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都心上空に飛行機が増える!不動産価値に影響が出るかも!?

2018年03月07日

コージー林田

都心上空に飛行機が増える!不動産価値に影響が出るかも!?

羽田空港で騒音を体験してみた

都心上空に飛行機が増える!不動産価値に影響が出るかも!?

(ペイレスイメージズ/アフロ) )

訪日外国人を取り込むために、東京の空が大きく変わる!?

2020年に向けて、様々な地区の再開発が行われ、大きく変化している東京。実は、空にも大きな変化が起きることを知っているだろうか。現在、羽田空港を利用する飛行機は、東京湾もしくは千葉県の松戸市や市川市、東京都江戸川区葛西の上空を経由して着陸、そして、木更津沖である海側に向かって離陸をしている。これに、埼玉県から新宿や表参道、渋谷、恵比寿、品川という都心部上空を経由して着陸するルートが加わるかもしれないのだ。いわゆる「新飛行ルート」とか「羽田新ルート」と呼ばれるものである。


羽田新ルートが必要な理由は、2020年の東京オリンピックに向けて、国際線の発着回数を増やすためだ。成田空港は都心からのアクセスも悪く、インバウンド需要を取り込むためには、より利便性が高い羽田空港の国際化が急務となっている。羽田新ルートを採用すれば、深夜・早朝時間帯を除く国際線の発着回数は、最大で現状の1.7倍になる9万9000回に達し、利用者も約700万人増えるという。

 

観光庁によると2017年の訪日外国人客数は2869万人で過去最高。政府は、2020年には4000万人まで増やしたいとしている。(写真:アフロ)


国策としての重要性は理解できるが、都心にはタワーマンションも多い。実際に住んでいたり、購入を検討していたりする人は、都心上空を飛行機が通過することで、どういった影響があるのかが気になるだろう。

多い時間帯には、約1分20秒に一機が都心上空を通過

まず知っておかなければならないのは、常に都心上空を飛行機が通過するわけではないということ。「新飛行ルート」は、夏場に多く見られる南風時をメインに議論されている。南風が吹いているときには、現状の東京湾側よりも都心側から着陸し、海側へと離陸するほうが効率的だからだ。また、時間帯も国際線の需要が集中する15:00~19:00のうちの3時間と限定されている。


このように書くと、ほんの一部しか適用されないように思うかもしれないが、年間平均すると、約4割の発着がこのケースにあたる。1時間当たり、もっとも多いときには44機、約1分20秒に一機がこのルートを飛ぶという試算もある。


では、実際、どの程度の高度を飛ぶことになるのか。これは、国土交通省のホームページに明記されているし、ルートにかかる区のホームページにも記載されている。それらによると、西新宿で約915m、渋谷で約700m、恵比寿が約600m、目黒駅が約510m、五反田駅が約450m、大井町駅に至っては約300m上空を飛行することになる。これは、東京タワーの333mを下回る高度だ。


南風好天時(15:00~19:00)の新ルート。東京スカイツリーの第2展望台の高さは450m。大井町ではこれよりも低い位置を飛行することになる。(出典:国土交通省のホームページ)


これだけの低空飛行、当然、様々なリスクも懸念されている。最大の悲劇は、事故やテロなどによって飛行機が墜落してしまうことだ。また、飛行機からの落下物も心配である。大気汚染が気になる人もいるだろう。そんななか、最も切迫した問題のひとつが、騒音ではないだろうか。特に、高層マンションに住んでいたら、気になるポイントだ。

羽田空港のブースで騒音を実際に体験してみた

国土交通省のホームページからは、B777のような大型機が上空を通過する際の騒音は、新宿区で70dB(デシベル)、渋谷区で74 dB、大井町駅周辺で80 dBと読み取れる。あくまで目安だが、70 dBは高速走行中の自動車内やクルマが走る幹線道路、騒々しい街頭に、80 dBは走行中の電車内や近くの救急車のサイレン、パチンコ店内に匹敵するという。


とはいえ、実際、どの程度の騒音を発するのか、なかなか想像がつかないのが正直なところ。そこで、国土交通省が昨年から羽田空港内に開設した、新飛行ルートを飛んだ場合の地上での騒音を疑似体験できるブースに足を運んでみた。

 

ブースの場所は、国内線第1旅客ターミナルの北ウイング、飲食店が集まる三階テラスの奥まった一角


ここでは、すでに都市部上空を飛行している大阪空港ルートをモデルにして、飛行機の高度によって変わる騒音のサウンドシミュレーターが設置してあり、ヘッドホンで疑似体験することができる。


例えば、「比較的新しい建物の11階で窓を開けて、着陸しようとしている飛行機(ボーイング737-800)が高度約300mで通過した場合の騒音」など、シーンを細かく限定した音を聞くことが可能だ。ちなみにこのシーンは、直上を通過する際には最大の62.4dBを記録する。50dBを超えると耳障りになり、60dBを超えるとかなりうるさく不快に感じた。


新しい建物と古い建物の比較もできる。比較してみると10dB以上の差があった。写真は新しい建物の騒音状況。古い建物の室内で計測された47.8dBは、静かな室内なら気になり不快な感じがするだろう。


ほかにも、新宿や渋谷といった地域による騒音や窓を閉めた状態での騒音など、複数のシーンが準備されているので、羽田空港を利用することがあれば、足を運んでみてもいいかもしれない。ただし、あくまでシミュレーターであり、ヘッドホンで聴くことを考慮に入れておく必要があるだろう。

昨年は4.3kgのパネルが飛行機から落下する事故も

すでに、大阪や福岡では、都市部上空を飛行して着陸するルートが取られている。世界的にも、ロンドンのヒースロー空港やニューヨークのラガーディア空港などは、市街地中心部を通過して着陸する。しかし、だからといって、東京都心部でも大丈夫と判断するのは早計すぎる。東京の人口の密集度や高層建築物の多さは世界でも指折りなので、丁寧な議論が必要だ。


特に、大田区は300~500m頭上を飛行機が飛ぶことになるが、実際にみると、機体が想像以上に近いと感じるはずだ。もちろん、その分、騒音も大きい。実際、80dBともなれば、かなり近づかないと会話もままならない騒音だ。病院や学校、保育園などは、防音工事の助成が必要になるかもしれない。


また、騒音以外には、落下物の心配もある。過去10年間、成田空港周辺では部品13件、氷塊6件の落下が確認されている。特に氷塊は、車輪を出したときに落下することが多く、まさに新ルートのいずれかに落下してもおかしくない。また、昨年はパネルの落下事故も続いた。特に約4.3kgのパネル落下事故は、大阪市内を走るクルマを直撃。屋根がへこみ、後部座席の窓が割れたが、幸いけが人はいなかった。とはいえ、上空からの落下物は、大惨事を引き起こしかねない。


国土交通省は、「飛行機の飛行経路と不動産価格の変動との間に直接的な因果関係を見出す事は難しいと考えています」としているが、実際に運用が始まってみないと、その影響を計るのは難しいのではないだろうか。住宅購入を考えている人は、地域や物件を検討する際に、考慮するポイントのひとつとして留意しておきたい。


参考サイト

最終更新日:2018年08月30日

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