壁の設置、周辺警備など、数百万~一千万円単位の費用が掛かると言われている。

実は、この不発弾の処理は、自衛隊がその費用を負担するわけではない。なかには、処理費用を全額負担する自治体も存在する。ただし、この場合は、特別交付税に関する省令による

1.不発弾等の処理のために国が交付する交付金(以下「不発弾等処理交付金」という。)を受けて行う事業に要する経費のうち当該道府県が負担すべき額
2.不発弾等の処理事業(不発弾等処理交付金を受けて行うものを除く。)に要する経費の額に0.5を乗じて得た額

により、国が処理費用の5割を特別交付税で支援してくれる。簡単にいえば、「国にも戦後処理としての責任があるけど、自治体にも住民の安全を確保する義務があるよね。だから折半しましょう」というわけだ。ちなみに、不発弾が多い沖縄(平成27年度は処理数の約41%を占める)では国が実質的に全額を負担している。

不発弾の探査発掘を実施する自治体には、当該経費の2分の1を交付する「不発弾等処理交付金」も存在する。しかし、この制度は平成25~27年度まで1%しか執行されておらず、ほとんど活用されていない。写真はイメージ(写真:アフロ)

ほぼ全額を土地所有者に負担してもらう自治体もある

しかし、自治体によっては、土地所有者に処理費用のほぼ全額負担を求めるケースもある。これは、民法第207条の「土地の所有権は法令の制限内においてその土地の上下に及ぶ」という定めがあるからだ。

大阪市では不発弾の撤去に支払った金額の返還を求める裁判も起きている。市長は「本来、不発弾の処理は国が支払うべき」などと発言しており、国の責任も合わせて問われれば、今後の不発弾処理におけるひとつの指針になるかもしれない。

家を建てるときに不発弾が出てくる可能性はかなり低いが、空襲や艦砲射撃が激しかった地域などでは、万が一リスクとして存在することを覚えておこう。

最終更新日:2018年08月30日

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