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家を建てるとき、施工会社が倒産したらいったいどうすればいい?

2018年07月30日

コージー林田

家を建てるとき、施工会社が倒産したらいったいどうすればいい?

保険や保証で万が一に備える

家を建てるとき、施工会社が倒産したらいったいどうすればいい?

東京商工リサーチの全国企業倒産状況によると、2017年の産業別倒産件数は、建設業1579件、不動産業279件となっている。(写真:アフロ)

施工会社が倒産しても、保証をあきらめなくて良いケースはある

久しぶりに会った知人から「家を建てた施工会社が倒産して困っている」との話があった。築20年になり外壁が劣化してきたので、塗装をやり直そうと思い連絡しようとしたところ、判明したというのだ。


結局、売主を経由して新たな施工業者を紹介してもらったとのこと。本人は、「ちょっとモヤモヤするけど、20年以上も経っており仕方がないかな」と納得していた。しかし、これが引き渡しから数年以内で保証期間が残っていたり、そもそも施工の途中だったりするとどうなるのだろうか。


結論から言えば、ケースバイケースと言うしかない。そもそも、倒産にも種類がある。「破産手続」や「特別精算手続」は、会社の資産や財産は全て処分され、会社は消滅する。「民事再生手続」や「会社更生手続」の場合、会社の存続を前提としながら債務を処理していくので、アフターケアや保証、施工は継続される可能性は残されている。


では、「破産手続」や「特別精算手続」を受けて、施工会社が消滅したときはどうなるのか。


会社が定めた定期点検のようなアフターケアや万が一の事態のときの保証は、残念ながら受けられなくなってしまう。ただし、設備機器類の故障は、メーカー保証の期間内ならメーカーに対応してもらえるので、建物引き渡し時に渡された保証書などを確認しておこう。

倒産後に補償を受ける場合は「保険金」「供託金」が受け取れないかを確認

困るのは、施工会社が倒産した後にトラブルが発覚した場合だ。それでも、全く手立てがないわけではない。覚えておきたいのは、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」、いわゆる「品確法」だ。


この法律では、新築住宅に不具合が見つかったときに無償で補修することなどを保証する期間(=瑕疵[かし]担保期間)として10年を義務付けている。つまり、新築住宅を建てる施工会社の場合、引き渡し後10年間は、構造耐力上主要な部分、雨水の浸入を防止する部分に関する瑕疵に対しては、「補修」や「賠償金支払い」を受ける権利があるのだ。


「そんなこと言っても、施工会社が倒産しているのに補償や賠償金なんて……」と思うかもしれない。確かに、法律の施行当初はそういった泣き寝入りも多かったので、2009年より「住宅瑕疵担保履行法」がさらに施行された。これは、新築住宅を供給する事業者に対して、瑕疵の補修等が確実に行われるよう、保険への加入か保証金の供託のいずれかを義務付けるものだ。


写真は「住宅瑕疵担保履行法」の対象となる部分。国土交通省のホームページより。


保険の場合、「住宅保証機構」や「日本住宅保証検査機構」などの保険会社が住宅瑕疵保険を提供しており、施工会社が加入する。保険金の上限は2000万円が基本(オプションで増額も可能)。万が一、瑕疵があった場合は施工会社が保険金を受け取って修繕するが、施工会社が倒産している場合は、施主に保険金が支払われる。


この保険金には、工事代金だけでなく、修繕のための調査費用や工事中の仮住まい費用・引っ越し代も含まれる。施工会社が「住宅瑕疵保険」を申し込む際には、工事中に建築士の資格を持った専門の検査員が検査を実施するのも安心材料だ。注文住宅の場合は請負契約時に、分譲住宅の場合は売買契約時に施工会社が「住宅瑕疵保険」に入っているか確認をするようにしよう。


供託は住宅事業者がその規模に応じて、現金や国債を法務局に預ける行為で、施工会社が倒産したら、供託金から修繕費用を受け取ることができる。ただし、住宅事業者はすぐに供託を行う必要はなく、新築住宅を引き渡した後の3月31日、9月30日のいずれか近い日付から3週間以内に法務局に預ける。従って、事業者が供託金を預ける前に倒産してしまうと、消費者は補償を受けられないこともある。

工事が中断した場合は「住宅完成保証制度」を活用

もし、工事の途中に住宅事業者が倒産した場合はどうなるのだろうか。売買契約となる建売住宅の場合、代金の5%超または1000万円超の手付金は、宅建業法によって保全措置が取られており、基本的には契約解除時に戻ってくる。


請負契約となる注文住宅には、住宅瑕疵担保責任保険法人が提供する「住宅完成保証制度」が存在する。この制度は、施工会社がなにかしらの理由で工事を中断した場合、追加で必要な工事費用や前払い金の損失分を保証してくれるというもの。施主が希望すれば、加入した住宅瑕疵担保責任保険法人が工事を引き継ぐ会社を探してくれる。

 

工事がストップしたままだと躯体が野ざらしになり傷みが進む。養生を行い、なるべく早く新しい会社に引き継いで工事を再開させたい。(ペイレスイメージズ/アフロ)


「住宅完成保証制度」を使うには、住宅完成保証制度の活用を条件に施工会社と契約する。しかし、加入する住宅瑕疵担保責任保険法人に施工会社が登録されていなければ、制度の利用はできない。お願いする施工会社が登録業者かどうかの確認は忘れないようにしたい。


もし、登録されていない場合、審査を受けてもらい、合格して登録される必要がある。審査に合格したという事実は、倒産のリスクが少ないという安心材料のひとつになるだろう。実際に施工会社が倒産してしまった場合、制度を使うには手続きが必要なのと、保証額には上限があるので、注意が必要だ。


もちろん、「住宅瑕疵保険」や「住宅完成保証制度」があれば、施工会社が倒産しても安心という話ではない。定期点検が受けられなくなるので、有料で点検を行う業者にお願いする手間なども発生するし、細かい修繕の相談なども面倒だろう。依頼する施工会社の財務状況はもちろん、数年来の施工件数や地元での評判や歴史なども踏まえた上で、信頼できる会社を見極めることが重要だ。


【参考サイト】

最終更新日:2018年08月29日

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