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仕上げ塗材として人気が高い「漆喰」と「珪藻土」 何が違うの?

2018年08月13日

コージー林田

仕上げ塗材として人気が高い「漆喰」と「珪藻土」 何が違うの?

外装は漆喰、内装は珪藻土の理由

仕上げ塗材として人気が高い「漆喰」と「珪藻土」 何が違うの?

写真は伝統的な漆喰細工の「鏝(こて)絵」。職人が仕上げた漆喰壁の上に、漆喰を盛り上げて縁起の良い図柄を作った。(ペイレスイメージズ/アフロ)

漆喰と珪藻土では原材料が全く異なる

家を建てるとき、仕上げ塗材として人気が高い「漆喰」と「珪藻土」。しかし、施主取材をしていると、検討段階では「自然素材にしたかったので、なんとなく漆喰や珪藻土にしたかったけど、違いなどはよく分かっていなかった」という声も多かった。なかには、一緒くたにしている人もいたほどだ。


漆喰と珪藻土の違いは、明確である。そもそも、原料が全く違う。


漆喰の原料は石灰石を熱してできる消石灰。ここにワラやスサを加えて、海藻を原料にした糊を加えると漆喰になる。セメントがない時代、固まる建材は貴重。その歴史は古く、エジプトのピラミッドでも使われていたという。日本でも高松塚古墳やキトラ古墳にも使われていた。なんと、奈良時代のことである。その後は、お城や蔵などにも使われており、姫路城は漆喰壁の美しい白さから白鷺城とも呼ばれている。


姫路城の外壁は漆喰。カビや汚れで黒くなっていたが、修復によって築城当時の白さが復活した。(ペイレスイメージズ/アフロ)


珪藻土の原料は、その名の通り「土」だ。といってもただの土ではなく、海や湖に生息していた植物性プランクトン(珪藻)の遺骸が堆積した土である。珪藻土には無数の微小な孔が空いており、断熱性能や耐火性が高い。昔は、七輪や釜の素材としても使われたという。最近は、微小な穴による吸水性を活かした珪藻土バスマットなども人気だ。しかし、建材としての歴史は浅く、ここ15~20年のことである。


違いは原料だけではない。硬化方法も異なるのだ。漆喰は乾燥すれば素材自体が固まるので、古くから仕上げ壁に使われていた。一方、珪藻土は自ら固まらないので、セメントや粘土、合成樹脂などを混ぜる。この素材選びや配合によって、その会社ならではの特徴がある仕上げ塗材をつくることもできる。


写真は珪藻土を焼いて作った木炭コンロ(ペイレスイメージズ/アフロ)

輸入住宅の雰囲気にもぴったりな漆喰、ナチュラルテイストに合う珪藻土

とにかく自然素材にこだわりたいというなら、漆喰は魅力的だろう。珪藻土に比べると、耐久性・強度が高いという特徴もある。一般的に、外壁には漆喰、内装には珪藻土が向いていると言われるのは、このためだ。また、石灰は強い殺菌作用を持つアルカリ性なので、施工当初はカビも生えにくい。しかし、自然素材だからこそ材料費は高くなりがちで、施工にも技術が必要だ。


一方、珪藻土のメリットは、微小の孔による吸放湿性能や消臭性が高いこと。また、施工も手軽で、金額も漆喰より安いケースが多い。ただし、注意したいのは、吸湿性が高いため、風通しが悪い部屋だと放湿が上手く行かず、カビが生えやすいということ。湿気がこもりやすい部屋に珪藻土を使いたくなるが、こもりっぱなしの部屋だとオススメはできない。


混ぜる素材や割合にも注意が必要だ。珪藻土の割合が低すぎると、そもそも珪藻土のメリットが得られない。しかし、割合が高すぎると、ボロボロと剥がれ落ちて最悪の場合は粉塵が舞ったりすることもある。一般的には、接着剤、粘土、セメントなどの固化材を混ぜるが、その割合やほかにどんなものを混ぜるかなどをしっかり尋ねるようにしたい。


見た目という選び方もある。一言で表すなら漆喰の仕上がりは「ツルツル」で珪藻土は「ザラザラ」といえば分かりやすい。漆喰は部屋の雰囲気をあまり選ばない。白く栄える壁は輸入住宅とも相性がよく、ギリシャのサントリーニ島にある建物のようにリゾート風の施工もできそうだ。


写真はギリシャのサントリーニ島。白い部分に漆喰が使われている。(写真:アフロ)


珪藻土は和の雰囲気を強調させる。とはいえ、珪藻土は色のバリエーションも豊富で、塗りのパターンもつけやすい。やり方によっては、北欧風のナチュラルテイストに合わせることができるだろう。

家族でDIY的に壁の一部をつくると、思い出にも残る

個人的に漆喰や珪藻土のメリットだと思える部分がある。それは、家族で施工を手伝えることだ。もちろん、美しく仕上げるには職人さんにまかせるのが一番。しかし、私が取材した施主のなかには、一部分は家族で塗ったとかあえて手形を残したという人は珍しくなかった。


家は家族の思い出を紡いでいく場所。柱の傷が子どもの成長を感じさせるという童謡があるように、家を建てたときの思い出を残せるのは、壁紙(クロス)にはない喜びではないだろうか。


(ペイレスイメージズ/アフロ)


漆喰も珪藻土も壁紙(クロス)に比べると単価は高い。商品によって異なるが、施工の人件費なども含めると、3~5倍の違いはあるだろう。また、商品や職人さんの腕によっても仕上がりに差が出てくる。一度施工をすると簡単に変更できないので、機能や見た目、心の満足度も含めて、いろいろと検討してほしい。

最終更新日:2018年08月29日

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